##ポリシーとは
ポリシーは、何のためにデータカタログを整備するのか、ビジネス的観点から自由記述で明示しておくものです。
データカタログに価値あるデータを資産を追加していく作業は地道なもので、ついつい目的を忘れがちです。場合によっては、データカタログを整備するタスクに途中から参加するメンバーもいるかもしれません。
そういう人たちのためにも、なぜデータカタログを整備するのか。どのようにデータを整備していくのかなどを明示しておくことはとても重要です。
ポリシーは基本的には、企業に合わせて記述していくものですが、例えば、以下のようなものが上げられます。
####基本原則
- 基本原則は、企業の姿勢と理念を示す表明で、情報資産を活用するための要素すべて、またはそれに影響を及ぼす価値観、運用、信念を定義付けします。
JISQ 38500:20151では、責任、戦略、取得、パフォーマンス、適合、人間行動が原則の項目としてあげられていますので、こういうものを参考にするのも良いでしょう。
ポリシーは、複数のサブポリシーを含むことができます。このことにより、ポリシーの意味と相互の関係に基づいて、ポリシーを階層的に整理することができます。
また、ポリシーは、1つ以上のルールで構成されます。ルールについては、データカタログを使う(ガバナンス・ルール 基本編)でご紹介します。
##ポリシーの作成方法
ここでは、IBM Cloud Pak for Data(CP4D)のWatson Knowledge Catalog(WKC)を例に、新しいポリシーの作成方法をご紹介します。
CP4Dにログインした直後の画面です。
左上にあるメニューボタンを押して、ガバナンス -> ポリシーを選択します。
右上にある新規ポリシー -> 新規ポリシーの作成を押します。なお、今回はご紹介しませんが、ポリシー定義のファイルインポートも対応しています。
ポリシー名とそのポリシーが属するカテゴリーを選択します。また、そのポリシーの定義を記入し、ドラフトとして保存を選択します。
ポリシーがドラフトとして保存されました。CP4DのWKCは、ポリシーは公開済とドラフトの状態で管理されます。ドラフトの状態場合、ユーザーには見えない状態となっています。
また、ポリシーは階層で管理できることもお話ししました。ここでは、親ポリシーに、事前に定義したP03) 情報の安全性が確保されていることを指定することにします。親ポリシーの横にある+ボタンを押します。
親ポリシーが追加されました。
ポリシーは、1次カテゴリーとしてメインのカテゴリーの他に、複数のカテゴリーに2次カテゴリーを指定して保存することができます。
ここではブランクのままにします。
必要な情報を設定したら、右上にある公開ボタンを押します。
コメントを残して、公開するボタンを押すと、ポリシーがドラフト状態から公開済みとなります。
デフォルトの設定では、公開ボタンを押すと、そのまま公開済みになりますが、CP4DのWKCのワークフロー機能を利用すれば、適切な承認プロセスを経て、ポリシーを公開するようなフローを作成することもできます。
以上で、ポリシ−を作成いたしました。