0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

評価ボードが来たので、とりあえずAIサンプルを動かしてみた②

0
Last updated at Posted at 2026-02-24

ルネサス製EK-RA8P1の評価ボードが届いたので、「細かいことは後回しで、とりあえずAI動かしたい」 という気持ちのまま、サンプルを書き込んで動かすところまでやってみたメモ②。

前回試したのはこちらの顔検出デモ:
c2ea064941615bd762ca1f4ebd2e50ea_2.gif
その時のメモはこちら
https://qiita.com/tech-penguin12345/items/137e78be6afb213e73d7

今回は画像分類デモを試してみる:
68747470733a2f2f7261772e6769746875622e636f6d2f77696b692f72656e657361732f7275686d692d6672616d65776f726b2d6d63752f696d616765732f696d6167655f636c617373696669636174696f6e2e6769663f7261773d74727565.gif
ルネサス公式GitHubより引用
https://github.com/renesas/ruhmi-framework-mcu/tree/main/application_examples

開発環境の準備

まずはPC側の環境づくりから。

必要なもの
e² studio: Renesas公式の統合開発環境(IDE)
Flexible Software Package(FSP)v6.2.0
マイコンが動くためのドライバやミドルウェア一式
※AIサンプルはFSP v6.2.0のみ対応しているので注意

ルネサスのRAマイコンを触るなら、この2つは必須。

e² studioとFSPは、FSPのプラットフォームインストーラからまとめて入れられる。
✓ダウンロード先:https://github.com/renesas/fsp/releases/tag/v6.2.0

Windowsを使用している人は、Windows用のFSPプラットフォームインストーラをインストールします。(インストールはウィザードに従って進めるだけ。特にハマるところはなかった。)
image.png

サンプルプログラムを持ってくる

今回は AI Navigatorを使って、サンプルをそのまま持ってくる。
e² studio上からAI Navigatorを起動して、画像分類 (Image classification) のサンプルを選択してダウンロードしてみる。

image.png

image.png

image.png

image.png

image.png

image.png

image.png

プロジェクト・エクスプローラーにダウンロードしたAIサンプルが表示されてた。これでサンプルの入手は完了。

評価ボードのセットアップ

サンプルを用意したら、次は実機。中身は左からLCD拡張ボード、メインボード、カメラモジュール。
image.png

ボード側の準備

  1. LCD拡張ボード をメインボードに接続。メインボードの右下に付ける。
    image.png

  2. カメラモジュールをメインボードに接続。メインボードを裏返して、向きだけ注意してしっかり差しこむ。
    image.png

  3. EK-RA8P1とPCを USB-Cケーブル で接続
    image.png
    これで物理的な準備は完了。

評価ボードに書き込む

あとはe² studio側でポチポチ。
ボード上で実行AIを実行をクリック
image.png

image.png

ここから書き込みが始まる。
完了まで数分かかるので、気長に待つ。
終わったらe2-studioが以下のような画面になるので、左上にある「再生」アイコンを2回クリック。
image.png

とりあえず動いたけども精度は…?

書き込みが終わると、評価ボード上でAIサンプルが動き始める。
さっそく色々なものを映して画像分類してもらう。
ちなみに、何が推論結果として表示されるかは、以下のラベルを参照:
https://github.com/renesas/ruhmi-framework-mcu/blob/main/application_examples/image_classification/src/ai_application/image_classification/Labels.c
image.png

①マグカップ
まずはルネサス公式GIFにもあったマグカップでトライ。
結果:
72% coffee mug(コーヒーマグ)
11% machine(機械)
06% espresso maker(エスプレッソメーカー)
04% toaster(トースター)
04% bottlecap(ボトルキャップ)

この画像分類デモは推論結果の上位5位が表示される仕組みらしい。
デモGIFに使用しているだけあって精度が高い。
image.png

②照明のリモコン
結果:
32% switch(スイッチ)
32% cash machine(ATM)
16% remote control(リモコン)
13% refrigerator(冷蔵庫)
05% pay-phone(公衆電話)
image.png
惜しい感じではあるが、そこそこ合っている。
スイッチと同じ確率でATMと推論しているのはちょっと微妙。

もう少し近づけてみた:
72% remote control
23% switch
03% joystick
image.png
全体を映すのではなく、近づけて大きくはっきりと物体を映すのが正解らしい。これだけで精度がかなり上がるようだ。

③ギター
結果

91% acoustic guitar(アコースティックギター)
06% guiter(ギター)
02% violin(ヴァイオリン)
image.png
アコースティックギターはAIにとって簡単なのだろうか。かなりの自信をもっている。

④ビール瓶
ラベルに"beer bottle"(ビール瓶)が存在していたので試してみた。
結果
57% wine bottle(ワインボトル)
18% hand blwer(ハンドブロワー)
12% projectile(ミサイル、ロケット)
9% cleaver(包丁)
8% power drill(電動ドリル)
image.png
ワインボトルは惜しいが、ビール瓶は出てこなかった。
どちらも似ているが、beer bottle というラベルが、かなり限定的な見た目で学習されている可能性が高い気がする。

以下はちょっといじわる問題。ラベルに存在しないものも映してみた。

⑤だるま
結果:
81% mask(マスク)
10% helmet(ヘルメット)
03% goblet(ゴブレット)
02% ski mask(スキーマスク)
02% sharpener(シャープナー)
image.png
AIは「絶対”mask"!」と自信をもっている様子。
マスクというと、個人的には医者や花粉症の人が着ける、不織布マスクを思い浮かべるが、このAIが想定している mask はお面らしい。
image.png
たしかにJapanese maskで検索するとお面が出てくる↑
「Daruma」というラベルが存在していない以上、これはただの「顔が描かれた物体」として認識されたらしい。

⑥ポムポムプリンのマスコット
結果

60% bathtub(バスタブ)
14% soap dispenser(ソープディスペンサー)
09% washbasin(洗面台)
09% tub(浴槽)
05% switch(スイッチ)
image.png
なぜ水回りばかりなのか。
しかも60%の確率でバスタブだと言っている。
滑らかで、丸くて、白っぽい(淡い)色、という特徴からこの判断を下したのだろうかと推測する。

まとめ

EK-RA8P1 の評価ボードで、「とりあえずAIを動かす」という目的は、今回もかなりあっさり達成できた。
この手軽さは、マイコンAIの入口としてかなり良い体験だった。

一方で、ラベルに存在しないものは、見た目が近い別物として推論される。
これは精度が低いというより、用途が絞られていないモデルをそのまま使っている結果だと感じた。

逆に言えば、用途を決めて、トレーニングすれば、マイコンでも十分に実用的な画像分類はできそうである。

また、物体をカメラに近づけたり、背景をシンプルにしたりすると、推論結果が安定する場面も多い。

ベースモデルのMobileNetは、身の回りの家電や日用品のラベルは意外と少ない一方で、マイナーな動物や食べ物のラベルがやたら充実しているので少々試しづらかった。しかし、AIが何を見ているかを理解する教材としては面白かった。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?