本記事では、Google が提供する次世代 AI 搭載のノート作成・情報整理ツール「NotebookLM」の基本的な使い方と活用例を紹介します。
概要
NotebookLM は、ユーザーがアップロードしたさまざまな形式の資料(PDF、テキスト、Google ドキュメント、Google スライド、ウェブページの URL、音声ファイルなど)を AI が自動解析し、効率的に知識を抽出・整理することができるツールです。主な特徴は以下のとおりです。
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自動要約・分析
アップロードした資料を短時間で要約し、重要なポイントを抽出します。 -
チャット形式での質問応答
資料の内容に基づく質問を対話形式で行い、回答や補足情報を得ることができます。 -
音声要約(Audio Overview)
資料の内容をポッドキャスト形式で音声化して要約。耳で聞きながら情報を把握できます。 -
引用機能
回答には元の資料の引用箇所が明示されるため、根拠や出典を確認しやすく信頼性が高いです。
公式ドキュメント
利用までのステップ
0. Google アカウントを用意する
NotebookLM を利用するには、まず Google アカウントが必要です。未作成の場合は先に作成しておきましょう。
1. NotebookLM を開く
ブラウザで下記 URL にアクセスします。
NotebookLM
2. ノートブックを作成する
ノートブックをまだ作成していない場合は「新規作成」を選択し、既に作成してある場合は目的のノートブックを選びます。
3. ソースを追加する
ノートブックに参照元となる資料をアップロードします。たとえば、下記の DeepSeek-R1 の論文 PDF を追加した例です。
- DeepSeek-R1 論文
GitHub - deepseek-ai/DeepSeek-R1
4. 質問する
追加したソースに対して質問すると、NotebookLM は概要と参照元を提示してくれます。
参照元番号をクリックすると、詳細な引用箇所が表示されます。
活用方法
動画や記事の要約・質問
NotebookLM は PDF などのドキュメント以外にも、多様なソースに対応しています。YouTube の動画 URL を指定すると動画内容の要約を生成することも可能です。
また、Chrome の拡張機能を利用すればブラウザ上からノートブックをスムーズに作成できます。
NotebookLM Chrome 拡張機能
議事録作成
音声ファイルをアップロードし、「ブリーフィングドキュメント」ボタンを押すと、会議の音声データから自動で議事録が作成されます。以下は高崎市委員会の音声データを投入した例です。
主要な会話の書き起こしが生成されます。若干口語的な表現は残りますが、議事録作成の手間を大幅に削減できます。
FAQ作成
「よくある質問(FAQ)」ボタンを押すと、アップロードしたソースをもとに自動的に FAQ が生成されます。
問題集作成
「学習ガイド」ボタンを押すと、ソースに関する問題集を自動作成可能です。資格勉強用の参考書などをアップロードして問題集を生成する、といった使い方も期待できます。
オーディオ概要の作成
追加したソースの内容を英語のポッドキャストとして生成します。2 人が会話する形式で進行し、インタラクティブモードを使えば、会話に割り込んで質問することも可能です(※英語限定)。移動中のながら聴きや英会話学習に役立ちます。
参考
NotebookLM と NotebookLM Plus の比較
NotebookLM サポート - NotebookLM Plus の詳細
NotebookLM は、最大 100 のノートブックを作成でき、それぞれに最大 50 のソース(各ソース 500,000 語まで)を登録可能です。1 日あたり最大 50 件のチャットクエリと 3 件の音声生成が行えます。
NotebookLM Plus にアップグレードすると、機能の使用上限が NotebookLM の少なくとも 5 倍に引き上げられ、最大 500 のノートブックと 1 ノートブックあたり最大 300 のソースを登録可能です。1 日あたり 500 件のチャットクエリと 20 件の音声生成が利用できます。ノートブック共有時のソース上限は変わりません。共有相手と合わせて、1 つのノートブックには最大 300 のソースをアップロードできます。
NotebookLM ヘルプ
NotebookLM の基本的な使い方や、よくある質問(FAQ)、トラブルシューティングなどの詳細情報はこちらから確認できます。
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