FRB実験ログ #63 ― 近所迷惑を避けようとした結果、ロッドの微細翻訳構造が見えてしまった
夜。
スピーカーN4P2システムで、
いつものように基準振動を流しながら、
ハイエンドロッドBの計測位置探索をしていた。
すると、
うちの奥さんから言われた。
「夜に大きな音ださんとってぇー。近所迷惑やからぁーー。」
……たしかにその通りである💦
そこで、
音量を少し下げて測定を続行した。
すると、
そこで妙な違和感が発生した。
「あれ?」
今まで、
手感度的には
- 位置①(トップ側)
- 位置②(エンド側)
の両方が候補として存在していた。
しかし、
音量を下げた瞬間、
明らかに位置①の方が、
“はっきり振動を感じる”。
最初は気のせいかと思った。
しかしログを確認すると、
さらに面白い現象が見えてきた。
音量によって「最適位置」が変わる?
音量が大きい場合は、
位置②(エンド側)の反応が強い。
しかし、
音量を小さくすると、
位置①(トップ側)の方が、
明らかに構造的な反応が立つ。
つまり、
入力エネルギーによって、
ロッド内の「主役となる伝達経路」が変わっている可能性
が見えてきた。
これはかなり大きな発見だった。
大入力では「どこでも振動してる」
音量が大きい場合、
手感度としては、
「どっちも感度いいやん」
という状態になる。
しかし、
ログを見ると、
大入力時は、
ロッド全体が共振し、
低域エネルギーが強く支配している。
つまり、
全体共振が強すぎて、
微細構造差分が埋もれていた
可能性がある。
小入力で見えた「Bridge構造」
一方、
音量を下げた状態では、
位置①(トップ側)において、
- 60–80Hz
- 80–100Hz
- 100–120Hz
- 120–160Hz
が、
滑らかにつながる構造が観測された。
これは現在FRBで注目している、
「Bridge(中域翻訳帯域)」
そのものに近い。
単純に低域が強いのではなく、
低域 → 中域 → 高域
へと、
振動構造が橋渡しされている。
その結果として、
「はっきり振動する」
という感覚が発生していた可能性がある。
感度とは「大きな衝撃」ではない
今回、
改めて感じた。
大きな衝撃は、
ある意味、
どんなロッドでも分かる。
しかし本当に重要なのは、
- 糸ヨレ
- 微細テンション変化
- 水流変化
- 小さな違和感
といった、
“壊れそうなほど小さい情報”
を、
どれだけ構造を崩さず伝えられるか。
そこに、
ロッドごとの差が存在するのではないか。
基準音量という新しい発想
今回の発見から、
新たな発想もでてきた。
FRBでは今後、
「入力を強くすれば良いわけではない」
という前提を持つ必要があるかもしれない。
そこで現在考えているのが、
■ 音量調整用の基準振動
である。
複数の代表周波数を順番に再生し、
正常受信時のグラフ構造が、
崩れる直前の音量を、
その環境における
「FRB基準音量」
として扱う構想である。
つまり、
絶対dBではなく、
「ロッドが構造を維持できる入力閾値」
を基準にする考え方である。
まとめ
近所迷惑を避けようとして、
音量を下げた。
その結果、
ロッドの微細翻訳構造が見えてしまった。
制約は、
研究を邪魔するものではない。
時として、
構造を露出させる。
FRBは、
また一つ、
面白い方向へ進み始めた気がしている。
感度は分かち合って初めて本物になる
感度とは、人間が認識可能な構造として現れる振動の和音構造である。
感度とは、単純な振動の強さではない。
FRBは、ロッドの「優劣」を決めるためではない。
「基準振動」を用いて、ロッドごとの振動構造差分を比較・可視化し、選択と体験共有のための共通言語を目指している。
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