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はじめようpurrr

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purrr難しい

purrrとは何か

  • purrrとは繰り返し処理やリスト型への処理をより簡潔に描けるようにしたパッケージです。 (https://rpubs.com/christianthieme/589762])
    • 繰り返し処理といえばfor loop を思い浮かべると思います。しかし,R言語においてfor loop遅く,ビッグデータに対しては効率が悪いという問題があります。
    • base関数の中にも並列処理,繰り返し処理を関数によって実装したapply系関数がありますが,使い方は多様であるがゆえに,初学者にとっては理解が難しいという問題もあります。
    • そこでpurrrの登場です。これはtidyverseパッケージの中の一つです。したがって,tidyverseに含まれるほとんどの関数と併用して用いることができます。
    • 実際,tibble::tibble()tidyr::nest()dplyr::mutate()ggplot2::ggplot()などと組み合わせて使うことが可能です。
    • 今回はこれらを併用した方法についていくつか紹介します。
  • 繰り返しになりますが,purrrでできることは繰り返し処理,一括処理になります。

list型という大敵

  • purrrがよくわからない最大の原因はlist型だと思っています。
  • しかしながら,data.frame型やtibble型もlistの一種です。
    • data.frameは1セルに一つの値という制限付きのlistと考えて良いです。
    • tibbleはdata.frameの拡張版です。
      • 1セルに一つの値という制約がありません。1セルの中にdata.frameやベクトルなどを含むことができます。例えば,以下のようなものです。
# A tibble: 4 × 2
     ID data             
  <int> <list>           
1     1 <tibble [53 × 7]>
2     2 <tibble [54 × 7]>
3     3 <tibble [43 × 7]>
4     4 <tibble [50 × 7]>
  • 上記のようにtibbleの中にtibbleなど階層構造を持つことができます。
    • このとき,data列の中身は列数や行数が一致していなくてもかまいません。

  • ここではあんまり深く考えません。
  • listtibbleよりもさらに制限が少なく,色々格納できるやつくらいに思っていてください。
  • (偉い人に怒られそう)

とりあえず,使ってみる

  • 何はともあれやってみます。

同じデータセットに対して,異なる引数を指定する。

  • 例えば,下記のデータを用いてクラスタリングを行います。今回はk-meansを用います。k-meansは予めクラスタ数を指定し,その数に基づいて分けてくれます。しかし,探索的にクラスタリングを行う場合は,クラスタリング後,評価指標を用いながら最適なクラスタ数を判断することになると思います。

    • 「とりあえず2~5くらいで試してそれぞれAICとかBICとか見ておこか」という感じだと思われます。
  • 今回は,下記のデータ(mtcars)を用いてクラスタリングを行います。

library(tidyverse)
data(mtcars)
mtcars %>% 
  head

                   mpg cyl disp  hp drat    wt  qsec vs am gear carb
Mazda RX4         21.0   6  160 110 3.90 2.620 16.46  0  1    4    4
Mazda RX4 Wag     21.0   6  160 110 3.90 2.875 17.02  0  1    4    4
Datsun 710        22.8   4  108  93 3.85 2.320 18.61  1  1    4    1
Hornet 4 Drive    21.4   6  258 110 3.08 3.215 19.44  1  0    3    1
Hornet Sportabout 18.7   8  360 175 3.15 3.440 17.02  0  0    3    2
Valiant           18.1   6  225 105 2.76 3.460 20.22  1  0    3    1

for loopで実装

  • こんな感じで書けると思います。
for (i in 2:5) {
  assign(paste0("kmeans_seg", i),
         kmeans(mtcars, i))
}
  • 今回はassign()を使ってオブジェクトにそれぞれの結果を格納しています。kmeans_seg2kmeans_seg3...というオブジェクト名にそれぞれの結果が格納されています。

  • 短いコードなので、そこまで複雑ではないですが、分析回数分のオブジェクトを作ることになるので、Environment Paneが汚くなりがちです。また、オブジェクトをrdsファイルなどに保存する際にはそれぞれのオブジェクトごとに保存することになるので、管理が面倒になります。

    • ※もちろん、list型のオブジェクトの中にkmeans_seg2などの結果を格納し、rdsファイルを保存することもできますが、そんなことするくらいならapply系やpurrrを使うのと大差ありません。

purrrの関数

  • purrrを用いる上で最も重要な関数は purrr::map()です
    • やりたいことや求める出力によって、purrr::map()の亜種であるpurrr::map_dbl()purrr::map2()などを使用していくことになります。

dplyr::mutate()との併用

  • 上述しましたが、purrrはtidyverseの中の一つですので、その他のtidyverseの関数と併用することができます
    • 例えばdplyr::mutate()です。
    • dplyr::mutate()はすでにある列(変数)を用いて、それに基づく処理を行い、新たな列(出力)を作成します。
    • 基本的にmutate()で作成される新たな列は1つの値が前提ですが、purrr::map()を用いるとリスト型での出力やdata.frameでの出力が可能です。

  • purrr::mapには2つの引数(.x, .f)を指定します
    • .xには使用する変数、.fには使用する関数を指定します。
    • これらを用いて新たな列を作ります。
  • 例題の実装
    • 分けたいクラスタ数の列を適当に作り(segment列: 4行×1列)
    • データセットmtcarsを用いて、k-meansクラスタリングを実装しています。
    • kmeans()の引数には、purrr::map()でした引数.xを入力します
result <- tibble(segment = 2:5) %>% 
  mutate(kmean = purrr::map(.x = segment,
                            .f = ~kmeans(mtcars, .x))) 

出力

  • 出力はリスト型になります。
result

# A tibble: 4 × 2
  segment kmean   
    <int> <list>  
1       2 <kmeans>
2       3 <kmeans>
3       4 <kmeans>
4       5 <kmeans>
  • 全てのkmeansの出力を確認するのであれば,以下のように
result$kmean

[[1]]
K-means clustering with 2 clusters of sizes 18, 14

Cluster means:
       mpg      cyl     disp        hp     drat       wt     qsec        vs        am     gear     carb
1 23.97222 4.777778 135.5389  98.05556 3.882222 2.609056 18.68611 0.7777778 0.6111111 4.000000 2.277778
2 15.10000 8.000000 353.1000 209.21429 3.229286 3.999214 16.77214 0.0000000 0.1428571 3.285714 3.500000

Clustering vector:
          Mazda RX4       Mazda RX4 Wag          Datsun 710      Hornet 4 Drive   Hornet Sportabout             Valiant 
                  1                   1                   1                   1                   2                   1 
         Duster 360           Merc 240D            Merc 230            Merc 280           Merc 280C          Merc 450SE 
                  2                   1                   1                   1                   1                   2 
         Merc 450SL         Merc 450SLC  Cadillac Fleetwood Lincoln Continental   Chrysler Imperial            Fiat 128 
                  2                   2                   2                   2                   2                   1 
        Honda Civic      Toyota Corolla       Toyota Corona    Dodge Challenger         AMC Javelin          Camaro Z28 
                  1                   1                   1                   2                   2                   2 
   Pontiac Firebird           Fiat X1-9       Porsche 914-2        Lotus Europa      Ford Pantera L        Ferrari Dino 
                  2                   1                   1                   1                   2                   1 
      Maserati Bora          Volvo 142E 
                  2                   1 

Within cluster sum of squares by cluster:
[1] 58920.54 93643.90
 (between_SS / total_SS =  75.5 %)

Available components:

[1] "cluster"      "centers"      "totss"        "withinss"     "tot.withinss" "betweenss"    "size"         "iter"        
[9] "ifault"      

[[2]]
K-means clustering with 3 clusters of sizes 9, 16, 7

Cluster means:
       mpg      cyl     disp       hp     drat       wt     qsec        vs        am     gear     carb
1 14.64444 8.000000 388.2222 232.1111 3.343333 4.161556 16.40444 0.0000000 0.2222222 3.444444 4.000000
2 24.50000 4.625000 122.2937  96.8750 4.002500 2.518000 18.54312 0.7500000 0.6875000 4.125000 2.437500
3 17.01429 7.428571 276.0571 150.7143 2.994286 3.601429 18.11857 0.2857143 0.0000000 3.000000 2.142857

## 長くなるので、ここで切ります
  • 関数の前にチルダ(~)を付けるのを忘れずに、
  • 今回はkmeans()関数を使いましたが、自作関数でもラムダ式でもよいです。

とりあえずこれでOK

  • purrr::map()の使い方はそこまで難しくないです。
  • ただし、現状では出力されたものはリスト型になっていますので、注意してください。リスト型ではなく、他の型にする方法については後述します。

異なるデータセットに対して、同じ処理をする

  • 先ほどは同一のデータセットに対して異なる引数を指定する方法をやってみました。

  • 次は異なるデータセットに対して、同じ処理を施す場合です。

  • 例えば、

    • デモグラフィックスごとに変数AとBで回帰を行いたいとしましょう。
    • 今回は住んでいる地域にします。
df
# A tibble: 5 × 3
        A      B Location
    <dbl>  <dbl> <fct>   
1 -0.498   1.40  Tokyo   
2  0.489   0.473 Tokyo   
3 -0.125  -0.863 Osaka   
4 -0.0860  2.96  Osaka   
5 -0.391  -1.08  Tokyo   
  • まず最初に行う必要があるのは、デモグラフィックスごとにデータセットを分ける必要があります。
  • 異なるオブジェクトにデータセットを分けることもできますが、先ほども申し上げた通り、管理が面倒になりますので、1つのオブジェクトの中で完結させます。
    • 一つにまとめるにはtidyr::nest()を使います。
    • そして、グループ化して分けるにはdplyr::group_by()を用います。
    • 以下のようにします。
df %>% 
  dplyr::group_by(Location) %>% 
  tidyr::nest(data=c(A,B))

  # A tibble: 2 × 2
# Groups:   Location [2]
  Location data             
  <fct>    <list>           
1 Tokyo    <tibble [50 × 2]>
2 Osaka    <tibble [50 × 2]>
  • これでデモグラフィックスごとにデータセットを分けることができました・

    • tidyr::nest()でまとめたい列名を指定し(今回はA列とB列)、まとめた状態の新しい列名を指定します(今回はdata列)
  • まとめたい列名をすべて指定するのが面倒なときは、dplyr::select()の関数を用いるときと同様にします。

    • 例えば、列名の最初がQのものだけを指定したい場合はdplyr::starts_with("Q")などとします。
  • このdata列を用いて単回帰を行うには以下のようにします。

df %>% 
  group_by(Location) %>% 
  nest(data=c(A,B)) %>% 
  mutate(LM = map(.x = data,
                  .f = ~lm(data = .x,
                           A~B)))
# A tibble: 2 × 3
# Groups:   Location [2]
  Location data              LM    
  <fct>    <list>            <list>
1 Tokyo    <tibble [50 × 2]> <lm>  
2 Osaka    <tibble [50 × 2]> <lm>  
  • これでデモグラフィックスごとに単回帰を行うことができました。

  • tidyr::nest()という関数を用いて、データセットを分け、それぞれのデータに対して単回帰を当てはめています。

    • オブジェクトの中身、構造が非常にわかりやすいのではないかと思います。
  • dplyr::filter()などを使って、データを分けて実行することは可能ですが、この方法を用いれば、無駄にオブジェクトを増やさずに実行することができます。

  • ちなみに、nestされたデータを元に戻す場合はunnestを用います。

df %>% 
  dplyr::group_by(Location) %>% 
  tidyr::nest(data=c(A,B)) %>% 
  tidyr::unnest(cols = data) #列名は指定する。指定せずとも動作はするが、warningが出る。

map_**()

  • 上述しましたが、purrr::map()の出力はリスト型です。

  • リスト以外の出力を求める場合は以下のようなものを使います。

    • map_lgl(.x, .f, ...)
    • map_int(.x, .f, ... )
    • map_dbl(.x, .f, ... )
    • map_chr(.x, .f, ... )
    • map_vec(.x, .f, ... )
  • それぞれの関数の名称通り、整数型で出力してほしいのであればmap_int()、ベクトルとして返してほしいのであればmap_vec()を用います。

例題

  • 例えばdouble型で出力してほしいとしましょう。
  • 先ほどのk-meansクラスタリングでAICを算出します。
kmeansAIC <- function(fit){
  m <- ncol(fit$centers)
  n <- length(fit$cluster)
  k <- nrow(fit$centers)
  D <- fit$tot.withinss
  return(AIC = D + 2*m*k)
}
  • この関数はkmeansの結果を入力すればAICを算出してくれます。
kmeans(mtcars, 2) %>% 
  kmeansAIC()

  [1] 152608.4
  • 先ほどクラスタリングした結果についてこの自作関数を用いてAICを算出してみましょう
tibble(segment = 2:5) %>% 
  mutate(kmean = purrr::map(.x = segment,
                            .f = ~kmeans(mtcars, .x))) %>% ### ここまではさっきと同じ
  mutate(AIC = purrr::map_dbl(.x = kmean,
                              .f = ~kmeansAIC(.x)))

# A tibble: 4 × 3
  segment kmean        AIC
    <int> <list>     <dbl>
1       2 <kmeans> 152608.
2       3 <kmeans> 119513.
3       4 <kmeans> 111511.
4       5 <kmeans>  55706.
  • dbl形で出力されていますね。
    • ちなみに、map_dblではなく、mapで行うと以下のような出力になります。
tibble(segment = 2:5) %>% 
  mutate(kmean = purrr::map(.x = segment,
                            .f = ~kmeans(mtcars, .x))) %>% ### ここまではさっきと同じ
  mutate(AIC = purrr::map(.x = kmean,
                              .f = ~kmeansAIC(.x)))

# A tibble: 4 × 3
  segment kmean    AIC      
    <int> <list>   <list>   
1       2 <kmeans> <dbl [1]>
2       3 <kmeans> <dbl [1]>
3       4 <kmeans> <dbl [1]>
4       5 <kmeans> <dbl [1]>
  • リストで出力されていますね。
    • リストの中にdbl型が一つ格納されています。

purrr::map2()

  • さてここまでが基本的なmapの使い方です。

    • これまでは引数が1つの場合の例でした
    • 引数が2つの場合ももちろんあるでしょう。そんなときはpurrr::map2()を用います。
      • 具体的には.xと.f だけでなく、.yも指定します。
  • ここでは、nestの例で扱ったデータをplotします。

    • purrrはggplotについても同様に扱うことができます。
  • データはこんな感じでした。

hoge <- df %>% 
  group_by(Location) %>% 
  nest(data=c(A,B)) %>% 
  mutate(LM = map(.x = data,
                   .f = ~lm(data = .x,
                            A~B)))
hoge

# A tibble: 2 × 3
# Groups:   Location [2]
  Location data              LM    
  <fct>    <list>            <list>
1 Tokyo    <tibble [50 × 2]> <lm>  
2 Osaka    <tibble [50 × 2]> <lm>
  • デモグラフィックスごとにAとBの散布図を作成します。

    • その際に、plotのタイトルを指定してあげます
  • まずは、自作関数を作っておきます。

make_scatter <- function(df, name){
ggplot(data = df,
       mapping = aes(x = A,
                     y = B))+
                     geom_point()+
                     labs(title = paste0(name, "におけるAとBの散布図"))
}
  • この自作関数を用いて、新たな列ggを作ります。
hoge <- hoge %>% 
  mutate(gg = map2(.x = data,
                   .y = Location,
                   .f = ~make_scatter(df=.x,
                                      name=.y)))

hoge$gg

image.png

  • もちろん自作関数ではなく、.fのところに直接書いても問題ありません。
    • 例えば、以下のようになります。
hoge %>% 
  mutate(gg = map2(.x = data,
                   .y = demographics,
                   .f = ~ggplot(data = .x,
                                mapping = aes(x = A,
                                              y = B))+
                     geom_point()+
                     labs(title = paste0(.y, "におけるAとBの散布図"))))
  • 長くなるので、あまり読みやすくはないですね。

    • まずは直接書いた方が作成者的には楽かもしれませんが、読む側にとっては難解です
    • まずは、直接書いて、見やすくするために、自作関数に直すという方が良いかもしれません
    • プロジェクトごとに統一するのが望ましいでしょう
    • また、自作関数にするメリットは同じ列名を持ったデータセットならすべてのデータセットに適用できるという点も魅力です。
      • 一つ自作関数を作ってしまえば、その関数を読み込んでもらえば、プロジェクトメンバー全員が異なるデータセットに対して同じ処理を施すことが可能になります。
  • map2にはmapと同様にmap2_dbl(),map2_lgl()といった亜種が存在します。

    • お好みの出力に合わせて適宜使用してください。

purrr::pmap()

  • mapでは引数が1つ、map2では引数が2つでした。

  • それ以上の引数(3とか4とか、それ以上の数かもしれません)を用いたいときもあるでしょう

    • そんなときはpmap()を用います。
  • pmapでは与えたい引数もリストで渡します。

    • 例えば、以下のように書きます。
pmap(.l = list(x = A,
               y = B,
               z = C),
     .f = ~ x*y*z)
  • 今回は引数名をx,y,zと適当につけましたが、わかりやすいように変えてもよいです。

例題

  • 例えば、デモグラフィックスのplotについて、年代の情報もあるとしましょう
demographics

# A tibble: 100 × 4
         A      B Location   age
     <dbl>  <dbl> <fct>    <int>
 1 -0.176  -1.09  Tokyo       50
 2  0.552  -0.875 Tokyo       30
 3 -0.822  -1.51  Tokyo       30
 4 -0.773   1.72  Tokyo       20
 5  1.04   -1.01  Tokyo       40
 6  0.0678  2.65  Tokyo       20
 7  0.322  -2.09  Tokyo       30
 8 -1.16   -1.85  Tokyo       30
 9 -0.303  -0.488 Tokyo       40
10  1.21    3.26  Tokyo       40
# … with 90 more rows
# ℹ Use `print(n = ...)` to see more rows
  • 地域、年代ごとにnestします
nested_demographics <- demographics %>% 
  group_by(Location,age) %>% 
  nest(data = c(A,B))

nested_demographics

# A tibble: 10 × 3
# Groups:   Location, age [10]
   Location   age data             
   <fct>    <int> <list>           
 1 Tokyo       50 <tibble [2 × 2]> 
 2 Tokyo       30 <tibble [19 × 2]>
 3 Tokyo       20 <tibble [14 × 2]>
 4 Tokyo       40 <tibble [14 × 2]>
 5 Tokyo       10 <tibble [1 × 2]> 
 6 Osaka       30 <tibble [20 × 2]>
 7 Osaka       40 <tibble [6 × 2]> 
 8 Osaka       10 <tibble [2 × 2]> 
 9 Osaka       20 <tibble [17 × 2]>
10 Osaka       50 <tibble [5 × 2]> 
  • こちらにおいても散布図を作成します。

    • 図のタイトルには、地域と年齢を記載しましょう。
    • 使う引数はdata, Location, ageで3つあります
  • まずは自作関数を作ります

make_scatter2 <- function(first, second, third){
return(ggplot(data = first,
       mapping = aes(x = A,
                     y = B))+
                     geom_point()+
                     labs(title = paste0(second,"かつ",third,"年代のAとBの散布図"))+
         theme(text = element_text(size=12))
)
}
nested_demographics <- nested_demographics %>% 
  mutate(gg = pmap(.l = list(first = data,
                             second = sex,
                             third = age),
                   .f = make_scatter2)) # ここで引数は指定せず、チルダも不要
nested_demographics

# A tibble: 10 × 4
# Groups:   Location, age [10]
   Location   age data              gg    
   <fct>    <int> <list>            <list>
 1 Tokyo       50 <tibble [2 × 2]>  <gg>  
 2 Tokyo       30 <tibble [19 × 2]> <gg>  
 3 Tokyo       20 <tibble [14 × 2]> <gg>  
 4 Tokyo       40 <tibble [14 × 2]> <gg>  
 5 Tokyo       10 <tibble [1 × 2]>  <gg>  
 6 Osaka       30 <tibble [20 × 2]> <gg>  
 7 Osaka       40 <tibble [6 × 2]>  <gg>  
 8 Osaka       10 <tibble [2 × 2]>  <gg>  
 9 Osaka       20 <tibble [17 × 2]> <gg>  
10 Osaka       50 <tibble [5 × 2]>  <gg> 

nested_demographics$gg[[1]]

image.png

  • (適当に作ったらデータポイント2つしかないなこれすみません。)

  • 省略した書き方もできますが、わかりにくくなってしまうので、個人的にはしっかりと書くべきだと思います。

  • pmap()にもpmap_dbl()といった亜種はありますので、求める出力に応じて使い分けてください

furrr

  • purrrでは並列処理を可能にしました。「CPUってマルチスレッドなんだから、並列処理するときにスレッドごとで別の計算をさせたほうが早いんじゃね?」を実現させたパッケージです。

  • 基本的にpurrrで用いた関数にfuture_**と最初につければよい。

    • 例えば、furrr::future_map(),future_map_dbl()といった具合です。
  • 事前にfuture系の関数を使用する際はマルチスレッドで動かすことを明示しておく必要があります。

    • plan(multisession, workers = 2)などと指定します。
    • Rstudioサーバーを使っている場合は、他の人に迷惑が掛からない程度にすればよいと思います。
      • 最大コア数にすると逆に遅くなるという事態がしばしばあります。
      • 不必要に増やすと解析も遅くなり、他のメンバーに迷惑を変えるという呪いがあるので、よく考えて使いましょう
      • 一人で使う場合は最大コア数 - 1 としたりします。
library(furrr)
plan(multisession, workers = 2)

tibble(segment = 2:5) %>% 
  mutate(kmean = future_map(.x = segment,
                            .f =~kmeans(mtcars, .x),
                            .options = furrr_options(seed=TRUE)))
  • また、単純に実行すると同じseedから乱数を発生することになるので、気を付けなければなりません。

    • それぞれseedはランダムに変更するのであれば、上記のように指定します。
    • このときのランダム化の方法も選ぶことができます。
  • 他にもfurrr_optionsではいろいろ設定が可能なので、使う前に確認しておいてください。

終わりに

  • とりあえず、ざっとpurrrの使い方を書いてみました。

  • purrrで便利なのは、出力される型にとらわれないことです。

    • summariseは複数の値の出力などができません。
  • 他にも,チームの人などに結果を共有する際は、trelliscopejsパッケージが有用です。

    • purrrで作成したggplotを見やすく出力してくれます。
    • ぜひ使ってみてください。
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