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Chainerで学習率のスケジューリングをする方法

Last updated at Posted at 2018-08-02

学習率のスケジューリング

Deep Learningで学習を進めるためには、学習率の減衰(learning rate decay)が必要です。Chainer(v4)ではTrainerExtensionで学習率の変更ができます。ExtensionについてはChainer v4 ビギナー向けチュートリアルに詳しく説明されています。

Optimizerのパラメータを変更するExtensions

学習率lrに限らず、Optimizerのパラメータを学習途中で変更することができます。ExponentialShiftLinearShiftがあり、ExponentialShiftはパラメータを指数関数的に変化させ、LinearShiftはパラメータを線形に変化させることができます。今回はこのうちのExponentialShiftを使ってみます。

triggerについて

Chainer v4 ビギナー向けチュートリアルでは学習率を変更する方法として、


trainer.extend(extensions.ExponentialShift('lr', 0.1), trigger=(30, 'epoch'))

という指定をしており、これは『30epochごとに学習率を0.1倍する』という指定です。ここでポイントとなるのはtriggerオブジェクトです。triggerExtensionの実行タイミングを指定するものです。デフォルトでは、triggerをタプルで指定すると、IntervalTriggerというtriggerオブジェクトにタプルが渡され、一定期間ごとに呼び出されます。triggerの一覧は以下のドキュメントの一番下に書いてあります。

ManualScheduleTriggerを使ってみる

IntervalTriggerでも良いときは多いのですが、例えば学習の50%, 75%, 90%のタイミングで学習率を変更するなどの指定はできません。このような場合はManualScheduleTriggerを用います。例えば以下のようにExtensionを書いてみます。


trainer.extend(extensions.ExponentialShift('lr', 0.1),   
               trigger=triggers.ManualScheduleTrigger([1,3,6],'epoch'))

このように書くと、1,3,6 epoch目で学習率が0.1倍されます。適当に学習をさせてみると次のようになりました。

epoch       main/loss   validation/main/loss  main/accuracy  validation/main/accuracy  lr          elapsed_time
0           2.02627                           0.262109                                 0.01        5.88272       
1           0.988403    1.34453               0.655859       0.544899                  0.001       89.8289       
2           0.780562    0.840948              0.726953       0.704239                  0.001       178.381       
3           0.795094    0.833529              0.723437       0.707273                  0.0001      266.596       
4           0.730944    0.792991              0.74375        0.718957                  0.0001      362.734       
5           0.708854    0.786186              0.761328       0.722208                  0.0001      455.003       
6           0.708609    0.784013              0.748438       0.72531                   1e-05       552.303       

ちゃんと指定したepochで学習率が下がっています。'epoch''iteration'とすることもできます。詳しくはDocumentを読んでください。

ちなみにlrの変化を見るには


trainer.extend(extensions.observe_lr(), trigger=(1, 'iteration'))
trainer.extend(extensions.PrintReport(['epoch', 'main/loss', 'validation/main/loss',
                                       'main/accuracy', 'validation/main/accuracy',
                                       'lr', 'elapsed_time']), trigger=(1, 'iteration'))

のようにextensions.observe_lr()を実行し、extensions.PrintReportの引数にlrを付け加えると良いです。

というわけで学習の50%, 75%, 90%のタイミングで学習率を変更するには


epoch = 100
points = [epoch*0.5, epoch*0.75, epoch*0.9]
trainer.extend(extensions.ExponentialShift('lr', 0.1), 
               trigger=triggers.ManualScheduleTrigger(points, 'epoch'))

とします。pointsfloatも受け取れます。例えば、


points = 37.5

37 epoch目の50%の段階でExponentialShiftが実行されます。

参考

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