ZRCVとは?
Zero Data Loss Autonomous Recovery Service (ZRCV) は、OCIで提供される Oracle Database 向けのフルマネージドなバックアップサービスです。
OCI上の Oracle Database に加えて、Oracle Database@Azure、Oracle Database@Google Cloud、Oracle Database@AWS、さらにオンプレミスの Oracle Database も保護対象にできます。
オンプレミス Oracle Database の保護は、Oracle Database Zero Data Loss Cloud Protect として提供されています。
ZRCVの特徴
ZRCVの主な特徴を5点に絞って説明します。
障害の直前まで戻せる
ZRCVはreal-time transaction protectionを提供し、最後のコミット済みトランザクションに近い時点までのリカバリを可能にします。
非常に厳しいRPO要件に対応しやすいことが、本サービスの大きな特徴です。
従来型のバックアップ中心の運用では、取得済みバックアップやアーカイブログの取得状況によって復旧可能な時点が左右されるため、厳しいRPO要件に対応するには追加の設計が必要になる場合があります。
異常検出
Recovery Serviceはバックアップの保護状態を自動的に監視し、Protected / Warning / Alert といった状態で確認できます。
また、バックアップや検証の処理はサービス側で最適化されており、データベース・サーバー側でバックアップ処理を完結させる運用に比べると、DB側リソースへの影響を抑えやすい点も特徴です。
なお、Object Storage自体にはRecovery Service相当の自動検証・保護状態管理の仕組みは備わっていません。
バックアップとリストアの高速化
初回フルバックアップ後は永久増分バックアップ方式で運用できるため、従来のフルバックアップと増分バックアップを組み合わせる運用に比べて、定期的なフルバックアップが不要になります。
その結果、バックアップ時間やDB負荷を抑えやすくなります。
また、リストア時には仮想フルバックアップの仕組みを利用できるため、フルバックアップと増分バックアップを順に適用する方式に比べて、リストア/リカバリ時間の短縮が期待できます。
バックアップの保持
保護ポリシーでは通常バックアップの保持期間を14~95日で設定できます。
さらに、必要に応じてretention lockを有効化することで、設定した保持期間中のバックアップ保護をより強化できます。
なお、長期保管が必要な場合はLTR (Long-term retention)として90~3650日の保持も可能です。
バックアップデータへの直接アクセスを防ぐ構成
Recovery Serviceのバックアップ基盤は Oracleが管理するテナンシ上に配置され、バックアップデータへの直接アクセスを防ぐ論理的なエアギャップが提供されます。
アクセス制御はOCI IAMで管理されます。
まとめ
今回はOracle Databaseの自動バックアップサービスであるZRCVについて調べてみました。
一番の特徴は、障害直前に近い時点まで復旧できる点だと思います。
RPO要件が厳しいシステムにおいて、検討価値の高いサービスだといえます。
参考
https://docs.oracle.com/cd/E83857_01/paas/recovery-service/dbrsu/overview-recovery-service.html
https://docs.oracle.com/ja/cloud/paas/recovery-service/dbrsu/recovery-service-architecture.html
https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/recovery-service/doc/getting-started-recovery-service.html
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/recovery-service/dbrsu/protecting-premises-databases-using-recovery-service.html
https://speakerdeck.com/oracle4engineer/zrcv-overview
https://speakerdeck.com/oracle4engineer/rcvzrcv-objectstorage