はじめに
みなさんこんにちは。@task_jp です。
今年も Qt Advent Calendar の季節がやってまいりました。毎日いろんな人の役に立つ(?)記事を楽しみにしながらよい年末を向かえましょう。まだまだ募集中の日がたくさんあるので、気軽にご参加ください。
私ごとですが、今年の3月から The Qt Company で働きはじめました。色々大変ですけどなんとか頑張っています。
/* 現在 The Qt Company Japan では Qt のために日本で一緒に働くメンバーを募集中ですので、興味のある方は是非お知らせください。 */
今日は最近半分仕事、半分趣味で参加している AGL の紹介をしたいと思います。
Automotive Grade Linux について
Automotive Grade Linux (通称 AGL) は The Linux Foundation がホストをしているオープンソースの車載向けの Linux のプラットフォームで、Toyota や Mazda などの OEM をはじめ、様々な車業界の会社 がプロジェクトに参加をしています。
元々 Intel が開発していた Moblin というプラットフォームと Nokia が開発していた Maemo というプラットフォームが合体して MeeGo というプラットフォームが誕生し、それが諸事情により Tizen というプラットフォームになり、その流れの一環で、Tizen とは別に誕生したプラットフォームが AGL で、Yocto Project をベースに様々な機能が開発され、デモの UI の大半は Qt Quick で書かれています。
AGL の今までのデモはこんな感じでした。 pic.twitter.com/sj6FoJFnJK
— Tasuku Suzuki (@task_jp) December 1, 2016
この UI は元々 Jaguar Land Rover が HTML5 向けに作っていた UI を Qt Quick で書き直したらしいのですが、最近 AGL の中でもそろそろ新しい UI に変えようよという機運が高まってきており、来年の初めにラスベガスで開催される CES 2017 に向けて現在 UI の刷新が進められています。
(グラフィックデザインが固まったのがー昨日で、昨日から実際のコーディングがはじまりました)
一緒に開発をしませんか?
で、現在この UI の開発の大部分を私が担当するような雰囲気になっているのですが、一人で開発をしていてもあまりおもしろくないことが想定されるため、協力してくれる方を絶賛募集中です。
AGL は普通のオープンソースのコミュニティなので、基本的にだれでも AGL のデモの開発に参加し、貢献することが可能です。
開発のインフラ的には Gerrit なので、Qt のコードに貢献をしたことのある方であればとても敷居が低いと思われますので、「俺 CES で展示されるこの AGL のデモの UI の開発に貢献したいぜ!」という方はもちろんのこと、「Qt Quick の勉強のためにちょっと手伝ってみよう」という方でも全然大歓迎です。
本番のデモのハードウェアは Renesas の Porter というものになる予定ですが、デモの UI や簡単なアプリであれば Windows でも Linux でも Mac でも普通に Qt のアプリとして開発できる(ようにする)予定なので、あまり細かいことは気にせずに手伝ってくれたらうれしいです。
あと、デザイン関係も色々不安なところがあるので、「グラフィックのデザイン手伝いたい」という方や、「UI/UX をかっこよくしたい」という方も大歓迎です。
おわりに
この AGL というプラットフォーム(のデモの UI)がそのまま実際の製品になるということは多分ないと思うんですけど、Qt や QtQuick で楽しく、効率よく開発し続けることで将来的にたくさんの人をいろんな意味で幸せにできたらいいなぁと思っています。あと、こういうオープンソースのプロジェクトの UI をちゃんとした Qt Quick で書いておくことで、色々な人の勉強のお役に立てられればいいかなぁとも思っています。
というわけで、クリスマスまでには完成していないとヤバいのでよろしくお願いします。
明日は @sazus さんが担当です。楽しみに待ってましょう。