波動関数のなす集合$\Omega$、というのを考える。$\Omega$には微小並進演算子$\tau$が存在することを仮定する。この$\tau$から生成される連続群はアーベル群であり$\Omega$に作用する、ということになる。$\tau$から$\tau_{R}$として、有限の$R$という並進を行う作用素を考えることができる。$\Omega$における何らかの非ゼロ元から出発してこの演算子の自然な表現を考えると結局、$\Omega$において基底{$\delta(r-R)$}を考えればよいということになる。この表現は任意の体の上での線形表現に拡張できる。実際、真空状態の物理的な微小振動(電子の状態)のなす集合が$\Omega$であるので線形表現であるべき、という議論とも整合している。ここまでの結論は結局、「並進対称性を考えると基底{$\delta(r-R)$}による線形表現を考えましょうという話になる」ということ。
量子力学においては、上述の線形表現において「$\Omega$が並進不変な元を含むこと」を仮定する。これは空間的一様性を持つ量子状態が存在することを仮定するということである。これは単独のsin波では満たされない。
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体としてC(複素数)を取ればシューアのレンマによりアーベル群の既約表現は全て1次元であり、この表現は$\phi_k=\exp(ikr)$(これは$k$で指定される$\tau$の既約表現)に簡約される。すなわち、$\Omega$は複素波動関数の集合となる。上述の仮定も満たしている。シューアのレンマとは平たくいえば「1次元並進で不変な幾何学的対象物は螺旋以外にはない」ということ。
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体として実数Rをとり、この表現を簡約すれば、2次元表現となってしまう。これは、自然な表現であったと思っていたものが閉じていなかったということ。空間的一様性をもつ基底は2次元の基底になってしまうということ。これは結局Cを使った表現と等価になってしまう。
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体の代わりに環をとっても良いがちょっとややこしい話になる。
オイラーの公式、ということでもあるんだけど、位置エンコーディングなどでも応用される話。古典的なスカラー場との違いも考察しておくべき。