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Professional Scrum Product Owner I (PSPO I) を取得した。

Last updated at Posted at 2024-04-23

きっかけ(ここがメイン)

前回の記事でProfessional Scrum Master I (PSM I) を取得したことを記載した。 1

あれから1年が経過し、私自身が開発現場を通して、そもそも本当に取るべき資格はスクラムマスターだったのかという疑問が湧いた。
まずはその理由を書いていこうと思う。

アジャイル型の開発を実践するにあたって、私が一番最初に参考にしたのはIPAの「アジャイル開発の進め方」という資料である。

その中で気になったのは開発体制部分である。

image.png

この図を見るとスクラムマスターの役割は従来のプロジェクトマネージャーが勤めるのが正しいようだ。
しかし、令和3年度のシステムアーキテクト試験の問題を見ると「システムアーキテクトはスクラムマスタの役割を担う事が多い」とある。

image.png

同じIPAの資料でありながらこうも差がつくのはどういうことなのだろうか。

ここからは私の推察になる。
おそらく自社ビジネスで完結する場合、スクラムマスターはシステムアーキテクトが勤めるのがよいのだろう。
事業者側と外部ベンダーとで会社が異なる場合、スクラムマスターはプロジェクトマネージャーが勤めるのだろう。

しかし、現実問題として事業者側にプロダクトオーナーが立っていた場合、ベンダー側の窓口がどこか?という問題が発生する。スクラムマスターはチームの為に働くとは言え、橋渡し役としてプロダクトバックログを開発チームに伝える役割を担うのは(アジャイル型開発を採用する利点の一つである)ビジネスアジリティ(俊敏性)を犠牲にしているとしか思えない。

また、ベンダー側にプロダクトオーナーを立てた場合、事業者側のユーザーや顧客と直接交渉や調整することになるのだが、それは越権行為が過ぎるし、商慣習として別の問題が発生する。

とかなんとか考えていたら内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室から「アジャイル開発実践ガイドブック」なるものが出ていた。

その中で ”プロダクトオーナー” と ”プロダクトオーナー支援” と別のロールを設けよ、とあった。

image.png

これであればプロダクトオーナーを事業者側、プロダクトオーナー支援をベンダー側、とそれぞれ立てることで全ての問題が解決する。
(スクラムマスターをシステムアーキテクトが勤めることに違和感はないし、会社間の窓口も一本化する)
(システムアーキテクトが必ずしもスクラムマスターを勤める必要はないとは思うが、開発チームを支援する立場上、ある程度に技術を満遍なく分かる人が望ましいとは思う)

もちろん、実際の試験で「プロダクトオーナーは2人以上である」などという選択肢を選べば不正解であることは間違いない。

「スクラムガイド」や「アジャイルソフトウェア開発宣言」を聖典とし、「改変などまかりならなん」とする原理主義者の方々もいらっしゃるとは思うが、この資料があればそう言った人たちにでも「内閣府がこのようにおっしゃっているで、、、」と正当性を主張することができる。

また、あれは米国のように採用と解雇が容易であり、ビジネス内製化の文化がある場合にのみ成り立つので、日本のようなSIerによる外部ベンダーが開発を請け負う商慣習においては成り立たないのだと思う。

そう言った日本の実情を踏まえ、上手い落としどころを見つけた良い資料を政府はよくぞ作成、公開してくれたと個人的には思っている。

本題というか結論

上記の通り、自社ビジネスの場合とベンダー側で仕事を行う場合とでは実際の役割が微妙に異なる、と感じた。
よって契約形態によってはプロダクトオーナーとして動くこともあるので、プロダクトオーナーとしての資格も履歴書につけ足しておこうかと思い取得した。(スクラムマスターの資格でごり押すことも出来ただろうが、さすがにそれはいい大人としてはスマートでないと思ったので)

image.png

勉強方法について

勉強方法などは前回記事と変わらない。そちらを参照されたい。 1

違いは前回150ドルで受けられたところが、インフレ率を考慮したのか気が付いたら200ドルになっていたことと、一年前は1ドル=130円ぐらいだったが、150円まで円安が進んだので、実質的には大幅な値上がりであったことぐらいか。(懐が痛い)

  1. Professional Scrum Master I (PSM I) を取得した : https://qiita.com/tatsu_sekine/items/65c4ba1f8f724b03f172 2

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