0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Laravelで簡単にセキュリティ強化!encryptedキャストを使った自動暗号化・複合化

Posted at

はじめに

アプリケーション開発において、データのセキュリティは非常に重要な要素です。
特に、クレジットカード情報や個人情報などのセンシティブデータを扱う場合、適切な暗号化の実装が求められます。
Laravelでは、encryptedキャストを活用することで、簡単にデータの暗号化・複合化を実現できます。
本記事では、encryptedキャストの使用方法とそのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

encryptedキャストの概要

Laravelのencryptedキャストは、特定のカラムを自動的に暗号化・復号化する便利な機能です。
これを使うことで、暗号化の複雑なロジックを実装することなく、簡単にセキュリティを強化することができます。

例えば、クレジットカード番号のようなセンシティブなデータは、そのまま保存するのではなく、必ず暗号化する必要があります。

実装例

ユーザーのクレジットカード番号を暗号化してデータベースに保存する場合、Userモデルに以下のような設定を行います。

User.php
use Illuminate\Database\Eloquent\Model;

class User extends Model
{
    protected $casts = [
        'credit_card_number' => 'encrypted',
    ];
}

この設定により、データベースに保存されるクレジットカード番号は自動的に暗号化され、取得時には自動的に復号化されます。

暗号化されたデータの例

実際のデータベースに保存される暗号化データは、通常の文字列ではなく、暗号化されたランダムな文字列として保存されます。

| id  | credit_card_number                  |
| --- | ----------------------------------- |
| 1   | eyJpdiI6InNZ4k5FTOTdlZwMzc5ZmFjA... |

メリット

簡単な実装

$castsプロパティにencryptedを指定するだけで済むため、自身で暗号化ロジックを記述する必要がありません。

強力なセキュリティ

暗号化はLaravelのAPP_KEYを使用して行われ、データベースには暗号化された形式で保存されます。
当然ながら第三者がデータベースにアクセスしても、復号化されることはありません。

デメリット

暗号化したカラムは検索不可

当然ではありますが、暗号化されたカラムに対して直接検索を行うことはできません。
例えば、クレジットカード番号を直接検索することはできないため、検索が必要なデータは暗号化を避ける必要があります。

APP_KEYの変更が容易でなくなる

暗号化と復号化にはAPP_KEYが使用されます。
したがって、APP_KEYを変更すると、過去に暗号化されたデータは復号化できなくなります。
そのためAPP_KEYの変更が、(不可能ではないものの)難しくなります。

注意点

Eloquent以外で保存・取得する際は暗号化・複合化されない

encryptedキャストによる暗号化・複合化はEloquentを使用して保存・取得する場合に限ります。
クエリビルダや直接SQLを使用して保存・取得する場合は暗号化・複合化されませんので、ご注意ください。

まとめ

encryptedキャストを使用することで、Laravelアプリケーションのセキュリティをシンプルかつ効果的に強化できます。
しかし、暗号化の性質上、検索機能やAPP_KEYの扱いに注意が必要です。
これらのメリット・デメリットをしっかりと理解した上でencryptedキャストを使用することをお勧めいたします。

Laravelの強力な機能を活用し、あなたのアプリケーションのセキュリティをさらに一段階高めましょう!

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?