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日刊IETF (2026-02-17) Part 2/2 ― AI監査証跡からIMAP拡張まで、残り6件をお届け

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Last updated at Posted at 2026-02-18

こんにちは、GMOコネクトの名もなきエンジニアです。
よろしくお願いします!

日刊IETFは、I-D AnnounceやIETF Announceに投稿されたメールをサマリーし続けるという修行的な活動です!!
今回は、2026-02-17(UTC基準)に公開されたInternet-DraftとRFCをまとめました。

  • Internet-Draft: 26件
  • RFC: 0件

※ Part 2では残り6件のInternet-Draftをご紹介します。Part 1はこちらをご覧ください。

参照先:


その日のサマリー & Hot Topics

  • Part 2では、高リスクAIシステムの意思決定を暗号的に検証可能な監査証跡として残すVAPフレームワーク、送信側がレートリミットされた際の輻輳ウィンドウ制御、JSContactのプロトコル固有プロファイル、DNS複数QTYPE問い合わせ、IMAPのUIDBATCHES拡張、そしてメディアタイプ登録手続きの改訂と、幅広い領域のドラフトが揃いました。トランスポート層からアプリケーション層まで、インターネットの各レイヤーに目配りが効いた一日です。
  • Hot Topicには、Verifiable AI Provenance(VAP)フレームワークを取り上げます。ハッシュチェーンによる整合性保証やデジタル署名、RFC 3161タイムスタンプによる外部アンカリングなど、AIの判断過程を改ざん不能な形で記録する基盤を提案しています。法務AI向けのLegal AI Profile(LAP)では弁護士の監督検証まで踏み込んでおり、AI規制対応の技術的解として大きな可能性を感じます。

投稿されたInternet-Draft

Verifiable AI Provenance (VAP) Framework and Legal AI Profile (LAP)

高リスクAIシステムの意思決定に対して、暗号的に検証可能な監査証跡を残すためのクロスドメインフレームワークVAPを定義しています。ハッシュチェーンによる整合性保証、デジタル署名、Bronze/Silver/Goldの3段階の適合レベル、RFC 3161タイムスタンプによる外部アンカリング、選択的ロギングを排除する完全性不変条件などが含まれます。法務AI向けのLegal AI Profile(LAP)では、弁護士の監督検証や司法ディスカバリー対応の保持ポリシー、弁護士依頼者間秘匿特権を維持しながらの第三者監査など、法律分野固有の要件にも対応しています。
Draft Link

Increase of the Congestion Window when the Sender Is Rate-Limited

送信側がアプリケーションのデータ供給不足や受信側のフロー制御によってレートリミットされた場合に、トランスポートプロトコルが輻輳ウィンドウをどう増加させるべきかを規定しています。RFC 5681、RFC 9002、RFC 9260、RFC 9438を更新する内容で、TCP、QUIC、SCTPなど主要なトランスポートプロトコルに影響する仕様です。revision-03で議論が深まっています。
Draft Link

Protocol-Specific Profiles for JSContact

JSContactの要素から名前付きサブセットを定義する「プロファイル」の仕組みと、そのためのIANAレジストリを規定するドラフトです。連絡先データ交換プロトコルなど特定の文脈でJSContactを利用する際に、全てのセマンティクスをサポートするのが適切でないケースに対応します。revision-13として標準化が進んでいます。
Draft Link

DNS Multiple QTYPEs

DNS QUERY(OpCode=0)のクエスチョンセクションで指定された主レコードタイプに加え、追加のDNSレコードタイプもあわせて配送するよう要求する手法を定義しています。一度の問い合わせで複数のレコードタイプを取得できるため、DNS解決の効率化が見込まれます。revision-13と成熟度の高いドラフトです。
Draft Link

IMAP UIDBATCHES Extension

IMAP(Internet Message Access Protocol)の拡張として、メールボックス内のメッセージをUID範囲で均等サイズのバッチに分割して取得する機能を定義しています。FETCH、SEARCH、STOREなどの操作を特定バッチに限定でき、リソース使用量やレスポンスサイズの制御が容易になります。シーケンス番号が利用できないUIDONLYモードでの利用にも対応しており、revision-22と非常に成熟した仕様です。
Draft Link

Media Type Specifications and Registration Procedures

HTTP、MIME、その他のインターネットプロトコルで使用されるメディアタイプの仕様策定と登録手続きを定義するドラフトです。RFC 6838の改訂版にあたり、revision-07として手続きの明確化と更新が行われています。メディアタイプの登録はインターネットの相互運用性を支える基盤的な仕組みであり、その手続きの整備が進められています。
Draft Link

発行されたRFC

(今回は該当なし)

編集後記

  • VAPフレームワーク、すごく面白いです。AIが下した判断をハッシュチェーンで改ざん不能にして、しかも「選択的にログを省く」ことすら不可能にする完全性不変条件まで備えているとは。法務AI向けのプロファイルで弁護士依頼者間秘匿特権と第三者監査を両立させようとしているところに、実用化への本気度がにじみ出ています。
  • IMAP UIDBATCHESがrevision-22まで来ていることにちょっと感動しました。メールプロトコルの改善ってじわじわ進むものですが、22回の改訂を経てここまで磨かれたバッチ取得の仕組みは、大量メールを扱う現場では確実に助かるはず。標準化って、こうした地道な積み重ねの上に成り立っているんですよね。

最後に、GMOコネクトでは研究開発や国際標準化に関する支援や技術検証をはじめ、幅広い支援を行っておりますので、何かありましたらお気軽にお問合せください。

お問合せ: https://gmo-connect.jp/contactus/

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