前書き
『「運」という不確実なものについて、世の先人たちが語る「運」には、ある種の共通項があるのではないか?』
毎日続けている読書感想文「1日1話」の記事の読書の中で、何度か「運」について語る先人たちの記事を読んできた私は、「運」について語る記事について「運シリーズ」というタグを振る感想文をQiitaの中でも書くことを始めた。
先人たちが語る「共通項」について考察し、エンジニアとして、人間として生きるためのヒントを掴もうというためである。
今日読んだ記事、致知出版社『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』の【11月18日】目。
元横綱白鵬、現間垣(まがき)親方が語る「運」。
それは、白鵬がファンであるという歌手の松山千春さんに教わった「運」。
そして、振り返ると自らも心掛けて実践していたことであったという。
本題【11月18日】 ”たまたま”ということはない 白鵬翔 第六十九代横綱
白鵬 翔(現:間垣親方)。第六十九代横綱。最多幕内優勝(45回)、最長横綱在位(84場所)、最多幕内通算勝利(1093勝)、最多通算勝利(1187勝)、最多幕内全勝優勝(16回)の記録を打ち出し、ギネス世界記録にも認定される。
2021年現役引退後は、年寄・間垣(まがき)を襲名。
1985年生まれ。御年、37歳。
白鵬。モンゴル出身の平成の大横綱だ。とても強かった。
その言動・行動が横綱らしくないと周りから注意を受けたりすることもあったが、自分の信念を貫き、また、勝ち続けることで周りの小言を抑え込んだ。
この記事は2014年の雑誌「致知」7月号の対談記事。現役バリバリで横綱在位7年目の頃だ。
白鵬が語るのは、幕内力士に昇格するまでに「いつも心掛けていたこと」。自らは『運も良かった』と語る。
おや、「運」シリーズだ。
白鷗は語り出す。
私が十両に上がって関取になるまでの三年間、いつも心掛けていたのは、「稽古は本場所のごとく、本場所は稽古のごとく」ということ。
あとは、なるべく人を怒らせないようにしようと。何ていうか、なるべく人を立てようという思いがありました。
そういうことが勝負に生きたような気がします。
彼は『運もよかった』と振り返る。幕内力士に昇格出来た時もそうだったという。
普通なら上がれない勝ち星なのですが、たまたまその時武蔵丸関とか何人かが引退して、ガラッと空いたんです。
それで私も繰り上げられたんですね。
幕内力士の定員は四十二人です。その四十二人に入るために何百人という力士が鎬(しのぎ)を削っています。
ある人が言っていましたが、”たまたま”ということはないそうですね。そういう星の下に生まれた、という言い方をされて、ああ、なるほどなと思いました。
また、歌手の松山千春さんとお話しした時、「”運”という漢字の意味が分かりますか」と聞かれ、私は漢字が分かりませんから、教えていただいたのですが、「”運”は”軍が走る”と書くから、戦わないと運は来ない」とおっしゃっていました。
なるほど。”軍が走る”と書くから運か。戦わないと運は来ない。
つまり、普段から自らの使命・本分に向かって挑戦し続ける人に「運」は来るのだ。
ボーッと生きていても運が来るわけではない。
白鵬たち力士の場合、相撲道の上位を目指して日々稽古に精進している力士に運が向いてくる。
『ある人』が白鵬に語ったという「”たまたま”ということはない」ということも同じような意味であろう。
白鵬は振り返る。
こういうふうに私はいろんなことを教えてくださる方にたくさん出会いました。
相撲は結果を出してナンボの世界で、結果を出せば、十代や二十代ではとても会えないような方にも会えますからね。
そういう機会も心の成長につながっていきます。
やはりいろんな方の話を素直によく聞くことが、自分を成長させるために大切だと感じています。
”たまたま”ではあるが、今日、2022年3月13日は大相撲三月場所の初日であった。
そして、”たまたま”ではあるが、国連の常任理事国である世界のリーダー国であるべきロシアが、ウクライナに軍事行動を発動させ侵攻しており、いま、第二次世界大戦後最大の緊張が走っている。
ん? 「”たまたま”とうことはない」のだったっけ?
この記事を私が今日、この日に読んだという事実が、そういう星の下に生まれた何かしらの運命であるということであれば、プーチンさんにひと言言おう。
相撲も他のスポーツもビジネスも社会も、ルールを守って切磋琢磨するから素晴らしいのだ。
ルールを守って切磋琢磨している人に「運」も付いてくる。
ルールを無視し、武力で脅し人を殺す戦争に「正義」も「平和」も語る資格はない。
当然、「運」が付いてくるということもなく、そもそも「運」を語る資格もない。
即刻戦争を止めるべきだ。まずは戦争を止めてほしい。話はそれからだ。
(参考)
後書き
以上、「運シリーズ」第8弾、平成の大横綱が語る「運」とはっ! でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
よろしければ、過去の「運シリーズ」も読んでいただければ幸いです。