概要

久しぶりにThymeleafを真面目に触ってみたら結構忘れていたので、リハビリも兼ねての備忘
特に式ユーティリティは公式ドキュメントをみてもアウトプットのイメージが直感で分からないので、あくまで自分用にメモ

検証環境

SpringBoot + Thymeleaf
SpringBoot上でSpringMVCのビューテンプレートエンジンとして動かす
spring-boot-starter-thymeleaf : 2.2.4.RELEASE
thymeleaf-spring5 : 3.0.11.RELEASE
thymeleaf-extras-java8time : 3.0.4.RELEASE

式ユーティリティオブジェクト

式の中で一般的なタスクを実行するのを助けてくれるもの

公式

検証

サンプルController

HelloController.java

@Controller
public class HelloController {
    @RequestMapping
    public String exec(Model model) {
        model.addAttribute("string", "Hello");
        model.addAttribute("stringNull", null);
        model.addAttribute("stringArray", new String[]{"Foo", "Bar", "Baz"});
        model.addAttribute("stringList", Arrays.asList("Hoge", "Fuga", "Piyo"));
        model.addAttribute("STRING", "HELLO");
        model.addAttribute("number", 1000);
        return "hello";
    }
}

#strings

Stringオブジェクトに対するユーティリティメソッド群

メソッド（書き方）	結果	メモ
${#strings.isEmpty(string)}	true	文字列が空（またはnull）かどうかをチェックする
${#strings.defaultString(stringNull, 'default')}	default	'isEmpty()'を実行する false：その文字列を返す true：指定したデフォルト文字列を返す
${#strings.contains(string, 'el')}	true	文字列にフラグメントが含まれているかどうかをチェックする大文字小文字の違いを判別する
${#strings.containsIgnoreCase(string, 'EL')}	true	大文字小文字の違いを無視して判定する
${#strings.prepend(string, 'prefix:')}	prefix:Hello	先頭に指定した文字列を追加する
${#strings.append(string, ':suffix')}	Hello:suffix	末尾に指定した文字列を追加する
${#strings.toUpperCase(string)}	HELLO	大文字に変換する
${#strings.toLowerCase(string)}	hello	小文字に変換する
${#strings.arrayJoin(stringArray, ',')}	Foo,Bar,Baz	文字を連結する
${#strings.listJoin(stringList, ',')}	Hoge,Fuga,Piyo	文字を連結する
${#strings.length(string)}	5	文字列の長さを計算する
${#strings.abbreviate(string, 4)}	H...	与えられたテキストが最大サイズnになるよう省略処理するもしテキストがそれよりも大きい場合は、切り取られて最後に"..."がつく最大サイズnは処理後の...を含むため、最小で3
${#strings.equals(string, stringNull)}	false	NULLセーフの文字列比較をする
${#strings.equalsIgnoreCase(string, STRING)}	true	NULLセーフかつ大文字小文字の違いを無視した文字列比較をする

#numbers

数値オブジェクトに対するユーティリティメソッド群

メソッド（書き方）	結果	メモ
${#numbers.formatInteger(number, 5)}	01000	整数の最小桁数を設定する最小桁数に満たない場合は0埋めする
${#numbers.formatInteger(number, 3, 'COMMA')}	1,000	整数の最小桁数と千の位の区切り文字を設定する 'POINT'、'COMMA'、'WHITESPACE'、'NONE'または'DEFAULT'

#arrays

配列に対するユーティリティメソッド群

メソッド（書き方）	結果	メモ
${#arrays.length(stringArray)}	3	配列の長さを計算する
${#arrays.isEmpty(stringArray)}	false	配列が空かどうかをチェックする

#lists

リストに対するユーティリティメソッド群

メソッド（書き方）	結果	メモ
${#arrays.length(stringList)}	3	配列の長さを計算する
${#arrays.isEmpty(stringList)}	false	配列が空かどうかをチェックする

#date, #calendars

java.util.Date と java.util.Calendarオブジェクト用のユーティリティメソッド群
今後Java8で（少なくとも私が）実装する際に、DateとCalendarは使わないので省略
なんのこっちゃという方は、「Java8の日時APIはとりあえずこれだけ覚えとけ」によくまとめられているので参照ください

#temporals

個人的に今回まとめておきたかったのはこれ
LacalDateやLocalDataTimeを扱うことができるユーティリティメソッド群
thymeleaf-extras-java8timeに含まれている
spring-boot-starter-thymeleaf:2.Xからデフォルト含まれるようになった（1系なら個別で追加すれば利用可能）

メソッド（書き方）	結果	メモ
`${#temporals.format(time, 'yyyy/MM/dd HH:mm:ss')}`	2020/02/08 12:34:56	日付をフォーマットする LocalDateでも同様 'yyyy/M/d'にすれば、2020/2/8になる 'yyyy年MM月dd日 HH時mm分'とかもOK
${#temporals.year(date)}	2020	年を取得する
${#temporals.month(date)}	2	月を取得する
${#temporals.day(date)}	8	日を取得する
${#temporals.dayOfWeekName(date)}	土曜日	曜日を取得する
${#temporals.hour(time)}	12	時を取得する
${#temporals.minute(time)}	34	分を取得する
${#temporals.second(time)}	56	秒を取得する

他にも色々あるけど、詳細はjavadocを参照ください
https://github.com/thymeleaf/thymeleaf-extras-java8time

まとめ

この手の処理をサーバサイド(Thymeleaf)で行うかは意見が分かれるとは思いますが、できることを把握する・自分の中の選択肢を増やすことは重要だと考えています
今回まとめたものは一部で、他にも便利なユーティリティ群があるので、ぜひ公式ドキュメントやjavadocを参照してみてください
気が向いたら記事をアップデートしようと思います