はじめに
BPM製品であるPega Platformで、「temporary case」について記載します。
なお、この記事では、Pega Platform バージョン8.2.2を利用しています。
temporary caseとは
ケースデータは通常、Pegaデータベースに保存されます。
ケースを新規作成した時点でケースIDが採番され、ルーティングが可能となります。
一方、以下の例のような場面で、「temporary case」を利用すると、ストレージ容量の節約ができます。
- ユーザが画面入力した情報が妥当である場合のみケースデータを保存する
- ユーザにケース起票に関する留意事項を表示し、同意する場合のみケースデータを永続化する
- ユーザが画面入力した情報によって、別ケースタイプのデータを作成する
「temporary case」の特徴は以下の通りです。
- データは、クリップボード上に保持される
- データは、Pegaデータベースには保持されない(一時保存不可。Auditにも残らない。)
- ケースIDは採番されない
- データを永続化するためには、「Persist Case」シェイプを利用する
temporary caseを利用した際の挙動
実装例:
- 「Apply Infomation」ステップで、ユーザが画面に値を入力
- 「Persist Case?」ステップで、画面内容が妥当であればケースデータを永続化する

挙動例:
temporary caseの設定手順
Case TypeエディタのSettingsタブを開き、以下の項目にチェックを入れます。
なお、「pyStartCase」のProcessタブ-Case creation settingsでも同じ設定が可能です。
データを永続化する場合は、ステップに「Persist Case」シェイプを設定します(キャプチャは前章をご参照ください)。
おわりに
前述の通り、「temporary case」の設定自体は簡単にできます。
実装するケースタイプの特性に合わせて利用してみてください。