ジョブカン事業部のアドベントカレンダー18日目になりました!
今回は私が愛用しているランチャーアプリ「Raycast」について、私が魅力に感じていること、使いやすくカスタマイズしていることなどをご紹介していきます。
便利なアプリを探している方や、聞いたことはあるけどよく知らない…という方も、この機会にRaycastの魅力に触れて、作業効率を向上させる一助になれば幸いです!
この記事では修飾キーを記号で代用しています。
- ⌘:Command
- ⌥:Option
- ^:Control
- ⇧:Shift
Raycastは面白いよ
まず、Raycastはランチャーアプリだと言いましたが、私の中でのランチャーアプリとは、「それ単体では機能しないが、作業フローの中に組み込むことで効果を発揮するアプリ」だと認識しています。そしてその意味で、私はこのアプリがないと小さなストレスがどんどんと積み重なったあげく暴飲暴食に走ってしまうのではと思えるほど魅了されています。
どうしてそこまで気に入っているのか。
まず値段。無料プランとサブスク制の有料プランとがありますが、私は無料プランで十分だと考えています。というか無料でできることが多すぎる。他のランチャーアプリを使い込んだわけではないので強く言えませんが、macOSの純正ランチャー「Spotlight」よりも豊富な機能を取り揃えていると認識しています。(詳しくは後述します。)
次に機能性。できることが多いと言いましたが、二言はありません。本当に多いです。基本機能として備わっているものもさることながら、このアプリの本領は拡張機能によって発揮されます。ユーザ自身が欲しいと感じた機能を開発し、それを他のユーザが活用する。そんなコミュニティがここにはあります。
そして見た目。モダンな見た目でありながら、ちゃんと使いやすい。細部までこだわっていることが伺える、使っていて気分のいいアプリなのです。
それぞれの要素の完成度の高さが、Raycastを使う面白さに起因していると思います。
使い続ける理由が、そこにある
具体的にどんな機能を活用しているかをご紹介する前に、私なりにこのアプリの「使い勝手」を向上させていると思う部分からご紹介していきます。
アプリをインストールしてまず最初にやることは、アプリを呼び出すキーの設定です。
macOSのデフォルト設定では ⌘+Space でSpotlightが起動するようになっていますが、これをRaycastの起動に挿げ替えてしまいます。
次にRaycastの内部設定についてですが、以下の4点を中心に設定していきます。
- カーソルの移動キーをVim Styleに設定する
- 呼び出し時の入力ソースを英語に設定する
- 非常によく使う機能にホットキーを設定する
- よく使う機能にエイリアスを設定する
カーソルの移動キーをVim Styleに設定する
Raycastを呼び出して ⌘+, を押すと設定画面が表示されますが、「advanced」の中に「Navigation Bindings」という項目があります。これはRaycast内で項目を移動するときにどのキーバインドを使うか、という設定です。私は極力キーボードから手を離さずに作業を継続したいと思っているので、カーソルの移動にキーバインドを割り振れるのは快適そのものなのです。また、macOSでは基本機能としてカーソルの移動を ^+N/P/E/A/F/B で行えますが、私はVimの方が好みなのでこちらに切り替えています。
呼び出し時の入力ソースを英語に設定する
呼び出し時の入力ソースは自動で英語へ切り替わるようにしています。これはRaycastの言語対応が英語だから、というのが大きな理由です。日本語入力のまま呼び出すと入力される文字が変換待機状態になり、一度Returnを押さないとサジェストが表示されないのです。この1ステップを削ることで、ストレスフリーなアプリの利活用につながっています。
ちなみにmacOSにはアプリごとに入力ソースを記憶する設定があります。これを有効にすると、「Slackでは日本語」「VS codeでは英語」のような言語切り替えを自動で行ってくれます。ではこの機能で十分ではないか、と思われるかもしれませんが、この機能は「そのアプリで最後に使った入力ソースを記憶する」ので、例えばRaycastで辞書機能「Define Word」を使って日本語を検索した後で、もう一度呼び出し直すと日本語のまま起動してしまうのです。これでは先ほどのプチストレスが発生してしまう!だからこそ、この設定は必須なのです。
非常によく使う機能にホットキーを設定する
これがRaycastを「最大限」「自分好みに」活用するためのポイントです。Raycastでよく使う機能に好きなキーを割り当て、毎回Raycastを呼び出して検索しなくても一発で呼び出せる環境を構築します。例えばRaycastの代名詞とも言える「Clipboard History」機能を ⌥+V に割り振っています。自宅でWindowsを使っている影響もありそうなキーバインドですが、これで好きなときにすぐ履歴を確認できます。
他にも⌥+Lで画面をロックしたり、「Raycast Notes」を ⌥+N に割り振っておくことで、気になったことをすぐにメモに取ったり、 ⌥ を2回押すことでFinderを開けるようにしています。
「修飾キーを連続で入力」など、柔軟なホットキーの設定ができるのも、Raycastの魅力の1つです。
よく使う機能にエイリアスを設定する
よく使うけど、ホットキーを割り振るほどじゃないなあ…他のアプリと干渉してホットキーが割り振れないよお…というとき、少なからずあるのではないでしょうか。
そんな時はエイリアスを設定しましょう。こちらはホットキーほど柔軟ではありませんが、好きな文字列を割り振っておくことで、Raycastを呼び出してから少ない文字入力で目的の機能へ辿り着く環境を用意することができます。
一度Raycastを呼び出してから入力する分、他のアプリの干渉を考慮せずに割り振れるのも強みの1つなので、例えば「Define Word」機能に「dw」と割り振っておくことで、わからない単語を辞書でパッと検索することができたり、「File Search」機能に「fl」と割り振ってFinderを介さずにファイル検索することができます。
以上の設定を事前に行うことで、より痒い所に手が届く存在に昇華すると感じています。
魅力的な基本機能
1分でわかる、Raycastのデキるヤツらの一部を紹介します。
Clipboard History
クリップボードに保存したデータ履歴を検索・再コピー・アクティブなアプリにペーストすることができます。保存期間もカスタムでき、無料プランでは最大で3ヶ月間保存されます。ピン機能も使えるので、よく再利用する文字列や画像などを固定表示させ、保存期間が過ぎても残るように設定できます。Escapeでウィンドウを閉じることができます。
Raycast Notes
いわゆる付箋メモ機能です。マークダウン記法に対応しており、箇条書きからTODOリストまでさまざまな表現が可能です。ウィンドウの大きさ(高さ)が文字量に応じて自動調節される機能もあります。また、Escapeでウィンドウを閉じることもできますが、表示したまま他のアプリをアクティブにして、常に最前面に表示しておくこともできます。macOSでこれができるのはなかなか希少なのではないでしょうか。
Snippets
予め設定した文字列をコマンド入力で呼び出せる機能です。例えばメールアドレス(例:xxxxx@example.com)とそれを呼び出すコマンド(例:m;s)を設定しておけば、いつでもコマンドでメールをさっと入力することができます。
また、スニペットの中に変数を組み込むことができ、動的に呼び出す文字列を変えることもできます。例えば日付の変数(フォーマットはカスタム可能)を使えば、先ほどのメールアドレスと合わせてエイリアスメール(例:xxxxx+2025-12-18@example.com)をぱっと作ることができます。さらにスニペットにスニペットを変数として入れることができるので、共通パーツ(xxxxx)とドメイン部分(@example.comなど)を組み合わせることでさまざまなパターンに対応したスニペットを作成することができます。
他にも、クリップボードのテキストを組み込む変数(Clipboard Text)、呼び出すたびに任意の文字列を入力して文字列を生成する変数(Argument)など、無限の可能性を持った機能です。
Window Manager
アプリウィンドウの配置を調節する機能です。私は ⌥+^ を押しながら矢印キーを入力することで左右や最大サイズ化など配置を調節するように設定しています。また、モニターに接続しているときは ⌘+⌥+^ を押しながら左右矢印を入力することでモニターを移動させるように設定しています。
Open Camera
PCのカメラを起動します。写真を撮影することもできます。ミラーリング機能(左右反転)もありますが、私は基本的にウェブミーティング前の画角調整や身だしなみ確認など、プレビュー機能として使っています。ウェブミーティングのプレビューよりも手軽で、間違えてカメラがオンのままミーティングに参加してしまう不安もないので心理的にこちらを使いたくなります。
Store
拡張機能をインストールするためのストアを閲覧する機能です。ブラウザから検索しなくても、アプリ内で完結するのはとてもありがたいです。
本当に豊富な拡張機能
ここからは私が知っている限りではありますが、作業をちょうどよくサポートしてくれる拡張機能のヤツらをご紹介します。
1つ1つを深掘りすることは致しませんが、ストアのリンクを併記しておくので、気になったものがあれば覗きに行ってみてください。
便利系
Word Count
文字数カウンターです。スペースを含むか否かのオプションがあります。アプリ使用中に文字を選択した状態でコピーすることなくカウンターに乗せることができます。
Google Translate
あの翻訳機能を使えます。「Word Count」と同様に、文字を選択した状態で呼び出すと翻訳フォームに乗せることができます。また、メモなどでテキストを入力中に呼び出すと、カーソルがある位置の文章をフォームに乗せてくれます。
Kill Process
アプリを強制終了させることができます。
Pomodoro
ポモドーロタイマーが使えます。作業時間、休憩時間の長さを調節することもできます。タイマーが終了するタイミングで任意の画像を表示できます。
生成系
QR Code Generator
テキストやURLから二次元コードを生成する機能です。
Random Data Generator
さまざまなタイプのデータをランダムに生成する機能です。booleanからUUID、動物の種類まで?
検索系
Color Picker
いわゆるカラーピッカーです。カーソルを合わせてカラーコードを特定することも、逆にカラーホイールから色を選択して特定することもできます。(この拡張機能なしでも、コピーしたカラーコードのプレビューをClipboard Historyから確認することはできます)
Svgl
企業ロゴのSVGを検索できます。shadcn/uiにも対応。
Unsplash
Unsplash上の画像を検索できます。
GIF Search
GIPHYやTenorなど任意のサイトからGIF 画像を検索できます。
Google Fonts
Google Fonts上のフォントを検索できます。該当フォントのページを開いたり、そのままダウンロードまでできます。
Font Awesome
Font Awesomeの検索ができます。アイコン名をコピーしたり、SVGやUnicodeでの保存もできます。
Brew
端末のHomebrewを管理できます。
その他
ここで紹介した以外にも、拡張機能はまだまだあります。Notionに接続してページを作成・検索したり、GitHubに接続してPRの作成、issueの検索、Review Requestsの確認など、サービスがAPIを公開している機能はだいたい探せば出てくると言っても過言ではありません。また、拡張機能は自作することもでき、公式ドキュメントが用意されているので、どうしても欲しい機能があれば作ってしまうこともできます。
こうした多種多様な拡張機能を自由に(しかも無料で!)インストールしながら自分の作業にマッチしたランチャーアプリへと仕上げていくことができる。これがRaycast最大の強みといえます。
Spotlight と Raycast
Apple信者の方には耳が痛いかもしれません。私もそうですから。
ここで、macOS純正機能として備わっているSpotlightとの比較について、私の意見を書かせていただきます。他にも有名なランチャーアプリとしてAlfredなどが挙げられると思いますが、あまり使ったことがないゆえに比較する土壌が育ってないものとし、今回はこの2つに絞ってお話しします。
OSに備わっているSpotlight機能は、macOS 26から飛躍的に進化しました。
- 対応アプリのアクションを直接実行することができる
- アプリ使用中にメニューバーの操作を検索・実行できる
- クリップボードの履歴を見ることができる
- クイックキーを設定して素早くアクションを実行できる
特に純正アプリのアクションに関しては、Spotlightの活躍するシーンが飛躍的に増えました。アプリを立ち上げなくてもリマインダーに登録できたり、ショートカットアプリで作成したショートカットにクイックキー登録できるなど、かなり改善されたと思います。
その一方で、まだRaycastの方が便利だと言わざるを得ない側面もあると考えています。例えばクリップボード履歴では、
- 履歴をピンで固定することができる
- 保存したデータのメタ情報(どのアプリで保存した、文字列なら何文字か、など)を閲覧できる
- 機能を直接呼び出せるホットキーを自由に設定できる
- 保存した画像データやカラーコードのサムネイル表示
など、使いやすい工夫が凝らされています。
また、Raycastの豊富な拡張機能は手放し難いものも多く、それら1つ1つにホットキーを割り当てられる部分の使い勝手の良さはどうにも代替できないというのが現状です。
細かい話にはなりますが、Raycastは操作性にもこだわりを感じます。基本的に利用中はReturnとEscapeで機能の選択・離脱(1つ前の画面に戻る)が行えるようになってますし、オプションの変更やコマンド操作などは ⌘+K を押せば確認できるようになっています。この辺りの「キーボードから手を離さずに作業を完結できる工夫」みたいなものも、Raycastにしかない強みだと思っています。
AI機能
RaycastはAI機能を搭載しています。こちらは基本有料プランでの利用が前提となっていて、無料プランでは一部機能に制限があります。また、会社での利用となれば機密情報の取り扱いポリシーの観点から利用を制限される場合もあるかと思います。そのため、ご利用の際はご自身で責任を持って、十分に確認を取ることを推奨いたします。
ここでは機能がどんなものか詳しく語ることはしませんが、他のAIとはちょっと違う体験を味わえる設計が施されていると思う部分についてご紹介します。
さまざまなモデルの提供
RaycastのAI機能では、任意のLLMモデルを選択して利用することができます。ラインアップについては目まぐるしく変化するので、この記事をご覧になっている時点での情報を調べていただくのが一番ですが、新しいモデルが公開されてから使えるようになるまでが迅速な点は機能公開時から変わらないポイントです。また、APIキーを登録することで個別に契約しているモデルをRaycast内で利用することもできるので、ChatGPTで有料プランに入っている方もRaycast AIの機能を利用することができます。
Quick AI
AI機能を有効にしていると、Raycastを呼び出してTabキーを押すとQuick AIが起動します。先述した任意のモデルを選択してそのままチャットを開始することができます。またBranch Chat機能があり、会話を途中で枝分かれさせて別々のコンテキストにすることができます。
Ask AI
これまで紹介した拡張機能やAI機能の中には「@ask」機能に対応しているものがあります。自然言語での指示に従って作業を肩代わりしてくれるようになります。例えば「@weather 今日の天気は?」と入力すると、位置情報や気象情報APIなど複数のツールを活用してまとめた情報を返してくれます。
Custom AI Command
プロンプトの雛形を設定して、サクッとAIにプロンプトを投げることができるようになります。毎回長いプロンプトを手打ちせず、同じ作業を簡単に繰り返せるようになります。また、変数を組み込めるので、クリップボードのテキストを翻訳させることや、都度変数部分だけ手打ちして柔軟に対応できる自分だけのAIコマンドを作成することもできます。
MCP
Raycast AIのモデルを使ってMCPと接続できます。こちらは「Model Context Protocol」拡張機能をインストールする必要がありますが、さっと活用したいときに便利です。また、「Model Context Protocol Registry」拡張機能を併用することで、公開されているMCPサーバを検索し、手軽にセットアップすることも可能です。
まとめ
以上です!かなり好き勝手に書いてしまいました。
私はこのアプリを使っているとき、面白いことに出会った時のようなワクワクした気持ちを思い出します。
この記事を通して、少しでも皆さんにおなじ気持ちになっていただければ嬉しいです。
そして、Raycastを活用する同志になっていただけることを願っています。
最後に
DONUTSでは新卒中途問わず積極的に採用活動を行っています!
詳細はこちらをご確認ください。








