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データカタログを使う(ビジネス用語 基本編)

Last updated at Posted at 2020-11-08

##ビジネス用語とは
例えば、「顧客」の定義は何でしょうか? 顧客とは、何かを購入した人、あるいは購入を検討している人でしょうか?
元社員は、引き続き、「従業員」として分類すべきでしょうか?
「協力会社」と「販売会社」は同義語でしょうか?

このような質問に対する答えを、企業の業務部門やIT部門の間で、一貫性と合意を確保するために、ビジネス用語は使われます。
そのため、ビジネス用語は、ビジネス概念の定義を標準化することを意識して、企業全体でデータが統一された理解しやすい方法で記述するようにします。

ビジネス用語には、データの内容、データの機密性、またはデータの主題や目的など、データの他の側面を記述することができます。
例えば、以下の用途に利用することができます。

  • 異なるカラム名を持つカラムが同じタイプのデータを持っていることを示す。
  • 専門用語や不明瞭なカラム名を、意味があり、アクセス可能な定義を持つ用語に翻訳する。
  • 類似のデータに影響を与えるポリシーやルールと紐付ける。
  • 似たようなデータを持つデータ資産と紐付ける。
  • 複数の異なるカラム名ではなく、1つのビジネス用語を使用することで、データ・ポリシーやルールの記述を簡素化する。
  • 他のビジネス用語との関係を定義する。

##どこから始めるか
データの定義に関して多くのビジネス課題があり、すぐに効果が出そうなクイック・ヒットの観点から領域を選択することが望ましいです。
例えば、データの品質を改善することで、顧客中心プログラムをサポートするという観点で、世帯や氏名を取り扱うものがやりやすいかもしれません。
もしくは、監査の失敗、データの侵害、リスク管理といった点から開始されるお客様もいらっしゃいます。

そして、ビジネス課題を特定したら、業務部門からの支援を得て、そのユースケースで重要なデータを特定することから始めます。その後は、徐々に領域を広げていきます。

##ビジネス用語作成方法
ここでは、IBM Cloud Pak for Data(CP4D)のWatson Knowledge Catalog(WKC)を例に、ビジネス用語の作成方法をご紹介します。
CP4Dにログインした直後の画面です。
image.png
左上にあるメニューボタンを押して、ガバナンス -> ビジネス用語を選択します。
スクリーンショット 2020-11-07 12.55.37.png
右上にある新規ビジネス用語 -> 新規ビジネス用語作成を押します。なお、今回はご紹介しませんが、ビジネス用語のファイルインポートも対応しています。

ビジネス用語名とそのビジネス用語が属するカテゴリーを選択します。また、そのビジネス用語の定義を記入し、ドラフトとして保存を選択します。
image.png
ビジネス用語がドラフトとして保存されました。CP4DのWKCは、ビジネス用語は公開済ドラフトの状態で管理されます。ドラフトの状態場合、ユーザーには見えない状態となっています。
ビジネス用語は、1次カテゴリーとしてメインのカテゴリーの他に、複数のカテゴリーに2次カテゴリーとして保存することができます。
これ以外にも、関連用語関連成果物を設定することができますが、それは、データカタログを使う(ビジネス用語 応用編)でご説明したいと思います。
image.png
必要な情報を設定したら、右上にある公開ボタンを押します。
image.png
コメントを残して、公開するボタンを押すと、ビジネス用語がドラフト状態から公開済みとなります。
image.png
デフォルトの設定では、公開ボタンを押すと、そのまま公開済みになりますが、CP4DのWKCのワークフロー機能を利用すれば、適切な承認プロセスを経て、ビジネス用語を公開するようなフローを作成することもできます。

以上で、ビジネス用語を作成いたしました。

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