※本記事の内容は2024年6月時点での情報を元にしています。
はじめに
マルチクラウドが当たり前の現代において、様々な環境に保管されたデータの取り扱いには工夫が必要です。特に生成AIが流行し様々なアプリケーションとの統合が進んでいる昨今、貴重な情報を持ったデータを利活用することは自社製品に付加価値を与えるために欠かせません。
マルチクラウドにおけるデータの統合にはいくつかの手法があるかと思いますが、本記事では Microsoft Fabric という製品を活用し、AWS S3 にあるデータを Azure 上で構築する RAG アプリケーションに取り込むための基本的な設定手順を紹介します。Microsoft Fabric を活用することでマイクロソフトクラウド以外の環境にあるデータを簡単に統合し、アプリケーション開発に役立てることができます。
構成図
手順書通りに作成できると、以下の構成ができあがります。
手順書
Step by Step で設定の手順をまとめて、Speaker Deck で公開しました。AWS が分からない方でも、Azure の経験がない方でも理解いただけるように心がけました。
さいごに
データの移行は大規模なプロジェクトになりがちだと思いますが、Microsoft Fabric のショートカット機能と Azure AI Search の OneLake インデクサー機能を活用することで、接続情報さえあれば簡単にマルチクラウドのデータを統合し RAG アプリケーションの開発に役立てることができます。是非皆様もご自身の環境でお試しいただき、フィードバック等ございましたらコメントいただけましたら幸いです。