本記事は Claude Code v2.1.219 のリリースノート(7月24日公開)を素材に、変更点をテーマ別に整理したものです。記載の根拠はリリースノートの本文のみで、それ以外の挙動は確認していません。
変更の内訳
v2.1.219 の変更は27項目あります。追加が9項目、修正が10項目、既存の挙動の変更が8項目です。
目立つのは Claude Opus 5 の追加ですが、それ以外にも、1回の指示で何体のエージェントが動くかに関わる変更が2つ入っています。サブエージェントの入れ子が既定で許されるようになり、動的ワークフローの既定サイズは medium になりました。上限が広がる変更と、目安を置く変更が同時に入った形です。
Claude Opus 5 とモデル選択
Claude Opus 5(claude-opus-5)が追加され、既定の Opus モデルになりました。コンテキストは100万トークン、fast mode の価格は100万トークンあたり $10 / $50 です。あわせて Opus 4.7 が fast mode から外れ、/fast の対象は Opus 5 と Opus 4.8 になりました。claude-api スキルも既定が Opus 5 に更新され、Opus 4.8 からの移行の道筋も示されています。
/model のモデル選択画面(ピッカー)では、統合された Opus の行が「Opus (1M context)」ではなく「Opus」とだけ表示される問題が直りました。ハイライトも最も新しいモデルの名前だけに付くようになり、リストの一部が意味なく強調されることがなくなりました。
モデルの行の表示では、プランに含まれているのに Fable に「Requires usage credits」と出る問題も直っています。古いキャッシュにラベルが残っていたことが原因です。
サブエージェントの入れ子
サブエージェントは、既定で深さ3まで入れ子にできるようになりました。従来の既定は1で、サブエージェントがさらにサブエージェントを起動することはできませんでした。入れ子を無効にするには CLAUDE_CODE_MAX_SUBAGENT_SPAWN_DEPTH=1 を設定します。
出力をプログラムで扱っている場合は、stream-json 出力も入れ子のサブエージェントに対応しました。--forward-subagent-text を指定すると、深さ2以降で起動したサブエージェントも出力に現れます。どのエージェントのものかは、起動元の Agent ツールの tool_use id で見分けます。
動的ワークフローのサイズ
動的ワークフローの既定が medium になりました。エージェント数の目安を15未満とするサイズです。別のサイズや無制限を選ぶには、/config の Dynamic workflow size を使います。
このサイズは、どの設定ファイルからでも workflowSizeGuideline というキーで指定できるようになりました。設定ファイルで指定している間は、/config の該当行が表示されなくなります。
実行中のワークフローのステータス行には、現在の既定サイズが表示されます。変更するには /config を使う、という案内も添えられます。
MCP・サンドボックス・フックの設定
MCP に関わる変更が3件あります。出力をプログラムで受け取っている場合、ヘッドレス実行の stream-json init イベントに mcp_server_errors が追加されました。ここには、設定の検証で読み飛ばされた --mcp-config の項目が並びます。端末での実行では、起動時に警告が出ます。
サーバーへの接続に失敗したとき、claude mcp list と /mcp に HTTP ステータスとエラー本文が出るようになりました。MCP の設定値の先頭や末尾に見えない空白があるときも警告が出ます。
managed MCP の許可リストと拒否リストでは、${VAR} の解決元が変わりました。設定ファイルの env ではなく、起動時の環境と managed-settings の env から解決します。これらのリストで ${VAR} を使っているなら、解決される値が変わる可能性があります。
サンドボックスとフックにも追加があります。sandbox.network.strictAllowlist が追加されました。サンドボックスで実行するコマンドについて、許可リストにないホストへの接続を確認なしで拒否できます。
DirectoryAdded フックも追加されました。セッションの途中で /add-dir や SDK の register_repo_root 制御リクエストが作業ディレクトリを登録したあと、このフックが発火します。
セルフホストランナーの安定化
ここはセルフホストランナーを使っている場合の変更です。
セルフホストランナーの再起動中に承認した権限は、セッションを再開しても失われなくなり、承認した操作が実行されます。起動中に SIGTERM を受け取ったときは、リース(登録の有効期限)が切れるまでランナーの古い行が残っていました。いまは正しく登録を解除します。
あわせて、ランナーの起動とセッションの失敗を、構造化した分類で区別できるようになりました。フックのエラー、ランナーのクラッシュ、設定のエラーを見分けられます。
端末での入出力とリモート操作
最後は、端末での入出力とリモート操作に関わる修正です。
claude -p のテキスト出力では、ターンの途中で API エラーが起きると、すでに生成されていた回答が失われていました。修正後は生成済みの分が残ります。
GNU screen の中で選択時コピー(copy-on-select)を使うと、選択範囲がコピーされず端末に base64 が出力される問題が直りました。Windows では、CLAUDE_CODE_GIT_BASH_PATH が bash や sh 以外を指しているときの扱いも直りました。従来は Claude Code が終了したり、その値がそのまま bash として使われたりしていました。いまは警告を出して無視します。
Vim モードでは、空のプロンプトで ← を押したときに、INSERT だけでなく NORMAL からもエージェントビューに戻れるようになりました。スクリーンリーダーモードでは、キーを打つたびに入力行の全体が書き直されていましたが、いまは打った文字だけを出力します。
リモート操作は3件です。モデルの切り替え、再接続、組織チェックの失敗のあとに、Remote Control のクライアントに古い fast mode の状態が残る問題が直りました。「Remote Control is only available via api.anthropic.com」というエラーは、どの設定が原因かを示すようになりました。claude --teleport は、いまのチェックアウトがセッションのリポジトリと一致しないとき、どのリポジトリを指しているかを表示します。
まとめ
最も大きい変更は Claude Opus 5 の追加です。既定の Opus モデルが入れ替わり、/fast の対象からも Opus 4.7 が外れました。
更新したら、/model で選んでいるモデルと、/config の Dynamic workflow size を確認しておくとよいでしょう。多数のエージェントを走らせているなら、入れ子の解禁と既定サイズの変更がどちらも効いてきます。
各項目の原文はリリースノートで確認できます。