はじめに
普段、WindowsからMacをリモートで使うのにParsecを導入しています。
家族向けの遠隔サポートを目的として、新たに、linux(mint)デスクトップを操作対象に加えようと思ったのですが、Parsecのlinux版にはホスト機能がありません。
色々と模索する中で、DWServiceを試してみた記録です。
Parsec
Parsecは、元々はゲームをターゲットにした低遅延のリモートデスクトップで、現在はUnityファミリーです。
私的で非商用であれば無料で使用できます。
Linux Mint
Linux Mintは、Debian/Ubuntu系のディストリビューションで、Windowsユーザには馴染みやすいと言われています。
Windowsが重くなってしまった古いPCの再生で使っています。
DWService
DWServiceは、ブラウザをクライアントにするオープンソースでマルチプラットフォーム対応のリモートコントロールシステムです。
接続中は、近隣のノードを経由しますが、特に意識することはありません。
無料では帯域幅が制限されますが、サブスクリプションで緩和できます。
私の目的では、無料の範囲で十分でした。
また、現時点で国内にはノードがありませんが、遅延は気になりませんでした。
導入
クライアント側はブラウザを使うので、通常、必要な作業はありません。
ホスト側には、デバイスに適したAgent
をインストールします。
あらかじめ、サービスサイトでアカウントを作成し、ターゲットデバイスを登録します。
アカウント作成
サービスサイトでSign up
します。
アカウントを作ったら、二要素認証を有効にしておきます。
デバイスの追加
メニューからAgents
を選び、+
を押して、Name
を決めます。
Group
やDescription
はオプションです。
生成されたデバイス(Agent
)は、To Install
(未導入)に振り分けられ、「コード」が表示されます。
この「コード」は、以降のターゲットデバイスへの導入で使用します。
Agent
導入
ターゲットデバイスでサービスサイトを表示します。
ログインする必要はなく、単に、トップページのDownload
からインストーラをダウンロードします。
linuxの場合は、バイナリ付きのシェルスクリプトになっているので、sudo bash download/dwagent.sh
などとして実行するとウィンドウが開きます。
ダウンロードしたサイトやファイルに間違いはないですか?
偽のファイルは、あなたのPCをどのようにでもできます。
導入の最後で先ほどの「コード」を入力します。
電話で「コード」を伝えられたら、サポート詐欺を疑ってください。
相手は、あなたのPCを遠隔で監視・制御できるようになります。
導入が完了したら、念のためにデバイスを再起動しておきます。
接続
サービスサイトにログインして、メニューからAgents/All
を開くと、デバイス名と状態が表示されます。
接続すると、Files and Folders
、Text editor
、Log watch
、Resources
、Screen
、Shell
といったアプリケーションが表示され、Screen
を使えば、GUIで操作可能になります。
設定
Shell
のユーザは、デフォルトではroot
になります。
Text editor
、またはShell
を使って、/usr/share/DWAgent/config.json
を編集することで、Shell
のユーザを制限することができます。
以下の例では、接続時に認証が求められてuser_id
以外は拒否されます。
{
+ "shell.enable_authentication": true,
+ "shell.users_allowed": [{"name": "user_id", "enable": true}],
"enabled": true,
"key": "~",
"listen_port": 7950,
"password": "~",
"url_primary": "https://www.dwservice.net/"
}
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございます。
どちらさまも、サポート詐欺他のリスクにはご留意ください。