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JetPack4 でJetsonクローンイメージの作成

Last updated at Posted at 2020-03-04

はじめに

JetPack4でJetsonのイメージをコピー&フラッシュすることができれば,イメージを使用して既に構築してあるJetsonの環境を再構築することができます.

なので,

  • 複数台Jetsonがある環境で一個ずつセットアップする必要(地獄)がなくなる
  • 複数台無くてもJetsonをバックアップしておくことができる.

などなど,いい事ずくめなのでおすすめです.

前提条件

クローンイメージを作成するには以下の条件が必要です.

  • JetPackが準備できているか(次の章で詳しく)
  • JetPackがインストールしているホストPCは最低でも70GBのストレージ容量が必要(イメージを作成するごとに

JetPackの準備

まず,クローンイメージをコピー&フラッシュするにはJetPackの準備が必要です.
このときに準備するJetPackのバージョンは,コピー対象のJetsonやイメージデータを作成したときと
同じバージョンを用意してください.
(おそらくバージョンをあわせずできると思いますが,自己責任で)

JetPackの準備はNVIDIAの公式のドキュメントを参照してください.

公式ドキュメントを参照して,以下の写真のところまですすめる.
※ Jetsonをリカバリーモードにする必要はありません(リカバリーモードにしていた場合は,写真の状態より進みます)
74586619-9feb4300-502c-11ea-91d1-8125db43ac60.png

クローンイメージのコピー

1. flash.shへ移動

クローンイメージをコピーするにはflash.shを使用します.
なので,flash.shのある場所に移動してください.

この時に

  • JetPack_4.3のところは使用しているJetPackのバージョンによります.
  • P3310は,Jetson TX2のモデルネームです.
    • P3310 (Jetson TX2)
    • P3448-0020 (Jetson Nano)
    • P2888 (Jetson AGX Xavier)

に注意しておこなってください.

$ cd ~/nvidia/nvidia_sdk/JetPack_4.3_Linux_P3310/Linux_for_Tegra

2. コピーの実行

クローンイメージをコピーするにはflash.shGオプションを使います.
Jetsonをリカバリーモードにした状態でホストPCとUSB接続(microUSB)して,以下のコマンドを実行させる.

この時に

  • my_backup.imgmy_backupの部分はイメージデータのファイルの名前になるので勝手に変えて大丈夫です.
  • jetson-tx2の部分はイメージをコピーする対象のJetsonに変更してください.
    • jetson-tx2
    • jetson-nano-emmc
    • jetson-xavier
  • PCのストレージ残容量が70GB以下の場合イメージデータをコピーをすると容量オーバーする場合があるので気をつけてください.

に注意しておこなってください.

$ sudo ./flash.sh -r -k APP -G my_backup.img jetson-tx2 mmcblk0p1

環境によりますが40分ほど待てば,クローンイメージのコピーは完了です.

クローンイメージのフラッシュ

1. コピーしたイメージデータの移動

コピーしたイメージデータ (xxxxxx.img)を~/nvidia/nvidia_sdk/JetPack_X.X_Linux_PXXXX/Linux_for_Terga/bootloaderにあるsystem.imgと置き換えてください
xxxxxx.img.rawは使用しません.

※ この時にコピーする前のPCのストレージ残容量が70GB以下の場合イメージデータをコピーをすると容量オーバーする場合があるので気をつけてください.

2. フラッシュ

次にコピーしたイメージを入れるJetsonをリカバリーモードにした状態でホストPCとUSB接続(microUSB)して以下のコマンドを実行することでフラッシュできます.

jetson-tx2の部分はイメージをコピー対象のJetsonに変更してください.

  • jetson-tx2
  • jetson-nano-emmc
  • jetson-xavier
$ sudo ./flash.sh -r jetson-tx2 mmcblk0p1

環境によりますが20分ほどまてば,クローンイメージのフラッシュは完了です.
お疲れ様でした.

JetPack3 の場合

今現在使用している方がいるかわかりませんが,JetPack3以下ではflash.shにGオプションが対応していないので以下のサイトにあるflash.shを持ってくる必要があります.
https://devtalk.nvidia.com/default/topic/1000105/jetson-tx2/tx2-cloning/post/5111893/#5111893

上のURLにあるflash.shを持ってくるのは大変なのでGitHub Gistにあげておきました.
以下のコマンドを実行させることでダウンロードできます.

$ wget https://gist.githubusercontent.com/takayan660/34308575d306333494f93c6d20cb9f75/raw/8b1ddbad912a35a06020557692e51535ae9c4896/flash.sh

参照

TX2 Cloning -NVIDIA DEVELOPER

追記

途中でホストPCには最低70GB必要と記入しましたが,その内訳はコピーしたxxxxxx.img(最大32GB)とxxxxxx.img.raw(約32GB)を合わせた最大容量です.

xxxxxx.imgはJetsonのクローンイメージデータなので,Jetsonで使用している容量によりこのファイルの容量がきまります.
(例えば,Jetson内部で16GB使用していれば,xxxxxx.imgも16GBほどになります.)
なので正確には,45GBほどから70GBほどの空き容量が必要です.

また,xxxxxx.imgは必要ですが,xxxxxx.img.rawはイメージのフラッシュには必要ないので,消しても大丈夫です.

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