DockerComposeを使った Pleasanter&PostgreSQL 環境の構築方法!
はじめに
私は業務でPleasanterの機能の検証を行う際、localhostを使用しています。
しかし、バージョンによる差異等で複数のPleasanterを使う時はPleasanterのダウンロードなどを何度も行うことがあります。
もちろん、VM環境等を用いることがありますが、今回はDockerを使った検証環境の構築を実施します。
Dockerを使った Pleasanter&PostgreSQL 環境の構築手順
上記「はじめに」で「検証環境の構築を実施します」と記載しましたが、実際は下記リンク先「README.md」ファイルをご参照ください。
上記リンク先の下記リンク先「README.md」ファイルは英語表記となっていますので、こちらでは日本語版「README.md」ファイルとしてご活用ください。
日本語版README.md
Pleasanter * PostgreSQL 環境を構築するためのDocker Compose
概要
こちらのモジュールによって、Docker環境でPleasanter * PostgreSQL環境を構築できます。
各ツールやサービスについては下記をご参照ください。
対象者
- Dockerを使ったPleasanterのバージョンアップ等でパラメータ設定をどう引き継ぐか悩んでいる方
- Docker環境下のPostgreSQLで蓄積したデータを永続化したい方
- 上記両方を実現したい方
- Docker Composeを使ってPleasanter * PostgreSQL環境を構築したい方
- Pleasanterを快適に使いたい方
実現できること
- 3つのコマンドでPleasanterを利用できます
- Pleasanterのパラメータ設定を引き継げます
- PostgreSQLのデータを永続化できます
内容
このモジュールには下記バージョンのツールが含まれています。
ツール | バージョン |
---|---|
Pleasanter | 1.3.6.0 |
PostgreSQL | 15 |
pgadmin4 | 8.9 |
手順
導入
- 任意のディレクトリに「PleasanterModule.zip」をダウンロードします
- 「PleasanterModule.zip」を解凍します
※ 解凍するディレクトリは任意です - ライセンスファイルを「PleasanterModule」ディレクトリに配置します
- 「PleasanterModule」ディレクトリでコマンドプロンプトを起動します
- 下記の順序でコマンドを実行します
1. イメージのプル
docker compose build
2. PostgreSQLとCodeDefinerコンテナの実行
docker compose run --rm codedefiner _rds
3. Pleasanterコンテナの実行
docker compose up -d pleasanter
4. pgadmin4のイメージプルとコンテナの実行
PostgreSQLを参照するためのGUIツール「pgadmin4」を使用したい場合は、下記のコマンドを実行してください。
docker compose up -d pgadmin4
起動確認
各ツールが起動していることを確認してください。
Pleasanterへのアクセス(localhost:50001)
localhost:50001にアクセスし、ログイン画面に遷移することを確認してください。
Pleasanterでテーブルの作成
以下の手順で「記録テーブル」を作成し、「一覧画面」に遷移することを確認してください。
初回ログインからテーブルを作成する手順
- 下記「Pleasanterログイン情報」の内容を入力し、「ログイン」をクリックしてください
- 表示されるダイアログボックスに任意のパスワードを入力し、「変更」をクリックします
※今後のログイン情報となりますので、厳重に管理してください - 画面左上の「+」をクリックしてください
- 遷移した画面左から「記録テーブル」を選択し、「作成」をクリックします"
- 任意の名前を入力し、「作成」クリックします
- 作成したテーブルをクリックし、遷移することを確認してください
Pleasanterログイン情報
パラメータ | 値 |
---|---|
ログインID | Administrator |
パスワード | pleasanter |
pgadmin4へのアクセス(localhost:12345)
localhost:12345にアクセスし、ログイン画面に遷移することを確認してください。
pgadmin4を使ってデータを確認
- 下記「pgadmin4ログイン情報」の内容を入力し、「ログイン」をクリックしてください
- 「Servers」を右クリックし、「登録 > サーバ...」をクリックします
- 下記「サーバー登録情報」の内容を入力し、「保存」をクリックしてください
- 「Servers > db > データベース > Implem.Pleasanter > スキーマ > Implem.Pleasanter > テーブル > items」テーブルを右クリックします
- 「データを閲覧/編集 > 最後の100行」をクリックします
- 先ほど作成したテーブルのデータ(ReferenceId:1)
pgadmin4ログイン情報
パラメータ | 値 |
---|---|
Email Address / Username | example@example.test |
Password | password |
サーバー登録情報
タブ | パラメータ | 値 |
---|---|---|
General | 名前 | db |
接続 | ホスト名/アドレス | db |
接続 | ユーザ名 | postgres |
接続 | パスワード | postgres |
環境変数
「環境変数」は「PleasanterModule/.env」ファイルに記述されています。
パラメータ | 説明 |
---|---|
PLEASANTER_VER | Pleasanterバージョン |
POSTGRES_VER | postgreSQLバージョン |
PGADMIN4_VER | pgadmin4バージョン |
Implem_Pleasanter_Rds_PostgreSQL_SaConnectionString | データベースインスタンスにsa権限で接続するための接続文字列 |
Implem_Pleasanter_Rds_PostgreSQL_OwnerConnectionString | Pleasanterのデータベースにdbowner権限で接続するための接続文字列 |
Implem_Pleasanter_Rds_PostgreSQL_UserConnectionString | Pleasanterのデータベースにdbreader,dbwriter権限で接続するための接続文字列 |
POSTGRES_USER | スーパーユーザ名 |
POSTGRES_PASSWORD | スーパーユーザのパスワード |
POSTGRES_DB | デフォルトで作成されるDB名 |
POSTGRES_HOST_AUTH_METHOD | 認証方式 |
POSTGRES_INITDB_ARGS | 「initdb」コマンドの実行時に渡すパラメータ |
PGDATA | dbフォルダ名 |
PGADMIN_DEFAULT_EMAIL | デフォルトのメールアドレス |
PGADMIN_DEFAULT_PASSWORD | デフォルトのパスワード |
運用
1. パラメータの変更
- 「PleasanterModule/Parameters」ディレクトリ上のフォルダまたはファイルを変更します
手順
- 「PleasanterModule」ディレクトリでコマンドプロンプトを起動します
- 下記の順序でコマンドを実行します
1. パラメータの再読み込み
docker compose up -d --build
Pleasanter * PostgreSQL環境の削除
- 「PleasanterModule」ディレクトリでコマンドプロンプトを起動します
- 下記の順序でコマンドを実行します
1. コンテナとネットワークの削除
docker compose down
さいごに
いかがでしたでしょうか?Pleasanter * PostgreSQLの環境構築はできたでしょうか?
Pleasanterは多種多様な機能を備えていながら、標準機能はすべて無料という懐のとても深いツールとなっております。
ただ、なかなかITに精通していない人からするとハードルは高いようです。。。
そのため、この機会に簡単にPleasanterを導入していただき、快適なPleasanterライフを送っていただけると開発者としてとてもうれしいです!