FRB実験ログ #37 — 振動量が多い=感度が高い、ではない!?スパチュラリングがV1.1へ
今回のスタートは、シンプルな比較から。
■ 基準評価とエフェクター比較
まず、
👉 スピーカーN4P2直触り(左手3本指)を基準評価
とし、
👉 スピーカーN4P2上のスパチュラリング接触
との比較を行った。
※ スピーカーN4P2システムとは、ナイロン袋4枚(N4)+紙袋2枚(P2)をスピーカーに被せた状態で使用する計測構成。
※ スピーカーN4P2 の上に スパチュラリング
この比較により、
- 基準状態での人間の感度
- スパチュラリングによる変化
を同一条件で整理した。
■ 見えてきた構造
比較の結果、
スパチュラリングは
- 中域の感度を大きく引き上げる
- 振動を滑らかに整える
⇒同一周波数内の相対比較でスパチュラリングが圧勝
という特徴を持つことが改めて確認された。
■ 重要補足:低域エネルギーと体感の逆転現象
ここで一つ、重要な現象が確認されている。
👉 スピーカーN4P2直計測と比較すると、
👉 スパチュラリングでは低周波エネルギーは低下している
しかし、
👉 手で感じる振動は、むしろ強く、かつ綺麗に感じられる
ここで重要なのは、
👉 「振動量が多い方が、より強く感じるとは限らない」
この一見矛盾する現象は、以下の構造で説明できる。
■ 接触構造による変換
スパチュラリングは、
- 点接触
- 剛性の高い伝達経路
- 振動の整形(ピークの丸め)
により、
👉 振動エネルギーを減衰させながらも、
👉 人間が認識しやすい構造へと再構成している
■ 人間側の知覚特性
人間の触覚は、
- 振動の“量”ではなく
👉 変化の明瞭さ・連続性
に強く反応する。
そのため、
- エネルギーが大きいがバラついた振動よりも
- エネルギーが小さくても整った振動の方が
👉 強く感じられる
■ まとめ
👉 振動エネルギーの大きさと体感の強さは一致しない
👉 振動量が多い=感度が高い、ではない
👉 スパチュラリングは
👉 振動を減らすのではなく、“感じやすく変換している”
この結果は、
👉 「振動の量」ではなく
👉 「振動の構造」が感度を決める
という、FRBの根本仮説を強く支持するものである。
■ 違和感の発見
しかし、その中で一つ明確な違和感があった。
👉 250–260Hz帯域のみ、評価が大きく落ちる
これは、
- 全体的な減衰ではなく
- 特定帯域のみの抜け(ノッチ)
として現れていた。
👉 基準評価との比較でも、この差は明確であり、
👉 「構造的な問題ではないか?」
という仮説に至った。
■ 対策:スパチュラリング V1.1
そこで、
シリコンチューブ+ミニリング2個追加。
👉 スパチュラリングの接触構造を調整
し、
■ スパチュラリング V1.1
として改良を実施した。
狙いはシンプルで、
👉 250–260Hz帯域の伝達改善
である。
■ 現時点
- 250–260Hz帯域の伝達改善済み。
- 体感としての改善の手応えあり
ただし、
👉 全帯域での最終確認は未実施
■ 次のステップ
今後は、
👉 20Hz〜300Hzの全帯域再評価
を行い、
- 基準評価との差
- 体感との一致
- 帯域構造
を確認した上で、
👉 スパチュラリング V2 へ展開していく
■ まとめ
今回のポイントは、
👉 振動量が多い=感度が高い、ではない!?
👉 基準評価(直触り)とエフェクターの比較から
特定帯域の違和感を発見し
それを構造的に改善できたこと。
👉 感じる能力を標準化できる可能性
である。
👉 比較 → 違和感 → 改良
この流れこそが、
👉 FRBにおける設計プロセスである。
感度とは、人間が認識可能な構造として現れる振動の和音構造である。
感度とは、単純な振動の強さではない。
感度は分かち合って初めて本物になる
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