今日はこれを覚えよう!
ここでは「フォルダの作成(基本編)」で学習したフォルダ作成を「変数」を用いて行う流れを押さえましょう。
今回も基本編と同様に、Cドライブのtempフォルダ(「C:\temp」)配下に、新しく「Automation Anywhere」という名前のフォルダを作成してみます。
基本編では作成するフォルダを指定する際に「フォルダ」欄に直接「作成先のフォルダ」と「作成するフォルダ名」を入力しましたが、応用編では「作成先のフォルダ」「作成するフォルダ名」を「変数」を用いて設定します。
変数について(簡単に解説)
「変数」ついてプログラミングのご経験のある方はご存じかと思いますが、ここでも簡単に触れておきます。
「変数」とは、ロボットが扱うデータを読み書きする記憶域 (箱のようなもの) で、必要なデータを一定期間「変数」(箱)に記憶し、必要なときに利用することができます。
「変数」を用いることで、下記のようなメリットがありますので、ぜひ色々なケースで試してください。
- Botの中で同じ値を繰り返し使用することができる
- Bot内で任意のアクションの結果を保存し、別のアクションで利用することができる
- Bot間でのデータの受け渡しが可能になる
- 第三者が見て可読性が上がる
作り方
Botの作成画面を起動し、以下の手順でBotを作成します。
まず最初に「変数」の作成を行いましょう。
今回は以下2つの変数を作成します。
①変数名=「作成先のフォルダ」 :作成先のフォルダの情報を格納する箱
②変数名=「作成するフォルダ名」 :作成するフォルダ名の情報を格納する箱
「変数を作成」画面を起動し、まずは「作成先のフォルダ」変数(文字列型)を作成します。
今回はBot実行時に変数の値を確認・入力する画面を表示させる設定(「入力として使用」にチェック)を入れてみます。
また、デフォルト値(変更しない場合に使用される値)として「C:¥temp」も入力しておきます。
続けて「作成するフォルダ名」変数(文字列型)を、☝と同じく「変数を作成」画面を起動し作成します。
ここでは「入力として使用」にチェックを入れ、デフォルト値は空白としておきます。
最後に作成した2つの変数が表示されていることを確認します。
以上で今回のBotでの変数の作成は完了です。
ここからはBotのアクション設定を行っていきます。
「アクションを検索」の入力欄をクリックし、「フォルダー」と入力します。
絞り込まれたアクションの中から、「フォルダー」パッケージの「作成」アクションを開始と終了の間にドラッグします。
その後、画面右側の「フォルダー」欄の「(x)」をクリックし「値を挿入」画面を立ち上げ、まずは「作成先のフォルダ」変数を指定します。
次に、「フォルダ」欄で、先ほど設定した変数の後にフォルダ区切を示す「¥」を入力します。
その後、画面右側の「フォルダー」欄の「(x)」をクリックし「値を挿入」画面を立ち上げ、今度は「作成するフォルダ名」変数を指定します。
2つの変数の設定後、「フォルダー欄」に2つの変数が設定されていることを確認します。
「作成先のフォルダ」と「作成するフォルダ名」の変数間にフォルダ階層の区分を示す「¥」が入力されていることも確認してください。
すると、今回は入力変数(「入力として使用」にチェック)を使用しているため、「入力変数を設定」ウインドウが表示されます。
まず、「作成先のフォルダ」変数にチェックを入れ、デフォルト値で指定した「C:¥temp」が表示されていることを確認します。
次に、「作成するフォルダ名」変数にチェックを入れます。
デフォルト値を指定していないため作成するフォルダ名(ここでは「Automation Anywhere」)を入力します。
Botの正常終了を知らせる「キラキラ」が表示されるので、「閉じる」をクリックします。
以上で、今回の演習は終了です。
この演習で学んだこと
この演習では、Botで変数を使用してフォルダを作成する流れを学びました。
作成時のポイントとしては、下記になります。
- 「作成先のフォルダ」や「作成するフォルダ名」の指定で変数も利用可能
- 変数はロボットが扱うデータを読み書きする記憶域 (箱のようなもの)
- 左側メニューの「変数」(+)をクリックして変数を作成することができる
- 変数作成時に「入力として使用」をチェックするとBot実行時に値の確認・入力画面が起動する
- 変数作成時に「デフォルト値」を入力すると標準値として使用される
変数は一つのBot内のアクション間でのデータのやり取りやBot内で他のBotを呼び出して実行する場合など、実践的な処理のほとんどのケースで利用されますので、どんどん活用してみましょう!
もっと知りたい! 学びたい!
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