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遠隔押印マシーン『InCaaaan(インカーン)簡易版』の作り方

Last updated at Posted at 2020-05-17

新型コロナ禍でテレワークが急速に普及しています。
しかしながら、押印が必要なため、テレワークができず、出社を余儀なくされてる人がたくさんいます。

そんな方々のために、出社しなくても押印ができるマシーン「InCaaaan(インカーン)」の作り方をご紹介します。
(本当は自分用の備忘録ですが)

これは、2019年9月開催の広島県主催のハッカソン レッドハッカソンHIROSHIMA 2019で優勝した作品です。
ほとんどは、チームメイトの @oic0310 さんが実装し、すでにQiitaに作り方を投稿しています。

InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 超概要編
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 上司ツール編
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 部下ツール編

今回私は「ボタンを押せば、押印マシーンが作動する」箇所だけとりあげた簡易版の作り方をご紹介します。

会社で InCaaaan の導入を検討するときに決裁者に見せるプロトタイピング用や、趣味の電子工作などでご参考にしていただければと思います。

作るもの

InCaaaan(インカーン)簡易版

システム構成

仕組み.png

必要なもの

  • SORACOM LTE-M Button
  • obniz Board
  • サーボモーター(マイクロサーボ SG-5010
  • ケーブル(オスーオス)3本
  • モバイルバッテリー
  • 印鑑
  • サーボモーターを固定するもの(本件では透明プラスチック)
  • 土台(本件ではバインダーを使用)
  • 両面テープ(強力なもの)
  • グルーガン または 結束バンド

仕組み.jpg

SORACOM LTE-M Button

SORACOM LTE-M Button(以下ソラコムボタン)については、まずSORACOMのユーザーコンソールやAWSの AWS1-Clickで設定します。

設定方法は公式サイトのこの記事の ステップ1からステップ4が参考になります。
SORACOM LTE-M Button powered by AWS をクリックしてSlackに通知する

この記事ではソラコムボタンを押したらslackに通知するようになっていますが、今回はその部分をobnizにhttp通信するようにします。

ソラコムボタンを押したらobnizにhttp通信するAWSのLambdaのコードは以下

lambda_function.py
#!/usr/bin/python
# _*_ coding: utf-8 _*_

import json

def lambda_handler(event, context):
    import urllib.request
    url = 'https://obniz.io/.............' #obnizのURL
    req = urllib.request.Request(url)
    try:
        with urllib.request.urlopen(req) as res:
            body = res.read()
    except urllib.error.HTTPError as err:
        return {
            'statusCode': 404,
            'body': json.dumps(err.code)
        }
    except urllib.error.URLError as err:     
        return {
            'statusCode': 500,
            'body': json.dumps(err.reason)
        }
    return {
        'statusCode': 200,
        'body': json.dumps(body)    
    }

サーボモーターを動かす

obnizとサーボモーターをつなげる

ozniz ー サーボモーター
io2  ー  signal(黄色の線)
io1  ー  vcc(オレンジの線)
io0  ー  gnd(茶色の線)
obnizとサーボ.jpg

obnizの準備

公式サイトに書いてあるとおり簡単に始められます。
obnizのはじめ方

コード

obnizの開発者コンソールにコードを入力します。
ハッカソンのチームメイトのQiitaを参考にしました。(ほぼ丸写し)
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 上司ツール編

incan.html
<html>
<head>
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1">
  <script src="https://obniz.io/js/jquery-3.2.1.min.js"></script>
  <script src="https://unpkg.com/obniz@2.4.0/obniz.js"></script>
</head>
<body>

<script>
var obniz = new Obniz("XXXX-YYYY"); // XXXX-YYYYはobnizのID
obniz.onconnect = async function () {
  var servo = obniz.wired("ServoMotor", {gnd:0, vcc:1, signal:2});
  servo.angle(128.0); // ここの角度を調整してください
  setTimeout(function(){
    servo.angle(0.0); 
  }, 3000);

</script>
</body>

コードを入力したら、開発者コンソールの「実行」ボタンをクリックすると、サーボモーターが動きます。
動くことを確認したら、いったん、サーボモーターとobnizを外します。

工作

最後に、InCaaaan本体を組み立てます。
実は、コード書くより、ここが大変でした。

サーボモーターを固定します。
プラスチックに穴をあけてサーボモーターをネジで固定しました。
サーボモーターの下のカバーを外したらちょうどネジ穴があったのでそこを活用しました。

サーボ固定.jpg

印鑑を何か棒のようなものをテープでぐるぐる巻きにして固定します。
(私はプラスチックのハンガーの一部を拝借しました)
IMG_6187.jpeg

これを、サーボモーターにグルーガンで固定します。
角度調整後、結束バンドで固定した方がいいと思います。
IMG_6199.jpeg

土台(バインダー)に強力な両面テープで固定して、
サーボモーターとobniz、obnizとモバイルバッテリーをつなげます。

完成!
IMG_6202.jpeg

あとは、ソラコムボタンを押せば、どこからでも印鑑を押すことができます。

最初はうまく押印できないと思いますので、何度もobnizのコードの角度の微調整を行ってください。

それでは、テレワークの成功をお祈りいたします。

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