新型コロナ禍でテレワークが急速に普及しています。
しかしながら、押印が必要なため、テレワークができず、出社を余儀なくされてる人がたくさんいます。
そんな方々のために、出社しなくても押印ができるマシーン「InCaaaan(インカーン)」の作り方をご紹介します。
(本当は自分用の備忘録ですが)
遠隔押印マシーン「InCaaaan(インカーン)」 pic.twitter.com/XFPVWRzcdP
— たつや@ 5/29cluster広島LT大会 (@tatsuya1970) May 17, 2020
これは、2019年9月開催の広島県主催のハッカソン レッドハッカソンHIROSHIMA 2019で優勝した作品です。
ほとんどは、チームメイトの @oic0310 さんが実装し、すでにQiitaに作り方を投稿しています。
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 超概要編
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 上司ツール編
[InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 部下ツール編]
(https://qiita.com/oic0310/items/52be3b2d982031defbc6)
今回私は「ボタンを押せば、押印マシーンが作動する」箇所だけとりあげた簡易版の作り方をご紹介します。
会社で InCaaaan の導入を検討するときに決裁者に見せるプロトタイピング用や、趣味の電子工作などでご参考にしていただければと思います。
##作るもの
###InCaaaan(インカーン)簡易版
遠隔押印マシーン「InCaaaan(インカーン)簡易版」 pic.twitter.com/errXKyolEd
— たつや@ 5/29cluster広島LT大会 (@tatsuya1970) May 17, 2020
###必要なもの
- SORACOM LTE-M Button
- obniz Board
- サーボモーター(マイクロサーボ SG-5010)
- ケーブル(オスーオス)3本
- モバイルバッテリー
- 印鑑
- サーボモーターを固定するもの(本件では透明プラスチック)
- 土台(本件ではバインダーを使用)
- 両面テープ(強力なもの)
- グルーガン または 結束バンド
SORACOM LTE-M Button
SORACOM LTE-M Button(以下ソラコムボタン)については、まずSORACOMのユーザーコンソールやAWSの AWS1-Clickで設定します。
設定方法は公式サイトのこの記事の ステップ1からステップ4が参考になります。
SORACOM LTE-M Button powered by AWS をクリックしてSlackに通知する
この記事ではソラコムボタンを押したらslackに通知するようになっていますが、今回はその部分をobnizにhttp通信するようにします。
ソラコムボタンを押したらobnizにhttp通信するAWSのLambdaのコードは以下
#!/usr/bin/python
# _*_ coding: utf-8 _*_
import json
def lambda_handler(event, context):
import urllib.request
url = 'https://obniz.io/.............' #obnizのURL
req = urllib.request.Request(url)
try:
with urllib.request.urlopen(req) as res:
body = res.read()
except urllib.error.HTTPError as err:
return {
'statusCode': 404,
'body': json.dumps(err.code)
}
except urllib.error.URLError as err:
return {
'statusCode': 500,
'body': json.dumps(err.reason)
}
return {
'statusCode': 200,
'body': json.dumps(body)
}
サーボモーターを動かす
###obnizとサーボモーターをつなげる
ozniz ー サーボモーター
io2 ー signal(黄色の線)
io1 ー vcc(オレンジの線)
io0 ー gnd(茶色の線)
obnizの準備
公式サイトに書いてあるとおり簡単に始められます。
obnizのはじめ方
コード
obnizの開発者コンソールにコードを入力します。
ハッカソンのチームメイトのQiitaを参考にしました。(ほぼ丸写し)
InCaaaan:印鑑マシーンの作り方 上司ツール編
<html>
<head>
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1">
<script src="https://obniz.io/js/jquery-3.2.1.min.js"></script>
<script src="https://unpkg.com/obniz@2.4.0/obniz.js"></script>
</head>
<body>
<script>
var obniz = new Obniz("XXXX-YYYY"); // XXXX-YYYYはobnizのID
obniz.onconnect = async function () {
var servo = obniz.wired("ServoMotor", {gnd:0, vcc:1, signal:2});
servo.angle(128.0); // ここの角度を調整してください
setTimeout(function(){
servo.angle(0.0);
}, 3000);
</script>
</body>
コードを入力したら、開発者コンソールの「実行」ボタンをクリックすると、サーボモーターが動きます。
動くことを確認したら、いったん、サーボモーターとobnizを外します。
##工作
最後に、InCaaaan本体を組み立てます。
実は、コード書くより、ここが大変でした。
サーボモーターを固定します。
プラスチックに穴をあけてサーボモーターをネジで固定しました。
サーボモーターの下のカバーを外したらちょうどネジ穴があったのでそこを活用しました。
印鑑を何か棒のようなものをテープでぐるぐる巻きにして固定します。
(私はプラスチックのハンガーの一部を拝借しました)
これを、サーボモーターにグルーガンで固定します。
角度調整後、結束バンドで固定した方がいいと思います。
土台(バインダー)に強力な両面テープで固定して、
サーボモーターとobniz、obnizとモバイルバッテリーをつなげます。
あとは、ソラコムボタンを押せば、どこからでも印鑑を押すことができます。
最初はうまく押印できないと思いますので、何度もobnizのコードの角度の微調整を行ってください。
それでは、テレワークの成功をお祈りいたします。