はじめに
この記事は、 Supership株式会社 Advent Calendar 2025 - Qiita の14日目の記事になります。
この記事は
- LLMを触っているけど
- 「同じプロンプトなのに返答が安定しない」
- Agentを作ったら挙動が怪しい
と感じたことがあるエンジニア向けの記事です。
この記事で得られることは以下です。
- なぜLLMは本質的に不安定なのか
- なぜ Tool / MCP / Workflow は安定するのか
- どう設計すれば「出力を安定させられるか」
結論を先に
LLMの出力が不安定なのはバグではありません。設計通りです。
そして、
安定させる方法は「頑張ってプロンプトを書く」ことではありません。
LLMにやらせる仕事を減らすことです。
なぜLLMの出力は安定しないのか
LLMは「次の単語を確率で選ぶ装置」
LLMは内部的には次のことしかやっていません。
「これまでの文脈を条件に、次のトークンを確率でサンプリングする」
- 正解文は持っていない
- 確率分布しか持っていない
というのが本質です。
同じプロンプトでもブレる理由
1. サンプリングしているから
temperature / top-p / top-k
→ 乱択が入る
2. 自然言語の状態空間が大きすぎる
- 言い回し
- 構成
- 情報の順序
👉 高エントロピー
3. 出力は不可逆
一度出力されたトークンは履歴になり、元に戻せません。
これは物理でいう 不可逆過程 に近いです。
量子力学・シュタインズ・ゲートとの対応関係
ここで少し視点を変えます。
LLMのこの挙動、どこかで見たことがありませんか?
量子力学との比較
| 量子力学 | LLM |
|---|---|
| 波動関数 ψ | 次トークンの確率分布 |
| 確率振幅 | logit |
| 観測 | トークン出力 |
| 波動関数の収縮 | 出力確定 |
| 不可逆性 | 履歴固定 |
出力前のLLMは、
「こうも言えるし、ああも言える」可能性の雲
に近い状態です。
シュタインズ・ゲートとの比較
さらにオタク向けに言うと:
| シュタゲ | LLM |
|---|---|
| 世界線 | 出力候補の集合 |
| 世界線分岐 | 確率的サンプリング |
| 観測 | 出力確定 |
| 収束 | 似た回答に戻る現象 |
| アトラクタフィールド | プロンプトの制約 |
曖昧なプロンプトは、
アトラクタフィールドが広すぎる世界線
なので、
どの世界線に落ちるか毎回ブレます。
安定した出力 = シュタインズ・ゲート世界線
- 出力形式が固定
- 判断軸が明示
- 選択肢が限定
これは、
確率的に揺らぎながらも、
収束構造が1つしかない状態
= 安定
なぜ Tool / MCP は安定するのか
自然言語をやめているから
{
"tool": "create_task",
"args": {
"title": "記事を書く",
"due": "2025-12-31"
}
}
• 型がある
• 構文が固定
• 検証可能
👉 状態空間を物理的に潰している
行為と判断を分離している
役割 担当
判断・分解 LLM
実行 Tool
状態管理 MCP / DB
副作用 Workflow
LLMは 考えるだけ。
世界を直接触らせない。
Agentが不安定になる理由
よくある失敗構造
- memoryを自然言語で持つ
- actionを自由文で決める
- 成功条件が曖昧
- 無限ループ可能
これは物理的に言うと:
収束条件のない高エントロピー系
なので必ず暴れます。
安定するAgent設計の原則
1. Stateは機械が持つ
{
"step": 3,
"retry": 1,
"status": "failed"
}
2. Actionはenumで選ばせる
次から1つ選べ:
- SEARCH
- EXECUTE
- FINISH
3. 不可逆な境界を作る
- Tool実行
- DB commit
- Workflow遷移
「プロンプトで頑張る」の限界
- プロンプト = 初期条件
- でも系そのものは確率的
出力を安定させるためのチェックリスト
- 出力形式は1つか
- 状態を自然言語で持っていないか
- LLMに実行を任せていないか
- 成功・失敗を機械で判定できるか
- retry / timeout があるか
まとめ
- LLMは確率の世界
- 量子力学・シュタゲと構造が似ている
- 安定させたいなら
- 確率を制御するのではなく、状態空間を潰す
- Tool / MCP / Workflow は
- 確率を制御するのではなく、状態空間を潰す
決定論の世界への出口
そして最後に。
この記事も LLM が書いています。
それでも読める形になっているのは、
構成・制約・ゴールを人間が与えたからです。
良い年末を 👋
この文章の推敲にはAIを活用しています。そのため、過去の記事とは少し文体が異なりますが内容は確認済みです。
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