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Delta Lakeにおけるテーブルユーティリティコマンド

Posted at

Table utility commands | Databricks on AWS [2021/11/3時点]の翻訳です。

注意
本書は抄訳であり内容の正確性を保証するものではありません。正確な内容に関しては原文を参照ください。

Deltaテーブルでは多くのユーティリティコマンドをサポートしています。

Deltaテーブルで使用しないファイルを削除する

vacuumコマンドをテーブルに実行することで、保持期間より古いファイル、あるいは、Deltaテーブルで参照されないファイルを削除することができます。vacuumは自動では実行されません。デフォルトのファイルの保持期間は7日間です。この振る舞いを変更するためには、データ保持を参照ください。

重要!

  • vacuumはデータファイルのみを削除し、ログファイルは削除しません。ログファイルは、チェックポイントのオペレーション後に自動かつ非同期で削除されます。ログファイルのデフォルトの保持期間は30日間であり、SQLメソッドALTER TABLE SET TBLPROPERTIESで設定できるdelta.logRetentionDurationで設定可能です。テーブルプロパティを参照ください。
  • vacuumを実行することで、保持期間より古いバージョンにタイムトラベルすることはできなくなります。

注意
Deltaキャッシュが有効化された際、クラスターにvacuumで削除されたParquetファイルのデータが含まれる場合があります。このため、ファイルが削除された以前のテーブルバージョンのデータをクエリーする可能性があります。クラスターを再起動することでキャッシュデータが削除されます。Deltaキャッシュの設定を参照ください。

SQL
VACUUM eventsTable   -- vacuum files not required by versions older than the default retention period

VACUUM '/data/events' -- vacuum files in path-based table

VACUUM delta.`/data/events/`

VACUUM delta.`/data/events/` RETAIN 100 HOURS  -- vacuum files not required by versions more than 100 hours old

VACUUM eventsTable DRY RUN    -- do dry run to get the list of files to be deleted

Spark SQL文法の詳細に関しては、以下を参照ください。

  • Databricksランタイム 7.x以降: VACUUM
  • Databricksランタイム 5.5 LTSおよび6.x: Vacuum

注意
このPython APIはDatabricksランタイム 6.1以降で利用できます。

Python
from delta.tables import *

deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)  # path-based tables, or
deltaTable = DeltaTable.forName(spark, tableName)    # Hive metastore-based tables

deltaTable.vacuum()        # vacuum files not required by versions older than the default retention period

deltaTable.vacuum(100)     # vacuum files not required by versions more than 100 hours old

Scala、Java、Pythonの文法の詳細に関しては、Delta Lake API referenceを参照ください。

注意
このScala APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Scala
import io.delta.tables._

val deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)

deltaTable.vacuum()        // vacuum files not required by versions older than the default retention period

deltaTable.vacuum(100)     // vacuum files not required by versions more than 100 hours old

注意
このJava APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Java
import io.delta.tables.*;
import org.apache.spark.sql.functions;

DeltaTable deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable);

deltaTable.vacuum();        // vacuum files not required by versions older than the default retention period

deltaTable.vacuum(100);     // vacuum files not required by versions more than 100 hours old

警告!
古いスナップショットやコミットされていないファイルが、テーブルに対する同時処理のリーダーやライターによって利用されている可能性があるため、保持期間を少なくとも7日間に設定することをお勧めします。VACUUMがアクティブなファイルを削除すると、同時実行リーダーの処理が失敗する場合があり、さらに悪いケースでは、VACUUMがコミットされていないファイルを削除するとテーブルが破損する場合があります。保持期間には、実行する最長の同時トランザクションよりも長い期間、最新テーブルに対してあらゆるストリームが遅延を許容できる最長期間を選択すべきです。

Delta Lakeは危険なVACUUMコマンドの実行を防ぐための安全チェック機能を備えています。指定しようとしている保持期間よりも長い時間を要するオペレーションが存在しないということを確認したのであれば、Spark設定プロパティspark.databricks.delta.retentionDurationCheck.enabledfalseに設定して、安全チェックをオフにしてください。

監査情報

VACUUMはDeltaトランザクションログに監査情報をコミットします。DESCRIBE HISTORYを用いて監査イベントをクエリーすることができます。

監査情報を記録するためには、spark.databricks.delta.vacuum.logging.enabledを有効化します。マルチワークスペースの書き込みに関して、S3では一貫性の保証が限定されるため、監査ログはデフォルトでは有効化されていません。S3で本機能を有効化する際には、ワークフローにマルチワークスペースの書き込みが含まれないことを確認してください。書き込みが失敗すると、データが失われる場合があります。

Deltaテーブル履歴を取得する

historyコマンドを実行することで、Deltaテーブルに対する書き込みのオペレーション、ユーザー、タイムスタンプなどの情報を取得することができます。オペレーションは日付の降順で返却されます。デフォルトでは、テーブル履歴は30日間保持されます。

SQL
DESCRIBE HISTORY '/data/events/'          -- get the full history of the table

DESCRIBE HISTORY delta.`/data/events/`

DESCRIBE HISTORY '/data/events/' LIMIT 1  -- get the last operation only

DESCRIBE HISTORY eventsTable

Spark SQL文法の詳細に関しては、以下を参照ください。

注意
このPython APIはDatabricksランタイム 6.1以降で利用できます。

Python
from delta.tables import *

deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)

fullHistoryDF = deltaTable.history()    # get the full history of the table

lastOperationDF = deltaTable.history(1) # get the last operation

Scala、Java、Pythonの文法の詳細に関しては、Delta Lake API referenceを参照ください。

注意
このScala APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Scala
import io.delta.tables._

val deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)

val fullHistoryDF = deltaTable.history()    // get the full history of the table

val lastOperationDF = deltaTable.history(1) // get the last operation

注意
このJava APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Java
import io.delta.tables.*;

DeltaTable deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable);

DataFrame fullHistoryDF = deltaTable.history();       // get the full history of the table

DataFrame lastOperationDF = deltaTable.history(1);    // fetch the last operation on the DeltaTable

履歴のスキーマ

historyオペレーションのアウトプットには以下のカラムが含まれます。

カラム 説明
version long オペレーションによって生成されたテーブルバージョン
timestamp timestamp バージョンがコミットされたタイムスタンプ
userId string オペレーションを実行したユーザーのID
userName string オペレーションを実行したユーザー名
operation string オペレーション名
operationParameters map オペレーションのパラメーター(例:述語)
job struct オペレーションを実行したジョブの詳細
notebook struct オペレーションを実行したノートブックの詳細
clusterId string オペレーションを実行したクラスターのID
readVersion long 描き込みオペレーションを実行するために読み込まれたテーブルのバージョン
isolationLevel string オペレーションで用いられた分離レベル
isBlindAppend boolean オペレーションでデータが追加されたかどうか
operationMetrics map オペレーションのメトリクス(例:変更された行数、ファイル数)
userMetadata string 指定された場合にはユーザー定義のコミットメタデータ
+-------+-------------------+------+--------+---------+--------------------+----+--------+---------+-----------+-----------------+-------------+--------------------+
|version|          timestamp|userId|userName|operation| operationParameters| job|notebook|clusterId|readVersion|   isolationLevel|isBlindAppend|    operationMetrics|
+-------+-------------------+------+--------+---------+--------------------+----+--------+---------+-----------+-----------------+-------------+--------------------+
|      5|2019-07-29 14:07:47|   ###|     ###|   DELETE|[predicate -> ["(...|null|     ###|      ###|          4|WriteSerializable|        false|[numTotalRows -> ...|
|      4|2019-07-29 14:07:41|   ###|     ###|   UPDATE|[predicate -> (id...|null|     ###|      ###|          3|WriteSerializable|        false|[numTotalRows -> ...|
|      3|2019-07-29 14:07:29|   ###|     ###|   DELETE|[predicate -> ["(...|null|     ###|      ###|          2|WriteSerializable|        false|[numTotalRows -> ...|
|      2|2019-07-29 14:06:56|   ###|     ###|   UPDATE|[predicate -> (id...|null|     ###|      ###|          1|WriteSerializable|        false|[numTotalRows -> ...|
|      1|2019-07-29 14:04:31|   ###|     ###|   DELETE|[predicate -> ["(...|null|     ###|      ###|          0|WriteSerializable|        false|[numTotalRows -> ...|
|      0|2019-07-29 14:01:40|   ###|     ###|    WRITE|[mode -> ErrorIfE...|null|     ###|      ###|       null|WriteSerializable|         true|[numFiles -> 2, n...|
+-------+-------------------+------+--------+---------+--------------------+----+--------+---------+-----------+-----------------+-------------+--------------------+

注意

  • オペレーションメトリクスは、historyコマンドとオペレーションがDatabricksランタイム 6.5以降で実行された場合に利用できます。
  • 以下の方法でDeltaテーブルに書き込みを行った際には、いくつかのカラムは表示されません。
  • 今後追加されるカラムは常に最後のカラムの後に追加されます。

オペレーションメトリクスのキー

historyオペレーションによって、operationMetricsカラムにオペレーションメトリクスのコレクションが返却されます。

以下にオペレーションごとのマップキー定義の一覧を示します。

オペレーション メトリクス名 説明
WRITE, CREATE TABLE AS SELECT, REPLACE TABLE AS SELECT, COPY INTO
numFiles 書き込まれたファイル数
numOutputBytes 書き込まれたコンテンツのバイト数
numOutputRows 書き込まれた行数
STREAMING UPDATE
numAddedFiles 追加されたファイル数
numRemovedFiles 削除されたファイル数
numOutputRows 書き込まれた行数
numOutputBytes 書き込まれたバイト数
DELETE
numAddedFiles 追加されたファイル数。テーブルのパーティションが削除された際には出力されません。
numRemovedFiles 削除されたファイル数
numDeletedRows 削除された行数。テーブルのパーティションが削除された際には出力されません。
numCopiedRows ファイル削除プロセスでコピーされた行数
executionTimeMs オペレーション全体の実行時間
scanTimeMs マッチングのためにファイルをスキャンした時間
rewriteTimeMs マッチしたファイルの再書き込みに要した時間
TRUNCATE
numRemovedFiles 削除されたファイル数
executionTimeMs オペレーション全体の実行時間
MERGE
numSourceRows ソースデータフレームの行数
numTargetRowsInserted ターゲットテーブルにインサートされた行数
numTargetRowsUpdated ターゲットテーブルでアップデートされた行数
numTargetRowsDeleted ターゲットテーブルで削除された行数
numTargetRowsCopied コピーされたターゲット行数
numOutputRows 書き込まれた行の総数
numTargetFilesAdded シンク(ターゲット)に追加されたファイル数
numTargetFilesRemoved シンク(ターゲット)から削除されたファイル数
executionTimeMs オペレーション全体の実行時間
scanTimeMs マッチングのためにファイルをスキャンした時間
rewriteTimeMs マッチしたファイルの再書き込みに要した時間
UPDATE
numAddedFiles 追加されたファイル数
numRemovedFiles 削除されたファイル数
numUpdatedRows 更新された行数
numCopiedRows ファイル更新プロセスでコピーされた行数
executionTimeMs オペレーション全体の実行時間
scanTimeMs マッチングのためにファイルをスキャンした時間
rewriteTimeMs マッチしたファイルの再書き込みに要した時間
FSCK numRemovedFiles 削除されたファイル数
CONVERT numConvertedFiles 変換されたParquetファイル数
オペレーション メトリクス名 説明
CLONE (1)
sourceTableSize クローンされたバージョンのソーステーブルのバイト数
sourceNumOfFiles クローンされたソーステーブルのファイル数
numRemovedFiles 既存Deltaテーブルが置換された際のターゲットテーブルから削除されたファイル数
removedFilesSize 既存Deltaテーブルが置換された際のターゲットテーブルから削除されたファイルのバイト数
numCopiedFiles 新たな場所にコピーされたファイル数。シャロークローンの場合は0
copiedFilesSize 新たな場所にコピーされたファイルのサイズ。シャロークローンの場合は0
RESTORE (2)
tableSizeAfterRestore レストア後のテーブルのバイトサイズ
numOfFilesAfterRestore レストア後のテーブルのファイル数
numRemovedFiles レストアオペレーションで削除されたファイル数
numRestoredFiles レストアによって追加されたファイル数
removedFilesSize レストアによって削除されたファイルのバイトサイズ
restoredFilesSize レストアによって追加されたファイルのバイトサイズ
OPTIMIZE
numAddedFiles 追加されたファイル数
numRemovedFiles 削除されたファイル数
numAddedBytes テーブルの最適化後に追加されたバイト数
numRemovedBytes 削除されたバイト数
minFileSize テーブル最適化後の最小ファイルサイズ
p25FileSize テーブル最適化後の25パーセンタイルのファイルサイズ
p50FileSize テーブル最適化後のファイルサイズの中央値
p75FileSize テーブル最適化後の75パーセンタイルのファイルサイズ
maxFileSize テーブル最適化後の最大ファイルサイズ
VACUUM (3)
numDeletedFiles 削除されたファイルの数
numVacuumedDirectories vacuumされたディレクトリ数
numFilesToDelete 削除するファイルの数

(1) Databricks ランタイム 7.3 LTS以降が必要
(2) Databricks ランタイム 7.4以降が必要
(3) Databricks ランタイム 8.2以降が必要

Deltaテーブル詳細を取得する

DESCRIBE DETAILを用いてDeltaテーブルの詳細情報(例:ファイル数、データサイズ)を取得することができます。

SQL
DESCRIBE DETAIL '/data/events/'

DESCRIBE DETAIL eventsTable

Spark SQL文法の詳細に関しては、以下を参照ください。

Detailのスキーマ

このオペレーションによって、以下のスキーマを持つ1行のみが返却されます。

カラム 説明
format string テーブルのフォーマット、ここではdeltaとなります。
id string テーブルのユニークなID
name string メタストアで定義されているテーブル名
description string テーブルの説明
location string デーブルの位置
createdAt timestamp テーブル作成日時
lastModified timestamp テーブル更新日時
partitionColumns array of strings テーブルのパーティションが存在する場合には、パーティションカラム
numFiles long 最新バージョンのテーブルのファイル数
sizeInBytes int 最新バージョンのテーブルのバイトサイズ
properties string-string map テーブルの全プロパティセット
minReaderVersion int テーブルを読み取ることができるリーダーの最小バージョン(ログプロトコルに準拠)
minWriterVersion int テーブルに書き込むことができるライターの最小バージョン(ログプロトコルに準拠)
+------+--------------------+------------------+-----------+--------------------+--------------------+-------------------+----------------+--------+-----------+----------+----------------+----------------+
|format|                  id|              name|description|            location|           createdAt|       lastModified|partitionColumns|numFiles|sizeInBytes|properties|minReaderVersion|minWriterVersion|
+------+--------------------+------------------+-----------+--------------------+--------------------+-------------------+----------------+--------+-----------+----------+----------------+----------------+
| delta|d31f82d2-a69f-42e...|default.deltatable|       null|file:/Users/tuor/...|2020-06-05 12:20:...|2020-06-05 12:20:20|              []|      10|      12345|        []|               1|               2|
+------+--------------------+------------------+-----------+--------------------+--------------------+-------------------+----------------+--------+-----------+----------+----------------+----------------+

マニフェストファイルを作成する

(Apache Spark以外の)他の処理エンジンがDeltaテーブルを読み取れるように、Deltaテーブルに対するマニフェストファイルを作成することができます。例えば、PrestoやAthenaがDeltaテーブルを読み取れるようにマニフェストファイルを作成するには、以下を実行します。

SQL
GENERATE symlink_format_manifest FOR TABLE delta.`/mnt/events`

GENERATE symlink_format_manifest FOR TABLE eventsTable

注意
このPython APIはDatabricksランタイム 6.3以降で利用できます。

Python
deltaTable = DeltaTable.forPath(<path-to-delta-table>)
deltaTable.generate("symlink_format_manifest")

注意
このScala APIはDatabricksランタイム 6.3以降で利用できます。

Scala
val deltaTable = DeltaTable.forPath(<path-to-delta-table>)
deltaTable.generate("symlink_format_manifest")

注意
このJava APIはDatabricksランタイム 6.3以降で利用できます。

Java
DeltaTable deltaTable = DeltaTable.forPath(<path-to-delta-table>);
deltaTable.generate("symlink_format_manifest");

ParquetテーブルをDeltaテーブルに変換する

Parquetテーブルをその場でDeltaテーブルに変換します。このコマンドはディレクトリ内の全てのファイルの一覧を作成し、これらのファイルを追跡するDelta Lakeトランザクションログを生成し、Parquertファイルのフッターを読み込むことでデータのスキーマを推定します。データのパーティションが作成されている場合には、DDLフォーマットの文字列(<column-name1> <type>, <column-name2> <type>, ...)として、パーティションカラムを指定する必要があります。

注意
Parquetテーブルが構造化ストリーミングで作成された場合、SQL設定spark.databricks.delta.convert.useMetadataLogtrueに設定されたテーブルに含まれるファイルの信頼できる情報源としてサブディレクトリ_spark_metadataを用いることで、ファイルの一覧作成を回避することができます。

SQL
-- Convert unpartitioned Parquet table at path '<path-to-table>'
CONVERT TO DELTA parquet.`<path-to-table>`

-- Convert partitioned Parquet table at path '<path-to-table>' and partitioned by integer columns named 'part' and 'part2'
CONVERT TO DELTA parquet.`<path-to-table>` PARTITIONED BY (part int, part2 int)

文法の詳細に関しては、以下を参照ください。

注意
このPython APIはDatabricksランタイム 6.1以降で利用できます。

Python
from delta.tables import *

# Convert unpartitioned Parquet table at path '<path-to-table>'
deltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`")

# Convert partitioned parquet table at path '<path-to-table>' and partitioned by integer column named 'part'
partitionedDeltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`", "part int")

注意
このScala APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Scala
import io.delta.tables._

// Convert unpartitioned Parquet table at path '<path-to-table>'
val deltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`")

// Convert partitioned Parquet table at path '<path-to-table>' and partitioned by integer columns named 'part' and 'part2'
val partitionedDeltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`", "part int, part2 int")

注意
このJava APIはDatabricksランタイム 6.0以降で利用できます。

Java
import io.delta.tables.*;

// Convert unpartitioned Parquet table at path '<path-to-table>'
DeltaTable deltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`");

// Convert partitioned Parquet table at path '<path-to-table>' and partitioned by integer columns named 'part' and 'part2'
DeltaTable deltaTable = DeltaTable.convertToDelta(spark, "parquet.`<path-to-table>`", "part int, part2 int");

注意
Delta Lakeで追跡されないあらゆるファイルは不可視となり、vacuumを実行することで削除することができます。変換プロセス中のデータファイルの追加、更新は避けてください。テーブルの変換が完了したら、Delta Lake経由で全ての書き込みが行われるようにしてください。

DeltaテーブルをParquetテーブルに変換する

以下のステップを踏むことで、簡単にDeltaテーブルをParquetテーブルに変換することができます。

  1. データファイルを変更するDelta Lakeのオペレーション(deletemergeなど)を実行したのであれば、最新テーブルバージョンに属さない全てのデータファイルを削除するために、保持期間0時間でvacuumを実行します。
  2. テーブルのディレクトリにある_delta_logディレクトリを削除します。

Deltaテーブルを前の状態に復旧する

注意
Databricksランタイム 7.4以降で利用できます。

RESTOREコマンドを用いることでDeltaテーブルを以前の状態に復旧することができます。Deltaテーブルでは、以前の状態に復旧できるように、内部的にテーブルのバージョン履歴を保持しています。RESTOREコマンドでは、オプションとして以前の状態に対応するバージョン、以前の状態を示すタイムスタンプを指定することができます。

重要!

  • レストア済みのテーブル、クローンされたテーブルをレストアすることができます。
  • 手動あるいはvacuumでデータファイルが削除された以前のバージョンへの復旧は失敗します。spark.sql.files.ignoreMissingFilestrueに設定することで、部分的なバージョン復旧が可能です。
  • 以前の状態に復旧する際のタイムスタンプのフォーマットはyyyy-MM-dd HH:mm:ssです。日付のみの指定(yyyy-MM-dd)もサポートされています。

文法の詳細については、RESTORE (Delta Lake on Databricks)を参照ください。

Restoreのメトリクス

注意
Databricksランタイム8.2以降で使用できます。

RESTOREは、オペレーションを完了すると1行のデータフレームとして以下のメトリクスをレポートします。

  • table_size_after_restore: レストア後のテーブルサイズ
  • num_of_files_after_restore: レストア後のテーブルのファイル数
  • num_removed_files: テーブルから削除(論理的削除)されたファイルの数
  • num_restored_files: ロールバックによって復旧されたファイルの数
  • removed_files_size: テーブルから削除されたファイルの合計バイト数
  • restored_files_size: 復旧されたファイルの合計バイト数

テーブルアクセスコントロール

テーブルをレストアするにはMODIFY権限が必要となります。

Deltaテーブルをクローンする

注意
Databricksランタイム7.2以降で使用できます。

cloneコマンドを用いることで、特定バージョンの既存のDeltaテーブルのコピーを作成することができます。

クローンのタイプ

  • ディープな(深い)クローンは、既存テーブルのメタデータに加え、ソースのテーブルデータをクローンのターゲットにコピーするクローンです。さらに、Deltaのソーステーブルに書き込みを行っているストリームを停止し、クローンのターゲットテーブルから再開できるように、ストリームのメタデータもクローンされます。
  • シャローな(浅い)クローンは、データファイルをクローンターゲットにコピーしません。テーブルのメタデータはソースと等価のものとなります。これらのクローンの方が作成コストは低くなります。

ディープ、シャロー両方のクローンに対するあらゆる変更は、クローン自身にのみ影響し、ソーステーブルには影響しません。

クローンされるメタデータには、スキーマ、パーティション情報、普遍条件(invariant)、ヌル値許可が含まれます。ディープクローンに関しては、ストリームとCOPY INTO (Delta Lake on Databricks)のメタデータもクローンされます。クローンされないメタデータはテーブルの説明文と、ユーザー定義のコミットメタデータとなります。

重要!

  • シャロークローンはソースディレクトリのデータファイルへの参照をクローンします。ソーステーブルでvacuumを実行すると、クライアントは参照しているデータファイルを読み込むことができなくなり、FileNotFoundExceptionがスローされます。この場合、シャロークローンに対してクローン、置換を行うことでクローンを復旧することができます。これが頻発する際には、ソーステーブルに依存しないディープクローンの利用を検討してください。
  • ディープクローンはクローン元のソースに依存しませんが、ディープクローンはデータ、メタデータをコピーするのでコストが高くなります。
  • 指定されたパスにテーブルを持つターゲットに対するreplaceを伴うクローンは、パスにDeltaログが存在しない場合にはDeltaログを作成します。vacuumを実行することで既存データをクリーンアップすることができます。既存テーブルがDeltaテーブルの場合には、既存のDeltaテーブルに対して、新規メタデータ、ソーステーブルからの新規データを含む新たなコミットが作成されます。
  • テーブルのクローンはCreate Table As SelectCTASとは異なります。クローンは、データに加えてソーステーブルのメタデータをコピーします。クローンはよりシンプルな文法となっています。パーティション、フォーマット、不変条件、ヌル値許可などはソーステーブルから取得されるのでこれらを指定する必要はありません。
  • クローンされたテーブルはソーステーブルとは独立した履歴を持ちます。クロンされたテーブルに対するタイムトラベルのクエリーは、ソーステーブルに対する同じ入力とは異なる挙動をします。
SQL
 CREATE TABLE delta.`/data/target/` CLONE delta.`/data/source/` -- Create a deep clone of /data/source at /data/target

 CREATE OR REPLACE TABLE db.target_table CLONE db.source_table -- Replace the target

 CREATE TABLE IF NOT EXISTS TABLE delta.`/data/target/` CLONE db.source_table -- No-op if the target table exists

 CREATE TABLE db.target_table SHALLOW CLONE delta.`/data/source`

 CREATE TABLE db.target_table SHALLOW CLONE delta.`/data/source` VERSION AS OF version

 CREATE TABLE db.target_table SHALLOW CLONE delta.`/data/source` TIMESTAMP AS OF timestamp_expression -- timestamp can be like “2019-01-01” or like date_sub(current_date(), 1)
Python
 from delta.tables import *

 deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)  # path-based tables, or
 deltaTable = DeltaTable.forName(spark, tableName)    # Hive metastore-based tables

 deltaTable.clone(target, isShallow, replace) # clone the source at latest version

 deltaTable.cloneAtVersion(version, target, isShallow, replace) # clone the source at a specific version

# clone the source at a specific timestamp such as timestamp=“2019-01-01”
 deltaTable.cloneAtTimestamp(timestamp, target, isShallow, replace)
Scala
 import io.delta.tables._

 val deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable)
 val deltaTable = DeltaTable.forName(spark, tableName)

 deltaTable.clone(target, isShallow, replace) // clone the source at latest version

 deltaTable.cloneAtVersion(version, target, isShallow, replace) // clone the source at a specific version

 deltaTable.cloneAtTimestamp(timestamp, target, isShallow, replace) // clone the source at a specific timestamp
Java
 import io.delta.tables.*;

 DeltaTable deltaTable = DeltaTable.forPath(spark, pathToTable);
 DeltaTable deltaTable = DeltaTable.forName(spark, tableName);

 deltaTable.clone(target, isShallow, replace) // clone the source at latest version

 deltaTable.cloneAtVersion(version, target, isShallow, replace) // clone the source at a specific version

 deltaTable.cloneAtTimestamp(timestamp, target, isShallow, replace) // clone the source at a specific timestamp

文法の詳細についてはCLONE (Delta Lake on Databricks)を参照ください。

クローンのメトリクス

注意
Databricksランタイム 8.2以降で利用できます。

CLONEはオペレーションが完了すると、1行のデータフレームとして以下のメトリクスを返却します。

  • source_table_size: クローンされたソーステーブルのバイトサイズ
  • source_num_of_files: ソーステーブルのファイル数
  • num_removed_files: テーブルが置換された場合、現在のテーブルから削除されたファイルの数
  • num_copied_files: ソースからコピーされたファイル数。(シャロークローンの場合は0)
  • removed_files_size: 現在のテーブルから削除されたファイルのバイトサイズ
  • copied_files_size: テーブルにコピーされたファイルのバイトサイズ

アクセス権

Databricksのテーブルアクセスコントロールとクラウドプロバイダーのアクセス権を設定する必要があります。

テーブルアクセスコントロール

ディープ、シャロークローンの両方で以下のアクセス権が必要となります。

  • ソーステーブルに対するSELECT権限
  • 新規テーブルを作成するためにCLONEを使用している際には、テーブルを作成しようとしているデータベースに対するCREATE権限
  • テーブルを置換するためにCLONEを使用している場合には、テーブルに対するMODIFY権限

クラウドプロバイダーのアクセス権

ディープクローンを実行した際、ディープクローンを読み取るユーザーには、クローンのディレクトリに対する読み取り権限が必要となります。

シャロークローンを作成した際には、シャロークローンのデータファイルはソーステーブルのままなので、クローンのディレクトリに加え、オリジナルのテーブルのファイルに対する読み取り権限が必要となります。クローンに変更を加えるには、ユーザーはクローンのディレクトリに対する書き込み権限が必要となります。

クローンのユースケース

データのアーカイブ

ディザスターリカバリや、タイムトラベルで実現されるよりも長い期間データを保持する必要があるかもしれません。このような場合、アーカイブ目的で特定のタイミングのテーブルの状態を保存するためにディープクローンを作成することができます。ディザスターリカバリーの目的でソーステーブルの状態を継続的に更新し続けるために、インクリメンタルなアーカイブを行うことも可能です。

SQL
-- Every month run
CREATE OR REPLACE TABLE delta.`/some/archive/path` CLONE my_prod_table

機械学習フローにおける再現性確保

機械学習を行う際に、MLモデルをトレーニングする際に用いたテーブルの特定バージョンをアーカイブしたいと考えるかもしれません。未来のモデルはアーカイブされたデータセットを用いたテストを行うことができます。

SQL
-- Trained model on version 15 of Delta table
CREATE TABLE delta.`/model/dataset` CLONE entire_dataset VERSION AS OF 15

プロダクションテーブルにおける短期的な実験

テーブルを破損することなしにプロダクションテーブルでワークフローをテストするために、簡単にシャロークローンを作成することができます。これによって、全てのプロダクションデータを含みながらも、プロダクションのワークロードに影響を与えないクローンテーブルに対して任意のワークフローを実行することができます。

SQL
-- Perform shallow clone
CREATE OR REPLACE TABLE my_test SHALLOW CLONE my_prod_table;

UPDATE my_test WHERE user_id is null SET invalid=true;
-- Run a bunch of validations. Once happy:

-- This should leverage the update information in the clone to prune to only
-- changed files in the clone if possible
MERGE INTO my_prod_table
USING my_test
ON my_test.user_id <=> my_prod_table.user_id
WHEN MATCHED AND my_test.user_id is null THEN UPDATE *;

DROP TABLE my_test;

データ共有

同じ企業における他のビジネスユニットが、同じデータにアクセスしたいが最新のアップデートが不要なケースがあります。ソーステーブルに直接アクセス権を与えるのではなく、別のビジネスユニットにクローンに対する異なるアクセス権を提供することができます。クローンのパフォーマンスはシンプルなビューよりも優れたものとなります。

SQL
-- Perform deep clone
CREATE OR REPLACE TABLE shared_table CLONE my_prod_table;

-- Grant other users access to the shared table
GRANT SELECT ON shared_table TO `<user-name>@<user-domain>.com`;

テーブルプロパティのオーバーライド

注意
Databricksランタイム 7.5以降で利用できます。

テーブルプロパティのオーバーライドは以下のケースで有用です。

  • 異なるビジネスユニットとデータを共有する際に、オーナーやユーザー情報を用いたアノテーション
  • Deltaテーブルのアーカイブとタイムトラベルが必要となります。アーカイブテーブルとは独立したログ保持期間を指定することができます。例を以下に示します。
SQL
CREATE OR REPLACE TABLE archive.my_table CLONE prod.my_table
TBLPROPERTIES (
  delta.logRetentionDuration = '3650 days',
  delta.deletedFileRetentionDuration = '3650 days'
)
LOCATION 'xx://archive/my_table'
Python
dt = DeltaTable.forName(spark, "prod.my_table")
tblProps = {
  "delta.logRetentionDuration": "3650 days",
  "delta.deletedFileRetentionDuration": "3650 days"
}
dt.clone('xx://archive/my_table', isShallow=False, replace=True, tblProps)
Scala
val dt = DeltaTable.forName(spark, "prod.my_table")
val tblProps = Map(
  "delta.logRetentionDuration" -> "3650 days",
  "delta.deletedFileRetentionDuration" -> "3650 days"
)
dt.clone("xx://archive/my_table", isShallow = false, replace = true, properties = tblProps)

Sparkセッションにおける最後のコミットバージョンを検索する

注意
Databricksランタイム 7.1以降で利用できます。

現在のSparkSessionによって書き込まれた全テーブル、全スレッドにおける最新のコミットのバージョン数を取得するには、SQL設定spark.databricks.delta.lastCommitVersionInSessionをクエリーします。

SQL
SET spark.databricks.delta.lastCommitVersionInSession
Python
spark.conf.get("spark.databricks.delta.lastCommitVersionInSession")
Scala
spark.conf.get("spark.databricks.delta.lastCommitVersionInSession")

SparkSessionでコミットが行われていない場合には、クエリーは空の値を返却します。

注意
複数スレッドでSparkSessionを共有している場合、複数スレッドで変数を共有しているのと同様なものになります。同時に設定値を更新すると、競合状態になる場合があります。

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