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WordPressメンテナンス完全マニュアル:トラブル回避の秘訣

Last updated at Posted at 2025-09-19

先週の金曜日、いつものようにWordPressサイトを確認しようとしたら、画面が真っ白になっていました。「え、まさか...」と思いながらF5を連打しても状況は変わらず。そんな経験、ありませんか?

WordPressは世界で最も使われているCMSですが、実は「メンテナンスフリー」ではありません。むしろ、定期的な手入れを怠ると、ある日突然動かなくなるのが現実です。

今回は、3年間でWordPressサイトを15個以上運営してきた私の経験をもとに、よくある故障パターンから予防策までを徹底解説します。

WordPressが動く仕組みを理解しよう

まず、WordPressがどう動いているかを簡単に説明します。これを知っておくと、トラブル時の原因特定が格段に早くなります。

基本構成要素

WordPressは以下の4つの要素で成り立っています:

  • PHP:サイトの動作ロジックを処理
  • MySQL:記事やユーザー情報を保存
  • テーマ:サイトの見た目を決定
  • プラグイン:機能を拡張
ユーザーのアクセス → Webサーバー → PHP → MySQL → レスポンス
                              ↓
                        テーマ・プラグイン

この流れのどこかで問題が起きると、サイト全体が止まってしまいます。

頻発する故障パターンと対処法

パターン1:アップデート後の互換性エラー

症状

  • サイトが真っ白になる
  • 管理画面にログインできない
  • 「Fatal Error」が表示される

原因

  • WordPressコア更新後、プラグインが対応していない
  • PHP/MySQLバージョンとの不整合
  • プラグイン同士の競合

解決手順

  1. FTPでプラグインフォルダをリネーム
# wp-content/plugins を wp-content/plugins_backup に変更
mv plugins plugins_backup
  1. サイトが復旧したら、プラグインを一つずつ有効化
  2. 問題のプラグインを特定し、代替案を検討

実体験談:私も以前、人気のSEOプラグインが原因でサイトが丸一日停止したことがあります。その時学んだのは、「アップデートは必ずステージング環境で先にテストする」ということでした。

パターン2:バックアップの不備

症状

  • データが消失した
  • 復旧しようとしても古いバックアップしかない
  • バックアップファイルが破損している

原因

  • 手動バックアップの取り忘れ
  • バックアップの保存場所が同じサーバー
  • データベースとファイルの整合性が取れていない

解決策

自動バックアップの設定

// wp-config.phpに追加
define('WP_DEBUG', true);
define('WP_DEBUG_LOG', true);
define('AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED', true);

推奨バックアップ戦略

  • 毎日:データベースのみ
  • 毎週:フルバックアップ(DB + ファイル)
  • 保存先:クラウドストレージ + ローカル

パターン3:PHP/MySQLバージョン問題

症状

  • 「500 Internal Server Error」
  • 特定の機能だけ動かない
  • 管理画面の一部が表示されない

原因

  • 非推奨関数の使用
  • データベース構文の変更
  • メモリ不足

対処法

エラーログの確認

# エラーログの場所を確認
tail -f /var/log/apache2/error.log

PHP設定の調整

// .htaccessに追加
php_value memory_limit 256M
php_value max_execution_time 300
php_value upload_max_filesize 64M

パターン4:セキュリティ侵害

症状

  • サイトが改ざんされている
  • 不明なファイルが追加されている
  • 検索結果にスパムページが表示される

緊急対応手順

  1. サイトを一時的に閉鎖
  2. 管理者パスワードを変更
  3. 不審なファイルを削除
  4. WordPressコアファイルを再インストール
# 不審なファイルの検索例
find . -name "*.php" -exec grep -l "eval\|base64_decode" {} \;

なぜ継続メンテナンスが必要なのか?

多くの人が「WordPressは一度作れば終わり」と思いがちですが、実際は違います。

更新頻度の現実

  • WordPressコア:年3-4回のメジャーアップデート
  • プラグイン:月1-2回の更新
  • テーマ:不定期だが重要な更新あり
  • PHP/MySQL:サーバー側の定期更新

放置のリスク

私が見てきた「放置サイト」の末路:

  1. 3ヶ月後:プラグインの脆弱性が発見される
  2. 6ヶ月後:セキュリティホールを突かれる
  3. 1年後:完全に復旧不可能な状態

効率的なメンテナンス戦略

戦略1:自分でやる場合

月次チェックリスト

  • WordPressコア更新
  • プラグイン更新
  • テーマ更新
  • バックアップ確認
  • セキュリティスキャン

推奨ツール

  • バックアップ:UpdraftPlus
  • セキュリティ:Wordfence
  • 監視:UptimeRobot

戦略2:専門業者に委託

メリット

  • 24時間監視
  • 専門知識による迅速対応
  • SLA保証

デメリット

  • 月額コスト(5,000円〜)
  • 細かい調整の依頼が面倒

戦略3:自動化ツールの活用

最近は、ManageWPMainWPのような統合管理ツールが充実しています。

# 自動化設定例
schedule:
  backup: daily
  updates: weekly
  security_scan: daily
  uptime_check: 5min

開発者視点:API開発でCI/CDパイプラインを組むように、WordPressも自動化できる時代です。手動作業を減らすことで、ヒューマンエラーを防げます。

まとめ:予防が最強の対策

3年間の運営経験で学んだことは、「故障してから対処するより、故障させない仕組みを作る方が圧倒的に楽」 ということです。

今すぐやるべき3つのこと

  1. 自動バックアップの設定(30分で完了)
  2. セキュリティプラグインの導入(15分で完了)
  3. 更新通知の設定(10分で完了)

WordPressサイトは「育てるもの」です。定期的な手入れをすることで、長期間安定して動作し、あなたのビジネスを支えてくれます。

逆に放置すれば、ある日突然すべてを失うリスクもあります。今日から始めませんか?

おすすめツール・リソース

WordPressの運用をよりスムーズにするために、以下のツールを検討してみてください。

バックアップ・復旧系

  • UpdraftPlus:自動バックアップの定番。クラウド連携も充実
  • BackWPup:無料でも十分な機能

サイト管理・監視

  • ManageWP:複数サイトの一元管理に最適
  • MainWP:オープンソースの管理ツール

セキュリティ対策

  • Wordfence:リアルタイム監視とファイアウォール機能
  • Sucuri:プロレベルのセキュリティサービス

開発・テスト効率化

  • Apidog:WordPressのREST APIテストや外部API連携の検証に重宝。直感的なインターフェースで開発効率が格段にアップします

実体験:特にApidogは、WordPressのカスタムAPIエンドポイントを作った時のテストで大活躍しました。PostmanからApidogに乗り換えてから、API設計からテストまでの流れがスムーズになりましたね。

この記事が役に立ったら、ぜひシェアしてください!
WordPressで困っている仲間がいたら、この記事を教えてあげてくださいね。

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