1. はじめに
UnityにはXR開発のための2つの主要なシミュレーションツール、XR SimulationとXR Device Simulatorがあります。 それぞれの特徴や適用シーンを比較し、どのように使い分けるべきかを解説します。
2. 概要
| Feature | XR Simulation | XR Device Simulator |
|---|---|---|
| 目的 | 仮想環境でのARシミュレーション | HMDやコントローラーのエミュレーション |
| 主な用途 | ARアプリの空間認識・環境テスト | XRデバイスがない状態での入力テスト |
| 対応プラットフォーム | AR Foundation対応環境 | OpenXR、XR Interaction Toolkit対応環境 |
| 主なAPI | AR Foundation, AR Subsystems | XR Interaction Toolkit, OpenXR |
| 含まれるライブラリ | com.unity.xr.arfoundation (AR Foundation) | com.unity.xr.interaction.toolkit (XR Interaction Toolkit) |
| インストール方法 | Unity Package Managerから追加 | Unity Package Managerから追加 |
| シミュレーション範囲 | 環境全体（空間、照明、オブジェクト） | デバイス操作（HMD、コントローラー入力） |
3. 詳細な比較
3.1 XR Simulation
概要
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AR環境のシミュレーションを行うツール
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AR Foundation(com.unity.xr.arfoundation) に含まれる -
ARデバイスなしでエディタ内で仮想的にAR体験を再現可能
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仮想環境での空間認識
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平面検出、環境マッピング、仮想オブジェクト配置をシミュレーション
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主な適用シーン
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ARアプリ開発（ARCoreやARKitを使用するプロジェクト）
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空間認識やオブジェクト配置のテスト
インストール方法
- Unity Package Managerを開く
- "AR Foundation" (com.unity.xr.arfoundation) を検索しインストール
- "AR Subsystems" (com.unity.xr.arsubsystems) も必要に応じて追加
3.2 XR Device Simulator
概要
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HMD・コントローラーの入力をエミュレートするツール
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XR Interaction Toolkit(com.unity.xr.interaction.toolkit) に含まれる -
XRデバイスがなくても、キーボードやマウスでHMDやコントローラーの動作をテスト可能
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OpenXRやXR Interaction Toolkitと連携
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OpenXR (
com.unity.xr.openxr) を使用することでVRデバイスの動作確認が可能 -
主な適用シーン
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VRアプリ開発（Meta QuestやPC VR向け）
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HMDやコントローラーの入力テスト
インストール方法
- Unity Package Managerを開く
- "XR Interaction Toolkit" (com.unity.xr.interaction.toolkit) を検索しインストール
- "OpenXR Plugin" (com.unity.xr.openxr) も必要に応じて追加
- Project Settings → XR Plug-in Management で OpenXR を有効化
4. どちらを使うべきか？
| 用途 | 適切なツール |
|---|---|
| ARアプリの開発・テスト | XR Simulation |
| VRアプリの開発・テスト | XR Device Simulator |
| 環境認識（平面検出、オクルージョンなど）を試したい | XR Simulation |
| HMDやコントローラーの入力をテストしたい | XR Device Simulator |
5. まとめ
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XR Simulation は AR環境のシミュレーション を行い、AR Foundation (
com.unity.xr.arfoundation) に含まれる。 -
XR Device Simulator は XRデバイスのエミュレーション を行い、XR Interaction Toolkit (
com.unity.xr.interaction.toolkit) に含まれる。 - プロジェクトの用途に応じて適切なツールを選択することが重要。