ServiceNow Japan で開催中の開発者チャレンジ「#BuildWithBuildAgentTokyo」に参加しました、takagiko です。前回の Qualys の脆弱性スキャン結果からインシデントを自動起票するアプリ に続いて、2本目の投稿です。
今回は、PDI(Personal Developer Instance)の Build Agent を使って、サークルやイベントの費用を精算するアプリ を作ってみました。
サークルの合宿やイベントでは、「誰が何を立て替えたか」「誰がいくら負担するか」を Excel の割り勘表で管理していました。Aさんは現地参加なので交通費割り勘対象外、Bさんはお酒を飲まないので酒代対象外、Cさんはテニスをしないのでテニスコート代対象外・・・といった個別事情が割と多かったため、費目単位にだれが負担するかをこういったExcel表で管理して、費用を精算していました。
これを ServiceNow のアプリにして、さらに 領収書の画像を貼り付けるだけで、AI が金額・費目・支出日・備考を読み取って入力してくれる ようにしています。(PDIなのでNow Assistは使えないため、外部のOpenAI APIを利用)
作り方は、前回とほぼ同じで特に障害もなくスムーズにできましたので、作ったものの紹介をメインにします。
#BuildWithBuildAgentTokyo とは?
グローバルで開催されてきた開発チャレンジ「#BuildWith」の日本版です。ServiceNow の Build Agent に自然言語で話しかけて(バイブコーディングで)アプリを作り、その体験をブログや SNS でシェアしよう、という企画です。開催期間は 2026年9月7日〜10月16日です。
作ったもの
「費用登録」画面で領収書の画像を選ぶ(または CTRL+V で貼り付ける)と、AI が領収書を読み取り、金額・費目・支出日・備考を自動で入力 します。
登録した費用は、Excel の割り勘表と同じような「費用精算」画面にまとまります。1つの費目を 「立替」と「負担」の2行 で表示し、最下行の 「差引残高」 で、誰がいくら受け取り、誰がいくら払えばよいかが一目で分かります。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 費用精算表 | 横軸がメンバー、縦軸が費目。費目ごとに「立替」(支払った人に+)と「負担」(負担する人に−)の2行で表示し、最下行に差引残高(+なら受け取り、−なら支払い) |
| 費用登録 | 費目・金額・支払者・負担者・端数処理・支出日・備考を入力。負担者はグループのメンバーからチェックボックスで選択(全選択/全解除つき) |
| 端数処理 | 「支払者が少なく負担」「支払者が多く負担」から選択。支払者以外は常に同額 で、割り切れない端数は支払者が引き受ける |
| 一人あたりプレビュー | 登録前に「一人あたり: ¥340(支払者: ¥339)」のように、端数処理を反映した金額を表示 |
| 領収書から AI 自動入力 | 画像を選択するか CTRL+V で貼り付けると、OpenAI の画像対応モデルが金額・費目・支出日・備考を読み取って入力。AI が入れた項目には「AI」バッジを表示 |
| 領収書の添付 | 読み取りに使った画像は、保存時に領収書として自動で添付。レコードを開くと画像をその場でプレビューでき、クリックすると拡大・移動できるビューアが開く |
| メンバー管理 | ServiceNow 標準のグループとユーザーを利用。どのグループを対象にするかは、システムプロパティで指定 |
環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ServiceNow | PDI(Australia リリース Patch 3) |
| Build Agent | Build Agent (Trial) 2.3.3 |
| 領収書の読み取り | 外部 OpenAI API(画像入力に対応したモデル gpt-6-astra。モデル名はシステムプロパティで変更可能) |
OpenAI API の利用には API キーが必要で、利用量に応じて課金されます。API キーは ServiceNow の資格情報(API Key Credentials)に登録し、アプリからは Connection & Credential Alias 経由で参照しています。
参考まで、サンプルで1枚領収書を読み取ったときのトークン数は Input 3,094 Output 195 で、普通に払うと 0.04069USD (≒6.5円)でした。
なお、データをOpenAIが学習に使うことを許諾すれば、Tierに応じて1日毎に 250K または 1M トークンまで無料になるので、この用途だと十分な回数が無料で使えてよいと思います。下記に書いていないですが私のダッシュボード上では Astra でも対象に(無料に)なっています。
参考: https://help.openai.com/en/articles/10306912-sharing-feedback-evaluation-and-fine-tuning-data-and-api-inputs-and-outputs-with-openai
デモ動画
まとめ
- 元Excelと日本語の要件だけで、設計 → 実装 → ビルド → デプロイ → UI 診断まで、Build Agent がアプリを作ってくれました。さらに使いながら「ああしたい」「これが欲しい」と伝えるだけで、機能追加、外部 AI(OpenAI API)との連携、ATF テストの作成まで進められました。私自身は1行もコードを書かず(見もせず)にここまでできました。
- 一方で、仕様を決めるのは人間です。具体例で確かめ、最後はテストで固定しておくと、AI と一緒に安心してアプリを育てられます。
- ぜひ気軽に、 Build Agent で自分たち用のアプリを作ってみてください🧾
📣 ServiceNow World Forum Tokyo 2026
2026年10月27日(火)〜28日(水)には、グランドプリンスホテル新高輪で ServiceNow World Forum Tokyo 2026 が開催されます。最新プロダクトの紹介や導入事例、開発者向けのセッションなどが予定されていて、#BuildWithBuildAgentTokyo の優秀作品は会場の Vibe Code ラウンジで紹介されるそうです。


