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【AWS】クラウドコンサルティング経験で学んだこと

Last updated at Posted at 2024-09-05

※不備があったため、以前投稿した記事の再投稿になります。
SIer→コンサル業界に転身し、AWSのクラウドコンサルティングを1年経験してきて、個人的に重要だと感じたポイントをまとめました。

クラウドコンサルティングで重要なポイント一覧

  • システムへの理解を深めること
  • ドキュメントスキル
  • ベストプラクティスに囚われないこと
  • もちろん技術力!

各ポイントごとの説明

各項目の詳細を以下に記載していきます。

システムへの理解を深めること

クラウド移行を提案する立場では、クライアントのシステムを利用する担当部署の方とコミュニケーションをとることが必須となります。ここで認識しておくべきポイントは、必ずしも担当部署の方がシステムの現状を把握していないということです。私の経験では、情報システム部門や担当のベンダにシステム運用は任せきりで必要な手続きだけ関与しているといったケースがありました。
クラウド移行の提案で忘れてはいけないものとして、システムのAsISにXXXの課題があるため、解決するためにToBeのクラウド構成を提案することがあります。そのため、最適なクラウド移行を実行するためには提案者側がシステムの現状を理解することが重要になります。ToBeだけ鮮明に描いて、AsISが不透明にならないよう気を付けしましょう!
現行システムのドキュメントを読むことも重要ですが、規模によってはかなりのドキュメント量になります。個人的には、情報システム部門や担当ベンダ等システム理解がある方にヒアリングをすることも効率的なのでおすすめです。

ドキュメントスキル

コンサルティング会社に従事して感じたこととして、ドキュメントに関する指摘がSIerと比較するとかなり厳しいことがありました。文字のフォントサイズやオブジェクトの少しのずれ等かなり詳細な部分まで指摘があります。最初、詳細な部分はどうでもいいと考えていました。
ドキュメントにこだわる理由は、コンサルティング業界はSIerと異なり、ソフトウェアやソリューション等の製品で商売はしていないためです。コンサルティング業界で提供しているサービスは形のないものであるため、クライアントから信頼を得るためには、ドキュメントの品質やレスポンスのスピードなど印象的な部分がポイントになってきます。
そのため、クラウド以外の提案にも当てはまることですが、ドキュメントスキルは重要になります。

ベストプラクティスに囚われないこと

AWSでは、クラウドでシステムを構成するうえでのベストプラクティスを提供しています。RDS等のマネージドサービスの採用やAPI Gateway、Lambdaを使ったサーバレス構成等、あまり深く考えずに検討してしまうことがありがちですが、なんでもベストプラクティスに準拠していればいいとは限りません。前項でも記載した通り、システムをクラウドに移行する背景には、何かしら達成したいミッションがあります。そのミッションを達成するために、必要な構成をとることが重要になります。
例えば、コスト削減がミッションであるのに、高可用性のためにサーバ冗長化を提案してしまうと、かえってコスト増加してしまう可能性があります。
YYYのミッションを達成するために、ベストプラクティスのZZZ構成を提案するというように、必ず理由をつけてベストプラクティスを採用するようにしましょう。

もちろん技術力!

最後は技術力です。クラウドコンサルティングの課題として、提案したものがシステムの実現が極めて難しい「絵に描いた餅」状態になっていることがあります。
絵に描いた餅になる要因として大きく2つあると考えます。
1つは前項で記載した「システムへの理解が浅い」ことです。システムの現状をあまり理解しない状態で提案をすると、クライアント特有の制約に引っ掛かることや、改修に大きな時間がかかってしまい想定しているスケジュール内で移行できない、といった懸念があります。
2つ目はクラウドに関する知識が足りないことです。AWSのサービスには便利なサービスがたくさんあります。その知識が少ないことで、ある程度マネージドサービスに置き換えて効率化できるものをすべてIaaSサーバで実装したり、サービスのユースケースや制約を調査せずに提案して後々利用できないことが判明したり、といった懸念があります。
クラウド構成を提案するうえで、「提案する選択肢を増やす」こと、「実現可能な構成を提案する」ことが重要になります。そのために、「選択肢を増やすための幅広い知識を持つ」こと、「実現可能な提案をするためのサービスの詳細を調査し理解する」ことが必要と考えます。
ただし、自分自身でも最低限知識を持っておくことは重要ですが、AWSのサポートやソリューションアーキテクト、社内の有識者に頼ることもおすすめです。

最後に

自身の備忘も兼ねて、クラウドコンサルティングで重要と感じたポイントをまとめました。あくまで個人的な意見ですので、参考程度に確認いただければと思います。
追加で何かあれば本ブログで更新していこうと思います。間違い等あればご指摘いただけると幸いです。

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