まさおさんのSuperPowers解説記事を読み、これは面白そうだと思って味見してみました。
という記事
インストール手順
claudecode内で
/plugin marketplace add obra/superpowers-marketplace
/plugin install superpowers@superpowers-marketplace
やってみた:Claude Codeでコミュニティ活動募集プラットフォームを設計した記録
Claude Code(Claude Opus 4.6)のブレインストーミングスキルを使い、社内向けコミュニティ活動募集Webサイトの設計から実装計画の策定までを1セッションで行った記録です。
やりたかったこと
- 部活動の活動募集のWebサイトを作りたい
- 野球部のみと限定せず、色々なコミュニティの募集掲示板としたい
- ユーザは複数の部活動・コミュニティに参加できる
- 参加している回数や種類に応じてユーザにバッジが付与される(積極的で賞、カテゴリマスターみたいな)
ブレインストーミングの流れ
/superpowers:brainstorming スキルを起動すると、Claudeが1つずつ質問を投げて要件を固めていきます。
3つくらい選択肢を用意してくれて、それに対して回答をしていく形式です。
Q1: 対象ユーザーは?
A) 特定の学校・大学の生徒向け
B) 特定の企業・組織内の社員向け ← 選択
C) 地域のコミュニティ向け
D) オープンな一般向けプラットフォーム
→ B(社内向け) を選択。ただし、いいサービスであれば外部公開も視野に入れたい。
Q2: 活動募集のイメージは?
A) イベント型(単発イベントの募集)
B) メンバー募集型(コミュニティへの加入募集)
C) 両方 ← 選択
→ C(両方) を選択。さらに「イベントに参加する=メンバーになる(今後の募集に対して通知が飛ぶ)」という仕様を追加。
Q3: 認証方法は?
→ メール+パスワード。将来的な外部公開に備える。
Q4: 通知手段は?
→ まだ決めない。社内にはSlack、メール、Teamsがある。
Q5: バッジ管理は?
→ 自動付与のみ。「どんなバッジがあるか皆知らない方が楽しい」ので隠し要素に。
Q6: 技術スタック
→ お任せ。ただしPythonが多少読めるのでバックエンドはPython希望。
Q7: コミュニティ作成の権限
→ 誰でも作成申請でき、管理者が承認する。
3つのアプローチ提案
Claudeから3つの技術アプローチが提示されました。
| アプローチ | 構成 | 特徴 |
|---|---|---|
| A | FastAPI + React SPA | フロント・バック完全分離 |
| B | FastAPI + Next.js | SSRでSEO対応 |
| C(推奨・採用) | Django + htmx + Tailwind CSS | 1プロジェクトで完結、Python only |
Django + htmxを選んだ理由
- Pythonが読めるのでコードを理解しやすい
- Django Adminがコミュニティ承認にそのまま使える
- 1プロジェクトで完結するためシンプルに運用できる
- htmxで十分にインタラクティブなUIが実現可能
- 将来のAPI化もDjango REST Framework追加で容易
設計のディスカッション
アプローチ決定後、設計をセクションごとに詰めていきました。Claudeが提案 → 自分がフィードバック → 修正、というサイクルです。
画面構成の提案
→ OK
カテゴリ → ハッシュタグに変更
当初はカテゴリ(スポーツ、音楽、技術...)で分類する設計でしたが、「カテゴリでの検索は考えておらず、自由にハッシュタグを使用して設定・検索できるようにしたい」とフィードバック。#初心者歓迎 のようなタグシステムに変更。
イベント管理者の定義
「イベントの管理者はどう定義されるか」と質問したところ、created_by(作成者)をそのまま管理者とする案が提示されました。
→ さらに「コミュニティを作成したものが退社・脱退した場合は?」と深掘りしたところ、Membershipに role(member / admin) を導入する設計に改善。
イベント承認は不要
「イベント作成時はコミュニティ管理者の承認が必要か」という問いに対して、Claudeは「不要」を推奨。
- コミュニティ作成 → 管理者承認が必要(荒れ防止)
- イベント作成 → メンバーなら自由に作成(活性化のため)
この非対称な設計は納得感がありました。
DBはMySQL
PostgreSQLが提案されましたが、MySQLに変更。Django ORMなのでDB設定変更のみで対応可能。
バッジに絵文字を使用
バッジのアイコンに絵文字を採用。🔰(はじめの一歩)、🏅(常連さん)、🔥(超アクティブ)など。
スペックレビュー
設計書を書いた後、Claudeの内部レビュー(spec-document-reviewer)が自動で走りました。
勝手に自分でレビューするのが良きです。
cc-sddだと人間がレビューするので、結局資料を読むのが大変
1回目のレビュー:Critical 4件 + Important 6件
指摘された主な問題:
- イベント定員超過時の動作が未定義 → 「定員に達しました」と表示し参加ボタン無効化
- イベント参加キャンセルフローが未定義 → 開催前ならキャンセル可能、バッジは再判定で取り消し
- Membership脱退フローが未定義 → マイページから脱退可能、最後のadminは脱退不可
- バッジ名「カテゴリマスター」が設計方針と矛盾 → 「コミュニティコレクター」に変更
- 過去イベントの扱いが未定義 → デフォルトは今後開催予定のみ表示、トグルで切替
2回目のレビュー:残り2件
- バッジ再判定のシグナルに
post_deleteが必要 - コミュニティ脱退時の
community_countバッジの扱い
いずれも修正して最終的にレビュー通過。
実装計画
全14タスクの実装計画を策定。各タスクはTDD(テスト駆動開発)で、「テスト記述 → 失敗確認 → 実装 → テスト通過 → コミット」のサイクル。
| Task | 内容 |
|---|---|
| 1 | プロジェクトセットアップ(Poetry, Django) |
| 2 | Tailwind CSS + htmx |
| 3 | CustomUserモデル |
| 4 | 認証画面(ログイン/サインアップ) |
| 5 | Tagモデル + オートコンプリート |
| 6 | Communityモデル |
| 7 | Communityビュー・テンプレート・Admin |
| 8 | Eventモデル |
| 9 | Eventビュー・テンプレート |
| 10 | バッジシステム(モデル・判定エンジン・シグナル) |
| 11 | 検索機能 |
| 12 | トップページ |
| 13 | マイページ |
| 14 | 全体テスト・最終確認 |
実装計画もレビューが2回走り、以下が修正されました:
-
community_detailビューの__import__ハック → 標準importに修正 - テストのバグ(EventParticipationの直接作成とadd_participantの二重呼び出し)
- Membership作成時のバッジ判定シグナル漏れ
- event_detailビューのcontextにmembership変数が欠落
- admin昇格機能が未実装
- トップページビューがurls.pyに直書き → config/views.pyに分離
EARS形式ユースケースの作成
設計書だけでは「期待する動作が分からない。試験を書くことができない」という問題があったため、EARS(Easy Approach to Requirements Syntax)形式でユースケースを作成してもらいます。
EARSの5パターン:
| パターン | 構文 | テストとの対応 |
|---|---|---|
| Ubiquitous | システムは [動作] する |
常に成り立つテスト |
| Event-driven | [イベント] のとき、システムは [動作] する |
正常系テスト |
| State-driven | [状態] の間、システムは [動作] する |
前提条件付きテスト |
| Optional | [条件] の場合、システムは [動作] する |
条件分岐テスト |
| Unwanted | もし [望ましくない状況] ならば、システムは [動作] する |
異常系テスト |
例えば、イベント参加の要件は:
Event-driven: ログイン中のユーザーが募集中かつ開催日時前かつ定員未満のイベントの
「参加する」ボタンを押したとき、システムはEventParticipationを作成する。
Unwanted: もしイベントの定員に達している場合、システムは参加ボタンを無効化し
「定員に達しました」と表示する。参加リクエストが送信されてもEventParticipationは作成しない。
cc-sddだとこの辺は要件と一緒に作成されるけど、superpowersだと作ってくれません。
各ユースケースがテストケースに直結するため、実装時に迷いがなくなります。今後のブレインストーミングでも設計書と合わせてEARSユースケースを必ず作成する運用にしました。
ただ、エンジニアとしては「IF ~ THEN ~」「WHEN ~」の方が読みやすいかもしれません。
画面設計
画面遷移図(Mermaid)
Markdown + Mermaid記法で画面遷移図を作成しました。全体遷移に加えて、認証状態による分岐、イベント参加フロー、コミュニティ作成〜承認フロー、バッジ判定フローを個別に図示しています。
ワイヤーフレーム(ビジュアルコンパニオン)
ブレインストーミングスキルのビジュアルコンパニオン機能を使い、全8画面のHTMLモックアップをブラウザで確認しながら設計しました。
作成した画面:
- トップページ — 主催イベント(黄色背景)、参加予定、新着イベント、人気コミュニティ
- 検索 — コミュニティ/イベントタブ切替、タグ検索、ページネーション
- コミュニティ詳細 — 説明、今後のイベント(max3件+もっと見る)、メンバー一覧(admin昇格ボタン)
- イベント詳細 — イベント情報、参加者一覧(バッジアイコン+初参加ラベル)
- マイページ — 通知、バッジ、主催イベント、参加予定、コミュニティ、イベント作成ボタン
- コミュニティ作成申請 — フォーム(画像の選択/削除UI)
- イベント作成 — フォーム(コミュニティ紐付き)
- 認証 — ログイン/サインアップ並列表示
成果物
1セッションで以下が生成されました:
-
設計書:
docs/superpowers/specs/2026-03-19-community-hub-design.md -
EARSユースケース:
docs/superpowers/specs/2026-03-19-use-cases-ears.md -
画面遷移図:
docs/superpowers/specs/2026-03-19-screen-flow.md -
実装計画:
docs/superpowers/plans/2026-03-19-community-hub-implementation.md(3400行超) -
ワイヤーフレーム:
.superpowers/brainstorm/に全8画面のHTMLモックアップ - Gitコミット 多数
所感
- 1問1答のブレインストーミング形式が思考を整理しやすい
- 選択肢を提示してくれるので「何を決めるべきか」が明確になる
- スペックレビューの自動実行で、自分が見落としていたエッジケース(定員超過、最後のadmin脱退、バッジ取り消し)が洗い出された
- 実装計画のコードレビューでバグが事前に発見できた(
__import__ハック、テストの二重呼び出し、シグナル漏れ) - EARS形式でユースケースを書くと、テストケースが自然に導出される。設計書だけでは曖昧だった期待動作が明文化できた
- ワイヤーフレームを1画面ずつ確認することで、見落としていた導線(マイページからのイベント作成)や表示要素(参加者のバッジ、初参加ラベル)が発見できた
- 「参加者増加の通知が欲しい」のように、画面を見て初めて気づくニーズがある。設計→ワイヤーフレーム→フィードバックのサイクルは重要
- 次のセッションでは実装計画を更新し、subagent-driven-developmentで実装を進める予定
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