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はじめに

この記事はDevOps on AWS大全の一部です。
DevOps on AWS大全の一覧はこちら

この記事ではAWS X-Rayに関連する内容を超詳細にまとめています。

具体的には以下流れで説明します。

  • AWS X-Rayとは
  • AWS X-Rayの活用
  • AWS X-Rayのベストプラクティス

AWSの区分でいう「Level 200:トピックの入門知識を持っていることを前提に、ベストプラクティス、サービス機能を解説するレベル」の内容です。

この記事を読んでほしい人

  • AWS X-Rayがどういうサービスか説明できるようになりたい人
  • AWS X-Rayを採用するときのベストプラクティスを説明できるようになりたい人
  • AWS Certified DevOps Engineer Professionalを目指している人

AWS X-Rayとは

AWS X-Rayとは、AWSで動作するアプリケーションのパフォーマンスや問題を分析するためのサービスです。
AWS X-Rayでは、アプリケーションのリクエストやレスポンスの流れをトレースし、サービス間の呼び出しやレイテンシー、エラーなどを可視化できます。
これにより、アプリケーションのボトルネックや障害の原因を特定しやすくなります。

AWS X-Rayの活用

AWS X-Rayを活用するには、まずアプリケーションにX-Ray SDKを組み込みます。
X-Ray SDKは、Java, .NET, Node.js, Python, Ruby, Goなどの言語に対応しており、アプリケーションのコードに簡単に追加できます。

X-Ray SDKを使用すると、アプリケーションが送受信するリクエストやレスポンスにトレースIDやセグメントIDなどのメタデータを付与できます。
これらのメタデータは、X-RayデーモンやX-Rayインターセプターなどのエージェントによって収集され、X-Ray APIに送信されます。

X-Ray APIでは、受信したメタデータをもとにトレース情報を生成し、X-RayコンソールやX-Ray CLIなどで閲覧できるようにします。

なお、監視対象がEC2の場合にはX-Ray Agentのインストールが、ECSの場合にはX-Ray AgentのインストールまたはDockerコンテナが必要になります。
ElasticBeanstalkやLambda、API Gatewayの場合には明示的なインストールは必要ありません。

AWS X-Rayでは、以下のような機能を利用できます。

  • サービスマップ:
    アプリケーションの構成要素や依存関係をグラフィカルに表示します。各ノードやエッジには、リクエスト数やエラー率、レイテンシーなどの統計情報が表示されます。
  • トレース:
    個々のリクエストやレスポンスの流れを詳細に表示します。各セグメントやサブセグメントには、呼び出し元や呼び出し先、処理時間やステータスコードなどの情報が表示されます。
  • アラーム:
    トレース情報に基づいてアラームを設定できます。アラームは、CloudWatchと連携して、異常な状況が発生した場合に通知やアクションを実行できます。

AWS X-Rayのベストプラクティス

AWS X-Rayを効果的に利用するためには、以下のようなベストプラクティスがあります。

ベストプラクティス 説明
X-Ray SDKの適用範囲を広げる アプリケーションのすべてのコンポーネントやレイヤーにX-Ray SDKを適用することで、より詳細なトレース情報を得ることができます。特に、サービス間の呼び出しやデータベースやキャッシュなどの外部リソースへのアクセスにはX-Ray SDKを適用することが重要です。
X-RayデーモンやX-Rayインターセプターの配置を最適化する X-RayデーモンやX-Rayインターセプターは、トレース情報を収集してX-Ray APIに送信する役割を担います。これらのエージェントは、アプリケーションと同じインスタンスやコンテナに配置することで、ネットワークオーバーヘッドを削減できます。また、エージェントのバージョンや設定を最新に保つことで、パフォーマンスやセキュリティを向上できます。
アノテーションやメタデータを活用する アノテーションやメタデータは、トレース情報にカスタム情報を追加できる機能です。例えば、アノテーションにユーザーIDやセッションIDなどの情報を追加することで、特定のユーザーのリクエストパターンや問題発生時の状況を分析できます。
サービスマップやトレースビューを活用する サービスマップやトレースビューは、トレース情報をグラフィカルに表示する機能です。例えば、サービスマップでは、アプリケーションの構成要素や依存関係、統計情報などを一目で確認できます。トレースビューでは、リクエストやレスポンスの流れや処理時間などを詳細に確認できます。
アラームやダッシュボードを活用する アラームやダッシュボードは、トレース情報に基づいて通知や可視化を行う機能です。例えば、アラームでは、障害やエラーなどの異常な状況が発生した場合にメールやSMSなどで通知することができます。

まとめ

この記事ではAWS X-Rayに関連する内容を超詳細にまとめました。

  • AWS X-Rayとは
  • AWS X-Rayの活用
  • AWS X-Rayのベストプラクティス

次回はAWS Distro for Open Telemetryを超詳細解説します。

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