GNOME Builer って?
GNOME Builder (正しくは Builder)は GNOME のための IDE (統合開発環境) です。
去年の3月リリースされたばかりの IDE なので、機能の豊富さは Eclipse や Visual Studio に劣ります。
しかし、for GNOME
なだけあって、GStreamer アプリなどの書きやすさは抜群です。
今日はこれを紹介します。
どんな機能があるの?
エディタでやりたことの、だいたいの機能は実装されています。
- Snippets (C/Javascript/Python/Vala に対応)
- Split views
- Auto Indentation
- Project Management (Autotools, Meson などに対応)
- Auto Completion
- Markdown Preview
- Vim Engine
- Mini map
- ... and more!
すでに実装されているもの、実装予定のあるものは↓こちらから見ることができます。
他のエディタからの移行
Vim と Emacs のエミュレーションがあります。私のように :w
や i
を無意識のように打ってしまう人にも安心です。
ただ、Vim のエミュレーションに関して Virtual Line mode
だけは実装が少々甘い気がする...
推せるところ
Auto Completion がいい
入力補完はなかなか高速です。ファイル内補完はコードに限らずMarkdownなどでも使用することができます。
また、meson.build
などのプロジェクトファイルを作成しておくと、関数やマクロを補完することもできます。
GNOMEならではのドキュメント参照
Debian の GStreamer や GLib のパッケージの中に -doc
が付くパッケージがあります。
これは devhelp
などから読むことができるリファレンスマニュアルたちです。
Builder ではカーソルの下にある文字列からこのリファレンスを引くことができます。(Shift+k)
最終兵器ターミナル
スクリーンショットを見るとわかりますが、普通のターミナルがIDE内にいます。
いざとなれば、このターミナルでVimを開くことだってできます。無敵です。
おわりに
私は1年前、Builderがリリースされた数カ月後に試したのですが、そのときにはこんな記事を書きたくなるほどの雰囲気ではありませんでした。しかし、今はどうでしょう。私の貧弱な vimrc よりもリッチで vim のようにつかえるものなっていたのです!素晴らしい。。
apt-get install gnome-buidler
で一度試してみてはいかがでしょう。