「進捗どうですか?」より2015倍捗る「困ってますか?」

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概要

お願いした作業の進捗を聞くときには「進捗どうですか?」より「困ってますか?」と聞くほうが何倍も捗るよ、というお話。

タイトルの2015倍は冗談です。念のため。

「進捗どうですか?」はダメです

あけましておめでとうございます。ところで皆さん進捗どうですか?

・・・いやー、流行りましたね。

この「進捗どうですか?」はtwitter上で使うと「最近どうよ、忙しいの?」程度の挨拶で面白みがあるのですが、実際に仕事で使うとなんのいいこともないと思うのです。

質問攻め

いいことがないと思う理由は、「進捗どうですか?」は質問攻めになりやすいと思うからです。「進捗どうですか?」の先に待っているやりとりはだいたいこんな感じです。

「進捗どうですか?」
「進捗ダメです。」
「どこがダメなの?」
「単体テストが遅れています」
「どれくらい遅れてるの?」
「えーと・・・、0.5日分くらいです」
「項目数でいうと?全部で何件?何件進まないといけないの?なんで遅れたの?対策は?なんで早めにアラート上げてくれなかったの?」
「え、えーっと・・・」

こんな感じでリーダー主体の質問攻めになってる場面をよく見ます。もちろん、ほとんどのリーダーとしては現状を良くしようと純粋に質問しているだけだと思います。でもこれを詰問と感じて萎縮してしまう人も結構多いのです。

相手が萎縮したら終わり

どちらかが萎縮した瞬間にコミュニケーションの質は一気に下がります。相手を意図的に萎縮させて進める仕事はもちろん論外ですが、意図的じゃなくても相手が「怖い」とか「怒ってる?」と感じさせたらスムーズな意思疎通は難しくなるでしょう。

  • 報告したら怒られるかなぁ、嫌だなぁ
  • なんかあの人イライラしてるから、報告は後にしよう
  • すぐ言うべきだけど、いろいろ聞かれるから、入念に準備してからにしないとなぁ・・・
  • あの人面倒くさいから、できればなかったことにしたいな。
  • 進捗出てないなぁ・・・でも進捗を報告しないといけないからなぁ・・・

スムーズな意思疎通なしに十分な進捗は望めません。

「困ってますか?」

そこで個人的におすすめしているのがこの記事のタイトルでも利用している「困ってますか?」です。

とりあえず開口一番で「困ってますか?」と聞くのです。例えばこんな感じで。

「あ、山田さんお疲れ様です。」
「お疲れ様です。」
「険しい顔ですね。なにか困ってますか?」

別に困ってなければ「困ってない」と答えてくれるだろうし、困ってたら「実はこんなことが・・・」と話してくれるはずです。進捗が気になるのであれば、困ってることを聞いた上で聞けばいいのです。

二択

「困ってますか?」はクローズドクエスチョンです。つまり、「はい」か「いいえ」の2択で答えられます。たとえ、聞かれた瞬間に具体的に何に困ってるか整理がついていなかったとしても答えることが可能です。

「困ってますか?」
「・・・はい。困ってるといえば確かに困っています。」
もしくは
「いえ、別に困ってないです。順調です。」

とてもわかりやすいですね。
これが「進捗どうですか?」だと

「進捗どうですか?」
「(えーっと数えるの忘れてたな・・・さっきまで10件で2件進んだから)12件です。」

のように答えるまでに考えなければいけないことが多いです。ちょっとしたことがですが、リアルタイムのコミュニケーションでとっさに考えるのは意外と負担です。その後に

「分子だけ言われてもわからないですよ。分母は?」
「で、遅れてるの?予定通りなの?」
「遅れてる理由は?いつから遅れてるの?」
「なんでもっと早めにアラート上げてくれなかったの?」

などとけしかけられたらげんなりしてしまいますよね。もう考えるのを放棄して「すみません」などと言ってしまいそうです。聞く方は別に謝って欲しいわけではないのに。

安心して答えられる

「困ってますか?」と聞かれると安心して答えられます。

進捗が出ていない状況だと人は後ろめたさを感じるものです。後ろめたいことを正直に話すのは勇気がいることです。「進捗どうですか?」の後に質問攻めが待っていると分かっているからなおさらです。

そこで「困っていますか?」と聞いてもらえると

  • 困っていることを言っていいんだ
  • 自分の声を聞いてくれるんだ

と安心するものです。「困ってます」と答えて。

「なんで困ってるんだお前は!」

なんて怒り出す人はいないでしょうから。

進捗が出ていても困っていることはある

進捗は良くても困っているという事も有り得ます。例えば以下のように。

  • 実はテストのオペレーションが本当に正しいか自信がない状態で進めていた
  • 今のところ問題はないけど、次のテストからマシンが増えるのにマシンがない

進捗ばかりにこだわると、このような「困った」を見落としがちになります。もしかしたらそのせいで致命的な問題が発生するかもしれません。「困ってますか?」はそのような問題を早期にあぶり出すこともできるのです。

アラートが上がるようになる

問題は必ず発生するものなので、なにか起きたら早く知らせてほしいとリーダーは常々思っています。問題発覚が遅れて「早めにアラート上げて欲しかったな」「すみません」という会話を何度も見ました。

「困ってますか?」はこれも解消します。「あの人は『困ってますか?』と聞く人だ」というのが浸透すれば、なにか困ったときにメンバー自ら「ちょっと困ってるんです・・・」と話にきてくれるようになるからです。これはチームとしてはとても良い状況でしょう。メンバーが安心して話せるチームは一つの理想です。

終わりに

こんな感じで「困ってますか?」には色々なメリットが存在します。進捗を知りたいだけなのに相手の話を聞かなければいけないのは少し面倒かもしれません。でも、早い時点で困ったことに対処できたら、間違いなく結果的に何倍もの進捗を得ることができるでしょう。

2015年からは「何か困ってますか?」でバリバリ進捗を出していきましょう。
今年もよろしくお願いします。