ネット上の地図データは、どのように表示されているか?
GoogleMap や国土地理院のWeb地図は、「Web Map Tile Service」(以下、WMTS) と呼ばれる規格に則って作られたタイル状に切り分けられた画像データで表示されています。
国土地理院の下記のページが、大変分かりやすく解説されています。
多くのWeb地図がこの規格を元にして作られています。
そして、この規格に則ったデータであれば、QGIS で表示する事が可能です。
QGIS で WMTS を表示する具体的な方法
QGIS のウインドウの(変えていなければ)左側にある「ブラウザ」のツリーの中にある「XYZ Tiles」を右クリックし、コンテキストメニューから「新しい接続」を選択します。
表示されたダイアログの赤枠の所を記載・設定して「OK」を押下します。
GoogleMap を表示してみる
それでは GoogleMap を表示してみましょう。
ブラウザでGoogleMapを開くと、標準で出てくる地図は、下記のURLになります。
https://mt1.google.com/vt/lyrs=r&x={x}&y={y}&z={z}
最小ズームレベルは0
、最大ズームレベルは18
です。
名前に記載した名称でツリーに表示されているので、それを「レイヤ」のツリーにドラッグ&ドロップしましょう。
GoogleMap が表示されたはずです。
GoogleMapは、下記の様な種類があります。
一番上が普通の地図、二番目が航空写真です。
私はGoogleMapの中では、この二つを最もよく使います。
表示地図 | URL | MinZoom | MaxZoom |
---|---|---|---|
Google Streets | https://mt1.google.com/vt/lyrs=r&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
Google Satellite | https://mt1.google.com/vt/lyrs=s&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
Google Satellite Hybrid | https://mt1.google.com/vt/lyrs=y&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
Google Maps | https://mt1.google.com/vt/lyrs=m&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
Google Roads | https://mt1.google.com/vt/lyrs=h&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
Google Terrain | https://mt1.google.com/vt/lyrs=t&x={x}&y={y}&z={z} | 0 | 18 |
国土地理院の電子国土Webを表示してみる
昔から地図を扱ってきた人なら、地理院の地図が一番馴染みがあるのでは?
あと、登山やハイキングには、便利な地図です。
表示地図 | URL | MinZoom | MaxZoom |
---|---|---|---|
標準地図 | https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png | 5 | 18 |
その他にもたくさんの種類の地図が表示できます。
詳しくは下記のサイトの、「詳細情報」以降をご覧ください。
OpenStreetMap を表示してみる
ODbL 1.0 のライセンスで利用できる地図です。
利用に対する自由度が高いのが良いですね。
表示地図 | URL | MinZoom | MaxZoom |
---|---|---|---|
Standard | https://tile.openstreetmap.org/{z}/{x}/{y}.png | 0 | 19 |
その他にもたくさんの種類の地図が表示できます。
詳しくは下記をご覧ください。
マピオンを表示してみる
マピオンは、行政界がとても見やすいので、重宝する地図です。
これが QGIS で表示できれば、便利ですよね。
表示地図 | URL | MinZoom | MaxZoom |
---|---|---|---|
Standard | https://cm02.mapion.co.jp/m2/tile/{z}/{x}/{y}.png?usr=atlas_org&v=2.6 | 6 | 19 |
十分注意して使用してください
それぞれの地図には、使用に対してライセンスが定められています。
それぞれのライセンスに従って、使用しましょう。
個人のPCで個人的にQGIS上で表示して利用する分には問題ないと思いますが、
- 印刷する
- 配布する
- 不特定多数が見れる状態にする
等の行為は許諾が必要だったりします。
十分注意してください。