9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

Twilio Pay を使って電話決済を体験する(初級編)

Last updated at Posted at 2019-03-14

はじめに

これは、2019/03/21(木・祝)開催 JP_Stripes Connect 2019のワークショップ『「電話でペイ!」(Twilio Pay)を試してみよう!』で使用する資料です。

「Twilio <Pay> を使って電話決済を体験する(初級編)」では、電話でクレジットカード決済を行うための必要最小限の構成を作成します。

注意事項

  • Twilioアカウントは、以下の課金が発生します。
  • 1回の受話で1円/分の料金が発生します。
  • 1電話番号毎に毎月108円課金されます。
  • 1決済毎に15円の料金が発生します。※テストモードで利用する場合は発生しません。
  • Stripeアカウントは、今回、テストモードで利用するため課金は発生しません。本物のクレジットカード決済を行いたい場合は、本番環境利用の申請をする必要があります。。

得られるもの

  • シンプルな電話決済「電話でペイ(Twilio <Pay>)」を体験できる

ざっくり構成

スクリーンショット 2019-03-14 15.44.22.png

  1. 着信:電話をTwilioで受ける。
  2. TwiML呼出:Twilioにて応答する内容(TwilML)を呼出。
  3. TwiML Binsという機能で、TwiMLを生成、応答。
  4. TwiML応答:TwiMLBinsから応答されたTwiMLに記載された内容に基づき、Twilio<Pay>を呼び出し電話で発話、ガイダンスに従い電話よりカード番号をプッシュ。<Pay>Connectorがstripeと連携しchargeを実施。

事前準備

本ワークショップでは、以下のアカウントが必要です。

  • Twilioアカウント
  • Stripeアカウント

Twilioアカウントが必要です。

Twilio <Pay>を利用するために、Twilioのプラットフォームを使います。
アカウントをお持ちでない方は、以下より新規にアカウントを作成してください。
トライアルアカウントの状態で問題ありません
https://jp.twilio.com/docs/usage/tutorials/how-to-use-your-free-trial-account

Stripeのアカウントが必要です。

以下よりアカウントを事前に作成してください。
テストモードを利用します。本番環境利用の申請は不要です。
https://dashboard.stripe.com/register

ワークショップ

以下の手順になります。

  1. Twilioの準備
  • Twilio<Pay>のセットアップ
  • Twilio<Pay>の決済応答を作成
  • 電話でペイをテスト

Twilioの準備

Twilioの管理コンソールにログイン

URL: https://jp.twilio.com/console

Twilioで電話番号を取得する

Twilioの管理コンソールのメニューよりPhone Numbersを選択してください。
※メニューは画面左のスクリーンショット 2019-02-28 16.53.39.pngをクリックすると表示されます。
スクリーンショット 2019-02-28 16.52.42.png
*画面の表示が異なる場合、Twilioアカウントを作って初めてログインした方は、こちらを参考にしてください。

Twilioで決済用の電話番号を取得する

左の電話番号メニューから番号を購入をクリックし、検索ボタンをクリックします。
スクリーンショット 2019-02-28 17.05.29.png
好きな電話番号を選び購入をクリックします。
スクリーンショット 2019-03-14 18.28.07.png

**この番号を購入する。**をクリックします。
スクリーンショット 2019-03-06 10.57.22.png
購入できました。番号を設定するをクリックします。
スクリーンショット 2019-03-06 10.58.29.png

Twilio<Pay>のセットアップ

Twilioアカウントで決済を行うための設定をします。

PCI Modeの有効化

クレジットカード決済では、クレジットカードデータを安全に取り扱う事を目的として策定された、クレジットカード業界の国際セキュリティ基準「PCI DSS基準」というものがあります。2018年6月1日に施行された改正割賦販売法により、カード情報の適切な管理がカード情報を取り扱う事業者に求めらるようになりました。
Twilioでは、「PCI DSS基準」に準拠しており認定を受けています。PCI Modeの有効化することで、Twilio利用者がPCIに準拠している・していないにかかわらず、決済をすることができます(いわゆるクレジットカード情報の非保持化に対応しています)

Twilioの管理コンソールからProgrammable Voice設定へ移動します。
https://jp.twilio.com/console/voice/settings
スクリーンショット 2019-02-28 17.14.50.png
画面下のAuthenticate to make changesをクリックします。パスワードの入力を聞かれたら、入力してください。
PCI ModeからEnable PCI ModeをクリックしてPCI Modeを有効化します。
スクリーンショット 2019-02-28 17.30.22.png
利用規約に関するダイアログが表示されますので、お読みいただきAccept and Saveをクリック
スクリーンショット 2019-02-28 17.31.29.png
STATUSが"Enabled"になったことを確認します。
スクリーンショット 2019-03-01 10.14.56.png

<Pay> Connectorsで、Stripeを有効にする

左側のメニューからProgrammable Voice<Pay> Connectorsへ移動し、stripeのアイコンをクリックします。
スクリーンショット 2019-03-01 10.32.09.png
以下の画面にてインストールをクリックします。
スクリーンショット 2019-03-14 18.31.10.png

利用規約・課金内容が表示されますので同意してインストールをクリックします。
スクリーンショット 2019-03-01 10.42.04.png
以下の画面にてインストール済みとなればOKです。
スクリーンショット 2019-03-01 10.43.21.png

stripe連携設定をする

ユニーク名、MODEをそれぞれ以下のように設定し、connect with Stripeをクリックします。

  • こちらで入力したユニーク名は後で使いますので、メモしておいてください。
  • MODEは、「test」と「live」が選択できます。「test」を選ぶとStripeのテスト環境へ、「live」を選ぶと本番環境へ接続されます。
項目名 設定値
ユニーク名 stripe_test
MODE test
スクリーンショット 2019-03-01 11.13.13.png
以下のような画面が表示されます。これは本番環境利用申請のための項目なので、今回は右上のこのアカウントフォームをスキップするをクリックします。
スクリーンショット 2019-03-14 18.31.53.png

なお、ログインしていな場合は、以下のようなstripeの画面が表示されますので、Stripeを使用してサインインを選択し、ログインをしてください。
スクリーンショット 2019-03-01 11.25.23.png
最終的に以下のような画面(STATUSConnected in Test Mode)になればOKです。
スクリーンショット 2019-03-01 11.33.35.png

Twilio<Pay>の決済応答を作成

購入した電話番号へ着信があると、<Pay>動詞を使い、クレジット決済の応答を作っていきます。
Twilioでは、電話を受信したときにの動作をXMLベースで指定するためのマークアップ言語であるTwiMLを使って応答動作を作成します。

決済応答をTwiMLを使って作成する

Twilioの管理コンソールからRuntimeを選択します。※下の方にあります。
スクリーンショット 2019-03-06 11.00.25.png

RuntimeメニューからTwiML Binsを選択します。
スクリーンショット 2019-03-01 13.37.06.png
Create a new Binsを押して、TwiML Binsを新規作成します。
スクリーンショット 2019-03-01 13.33.44.png
表示された画面で以下のように入力してください。

項目名 設定値
FRIENDLY NAME stripe_demo
TWIML 以下の内容を入力
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Response>
  <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">こんにちは。クレジットカード決済にようこそ。料金は100円です。</Say>   
  <Pay chargeAmount="100" currency='jpy' action="https://" postalCode="false" paymentConnector="stripe_test">
    <Prompt for="payment-card-number">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">クレジットカード番号を入力してください。</Say>
    </Prompt>    
    <Prompt for="expiration-date">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">有効期限を、月と年のそれぞれ2桁の数字で入力してください。</Say>
    </Prompt>    
    <Prompt for="security-code">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">セキュリティーコードを入力してください。カードの裏に記載されています。</Say>
    </Prompt> 
  </Pay>
</Response>

4行目が決済に関する設定となります。paymentConnectorには、上記で指定した<Pay>Connectorsのユニーク名を指定する必要があります。

スクリーンショット 2019-03-01 13.42.21.png

入力が完了したら、Createをクリックします。

###TwiMLを電話番号と紐づける。
Twilio管理コンソールから、Phone Numbersを選択します。
スクリーンショット 2019-03-01 13.50.50.png

上記で購入した電話番号を選択し、通話着信時の設定にて、左のプルダウンからTwilMLを選択、右のプルダウンから先程設定したTwiML Bins選択します。
スクリーンショット 2019-03-01 13.53.03.png

電話でペイをテスト

設定した電話番号に電話をかけてみます。

  • **クレジットカード番号を入力してください。**のガイダンスで、「4242 4242 4242 4242 #」と入力します。※テストカード番号です。くわしくはこちら
  • **有効期限を、月と年のそれぞれ2桁の数字で入力してください。**のガイダンスで「1221#」と入力します。※有効期限が未来の正しい年月ならOK
  • **セキュリティーコードを入力してください。カードの裏に記載されています。**のガイダンスで「999#」と入力します。※3桁の数字ならなんでもOKです。

ここまで進むと電話が切断されますので、stripeの管理画面にログインし、100円の決済が完了していることを確認します。

スクリーンショット 2019-03-01 14.04.56.png

おまけ

Twilio <Pay>では、その決済完了のステータスをcallbackとして受け取ることが簡単にできます。callbackとして呼び出しされるエンドポイントを作成し、決済結果を通知するようにします。

ざっくり構成

スクリーンショット 2019-03-14 15.40.57.png

  1. Webhook:<Pay>が完了すると、予めactionに指定しておいたURL(TwilioFunctions)に対し、結果を送信する。
  2. TwiML応答:TwilioFunctionsがTwiMLを応答し、決済結果を電話で発話する

手順

  1. callBack先をTwilioFunctionsを作成する。
  2. TwilioFunctionsを<Pay>のcallback先として指定する。

callBack先をTwilioFunctionを作成する。

Twilioの管理コンソールからRuntimeFunctionsを選択します。
Create a Functionを押して、Functionを新規作成します。
スクリーンショット 2019-03-01 14.13.54.png
テンプレート選択画面が表示されるので、Blankを選択します。
スクリーンショット 2019-03-01 14.15.33.png
表示された画面にて、以下のように入力し、Saveをクリックします。

項目名 設定値
FUNCTION NAME stripeResult
PATH /stripe-result
ACCESS CONTROL チェックあり
EVENT (未選択)
CODE 以下参照
exports.handler = function(context, event, callback) {
	let twiml = new Twilio.twiml.VoiceResponse();
	
	switch (event.Result) {
    case "success":
        text = "100円の決済が完了しました。ご利用ありがとうございました。";
        break;
    case "payment-connector-error":
        text = "エラーが発生しました。決済に失敗しました。";
        console.log(decodeURIComponent(event.PaymentError));
        break;
    default: 
        status_text = "error";
        text = "決済に失敗しました。";
    }

	twiml.say({ language: 'ja-JP', voice: 'Polly.Mizuki' },text);
    callback(null, twiml);
};

スクリーンショット 2019-03-01 14.25.58.png
保存できたら、PATHの右にあるをスクリーンショット 2019-03-01 14.27.13.pngをクリックします。このFunctionのURLとなります。

TwilioFunctionsを<Pay>のcallback先として指定する。

先程コピーしたTwilioFunctionのURLを設定します。
Twilioの管理コンソールからRuntimeTwiML Binsを選択します。
スクリーンショット 2019-03-01 14.33.39.png
最初に作ったTwiML Binを選択し、TWIMLを以下のように書き換えます。
※4行目<Pay>のactionに、さきほどのFunctionのURLを入力しSaveをクリックします。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Response>
  <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">こんにちは。クレジットカード決済にようこそ。料金は100円です。</Say>   
  <Pay chargeAmount="100" currency='jpy' action="[ここにTwilioFunctionのURLを記入]" postalCode="false" paymentConnector="stripe_test">
    <Prompt for="payment-card-number">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">クレジットカード番号を入力してください。</Say>
    </Prompt>    
    <Prompt for="expiration-date">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">有効期限を、月と年のそれぞれ2桁の数字で入力してください。</Say>
    </Prompt>    
    <Prompt for="security-code">
      <Say language="ja-JP" voice="Polly.Mizuki">セキュリティーコードを入力してください。カードの裏に記載されています。</Say>
    </Prompt> 
  </Pay>
</Response>

電話でペイをテスト

設定した電話番号に電話をかけてみます。
決済終了後に、「100円の決済が完了しました。ご利用ありがとうございました。」とメッセージがながれたら成功です。

時間がある人は・・・

Twilio <Pay> を使って電話決済を体験する(中級編)にチャレンジしてみてください。

お礼

今回の資料を作成するにあたり、以下の参考にさせていただきました。ありがとうございます。
https://qiita.com/mobilebiz/items/31b061af62b35fd82724
https://qiita.com/motchi0214/items/a95335679ee7e9d0b660
https://qiita.com/takeshifurusato/items/21e01852b634eb704102

9
5
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?