概要
YouTubeサーチ拡張プラグインを作成する場合、YouTubeサーチ結果をリバースエンジニアリングして検索結果を解析する必要があります。
リバースエンジニアリング(https://digitalrisk-lab.com/trend/156/)については、セキュリティ対策上は禁止されなくなったようです。(著作権法の改正で)
今回のケースは検索結果を解析して、その一部データを使って別の形式の再生リストを作成します。動画自体の改変ではなく、検索結果の動画情報の一部利用になります。
つまり、動画を再生するためのオリジナル形式の再生リストを作成するプラグインを作成します。このようなケースのリバースエンジニアリングの是非について検討してみたいと思います。
検索結果の著作権は
著作権法では、ソースコードに著作権が発生するとされていますが、その実行結果のデータ(DOM形式)についてどうなのかはグレーゾーンだと思います。DOM形式の検索結果も一つの著作物に相当するかもしれませんが、YouTubeの利用規約を見ても、動画に関するリバースエンジニアリングは禁止とあるが、再生リストについてはその規約が見当たりません。まさにグレーゾーンです。
オリジナルの再生リストの場合は
YouTubeには再生リストが用意されていますが、その形式の再生リストではなく、ここでの再生リストは拡張プラグインで作成したオリジナル形式の再生リストを指します。この再生リストにも作成者の著作権が発生するのかもしれません。再生リストも一種のソースコードになると思います。
拡張プラグインの開発上
拡張プラグインを開発するうえで、このリバースエンジニアリングは避けて通れない手法です。Chromeブラウザーでサイトを開くとこのプラグインも実行します。大抵の場合、プラグインはDOMドキュメントを参照します。これがリバースエンジニアリングに相当すると思います。
DOMの解析に必要不可欠です。この結果、拡張プラグインを作る上ではリバースエンジニアリングは暗黙的に許可されていると思われます。
Webページと著作権
Webページを作成していて、常に思うことは、これは著作権に引っ掛からないのだろうかと言うことです。現代はオープンソースの時代です。無料で使えるコードやライブラリーがたくさんあります。jqueryも重宝しています。無料のAPIもたくさん使っています。無職のリタイヤ組としては有料のソフトは使えません。それでも多くの人に利用してもらいたいWebサイトは作りたいです。自己満足かもしれませんが。ネットで無料のイラストや音源なども利用しています。一から作っていては寿命も体力も持ちません。独創性には欠けるかもしれませんが、デザインに凝っている余裕はありません。著作権には抵触しないように慎重に制作をしてゆきたいです。
データの引用
このプラグインはデータを引用していることになります。youtubeサーチの検索結果から、一部のデータを取り出して、利用しています。そのような場合は、データの引用元を記載すればよいのか迷います。検索結果はクェリーにヒットした動画になりますが、動画の数が多いと個々の引用元を記述すると大変な量になってしまいます。そこで、まとめて、引用元:「youtubeの検索結果より」としてよいのかが明記されていません。これもグレーゾーンです。
デバッガーでソースコードを解読
ブラウザーのデバッガーを起動すると、確かにソースコードは見ることができます。但し、それはブラウザーが読み込んだクライアント側のソースファイルだけで、サーバー側のソースファイルまでは見ることはできません。ハッキングでもしない限りサーバの中には入り込めないので、セキュリティ面では安心です。秘密のコードはサーバに置き、見られても仕方がないコード(javascript等)はクライアント側に置きます。
このため、リバースエンジニアリングと言っても、見られても仕方がないクライアント側のコードなので、ソースコードの解読と言っても決して怪しい行為をしているわけではないと思います。
あとがき
YouTubeサーチ拡張プラグインを作成していて、常にこのリバースエンジニアリングの問題がありました。最近では、徐々に特にセキュリティ対策上では許可されているようです。安心してプラグインを作成したいものです。
結論としては、YouTubeサーチ拡張プラグインで作成した独自形式の再生
リストはたとえリバースエンジニアリングで作成したとしても、それは著作権法に違反してはいないのではと言うことです。
ご参考:
このプラグインを使用しているサイト(https://favorite.tecoyan.net/#btn_cntrl)