はじめに
こんにちは!今回は、すべて無料枠のサービス(Vercel, Supabase, Gemini API, Unsplash API)を組み合わせて、LINEでAI編集者とチャットするだけで本格的な小説の原案が完成し、Kindle出版(EPUB出力)までサポートするWebアプリ「チャットでKindle出版」を個人開発したので、そのアーキテクチャや開発の裏側を共有します。
個人開発で「いかにコストを抑えつつ、リッチな体験を作るか」に挑戦した記録です。
🚀 作ったアプリ
「チャットでKindle出版」
- アプリURL: https://novel-writer-sigma.vercel.app/
- LINE公式アカウントから、AIの質問に答えるだけで小説のドラフト(章ごと)を自動生成。
- 生成された作品は、Web上の立体的で美しい3D本棚(AI図書館)に並びます。
🏗️ システム構成 / 使用テクノロジー
「ユーザーが触るフロントはLINE」「バックエンドとデータ保持はNext.js + Supabase」という構成にすることで、サーバー費用を完全に0円に抑えています。
| 役割 | 採用サービス | 選定理由(すべて無料枠) |
|---|---|---|
| ホスティング | Vercel | Next.jsとの相性が最高。個人利用かつ帯域100GB/月まで無料。 |
| データベース | Supabase | PostgreSQLが丸ごと1つ無料で持てる。今回は進捗保存や本棚データに使用。 |
| LLM (AIエンジン) | Gemini API | 無料枠(AI Studio)のトークン制限が緩く、長文の小説生成に最適。 |
| 画像検索 | Unsplash API | 本のカバー画像(書影)をキーワードから自動取得するため。 |
| インターフェース | LINE公式アカウント | リッチメニューとMessaging APIを使い、誰でも挫折しないUIを実現。 |
💡 工夫したポイントと技術的な裏側
1. ユーザーを飽きさせない「3D AI図書館(本棚UI)」
ただテキストが出力されるだけでは「AIとのチャット履歴」で終わってしまいます。モチベーションを高めるために、書き上がった作品がWeb上の立体的な本棚に並ぶビジュアル(カルーセルUI)を実装しました。
Unsplash APIをバックエンドで叩き、小説のテーマに沿った画像を自動でカバー(表紙)としてマッピングしています。
2. 「無料枠の限界」を突破するための設計
個人開発の天敵である「無料プランの制限」に対して、以下のようなアプローチで対策を施しています。
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Gemini APIのレートリミット対策:
大勢が一斉に叩くと429エラー(Too Many Requests)になるため、アプリ側での1日の生成上限(1日10章まで)を制限し、データベース側でアクセス頻度を制御。 -
Supabaseの自動一時停止(スリープ)対策:
無料プランは1週間アクセスがないと自動停止してしまいます。これらを防ぐために生存確認(死活監視)の仕組みを導入。
📝 開発者として正直に伝える「AI執筆のリアル」と裏ワザ
自分でこのシステムを使い倒してみて分かったのは、「AIが書いたものをそのまま出版すればベストセラー」とはまだいかない、というリアルです。
- 時々、話のつじつまが合わなくなる
- 日本語の表現が少し不自然な部分がある
そこで、私が実際にクオリティを劇的に上げるために行っている**「Google AI Studio」を活用したリライト・検品ハック**がこちらです。
クオリティを爆上げするリライトプロンプト
アプリで出力したドラフト(章ごとの文章)をコピーし、開発者向けツール「Google AI Studio」の最新モデル(Gemini 1.5 Pro や Gemini 2.0 Pro Preview など)に直接以下のプロンプトを投げます。
「以下の文章はAIが書いた小説のドラフトです。プロの編集者の視点で検品し、誤字脱字の修正はもちろん、より感情に訴えかけるような、読み応えのある文章にリライトしてください。」
「構成や骨組みはLINEアプリで手軽に、最後の仕上げ(肉付け)は高性能な最新AIと自分の手で」
このハイブリッドな使い方が、現在の無料枠個人開発における最もスマートな執筆スタイルだと感じています。
使い方
- LINE公式アカウントを友だち追加
- AIの質問(全6問)に答えてジャンルや世界観を設定(チャットは無制限)
- 「本を作成」で執筆開始(1日10章まで無料)
- 出来上がった文章をプレビューし、必要に応じて修正・リライト
- 完結したらEPUB出力してKindle出版へ
さいごに
AIは、人間の「書きたい」という情熱をブーストしてくれる最高のパートナーです。
完璧じゃなくてもいい、まずは自分の頭の中にある世界を形にしてみる楽しさを、このアプリを通じて体験していただけたら嬉しいです。
「ここをもっとこうすれば実装が軽くなるよ」「この構成面白いね」など、エンジニアの皆様からのフィードバックやコメントもお待ちしております!
#AI #個人開発 #Nextjs #Supabase #Gemini #Kindle出版

