はじめに
CISA(公認情報システム監査人)の試験でおなじみのISACAでAI関連の認定が爆誕しています。AAIAとAAISMです。受験条件からしてそれぞれCISA、CISMのAI知識オプションみたいな感じかな。
でもまだ試験問題は英語。ここにもAIきたかーと思ってとりあえずどんな感じかAAIAの方をやってみました。あ、あと私はG検定(JDLA Deep Learning for GENERAL 2020#2)持ってます。G検定持っていない人はこれらの認定よりも先にG検定取得を目指したほうが良いと思います。
AAIA試験概要
AAIA(Advanced in AI Audit)
試験形式:CBT、オンラインまたはテストセンター、試験時間150分、問題数90問
合格基準:スケールドスコア(200-800)で450以上
言語:英語、スペイン語、中国語 (2025/8時点)
受験資格:ISACAのCISA/IIAのCIA(IIA)/各国の公認会計士のいずれか合格していること
※7月に各国の公認会計士系が追加(日本のJICPAの公認会計士もOK)
https://www.isaca.org/about-us/newsroom/press-releases/2025/isaca-expands-eligibility-of-first-ever-advanced-ai-audit-certification
費用:ISACA会員\$459、非会員\$599
試験問題はまだ英語・・・・。
こういうグローバルの認定とかは日本の合格者が多くなってくるとそろそろ日本語化するかみたいな感じになるのかな。誤訳とかは自己責任でいいので試験端末にGoogle翻訳のボタンほしいです。
ISACAもこのAI系の資格には大分力を入れているようにHPなどから感じるので日本語化も早そうな気がします。
新試験時系列
ざっと調べてみた限りこんな流れでした。新試験ってこんな風にリリースされていくんですね
- 2025/2/18 〜 4/1 AAIAベータユーザ募集
- 2025/4/14 〜 4/30 AAIAベータユーザ受験
- 2025/5/19 AAIA認定正式発表
- 2025/6/17 AAIAテスト開始
※テスト開始は、AAIA試験発表後に日本の空いているテストセンターのスケジュールを見たら最短が6/17だったことから想定しています。タイミング的にも正式発表から4週間後ということで算出的にもあってそうな雰囲気。
(オンライン受験の方は見てないです。いずれも想像の域を出ないですが・・・)
ちなみにテストセンターの場所や開いている時間は、ISACAの各認定についての紹介ページのRegisterに移動して、VERIFY PSI TEST SITE AVAILABILITY ってところをクリックするとPSIのページに行けるので検索することができます。
公式教材
AAIAに関してはISACAから3つの教材が初回からリリースされていました。
簡単に言うとオンライン教材と本と電子版問題集ですね。もちろん全部英語です。
- AAIA Review Manual
- AAIA Online Review Course
- AAIA QAE Database
CISAでもそうですが定番は本のレビューマニュアルでしょうか。今回は、割引コードも出てたしISACAの出すeラーニングってどんなのか興味があったので、値はかなり張るのですがOnline Review Courseやってみました。
パワポを延々と出すだけの教材ならボロクソ書いてやろうかと思っていましたが、シナリオにそった問題や解説、動画などもあり意外に良かったです。練習問題・動画・解説などがうまく配置されていてEラーニングを作る・考える上で参考になりました。
ただ、Webページはブラウザで翻訳してくれるけど、動画は翻訳しないんですよね・・・。動画に字幕機能はついているけど英語だしコピーできない仕様。仕方ないので音声から英語で文字起こしして翻訳に投げました。
いい教材だなと思った反面、この教材だけだとAIに関する知識が追い付かないと思います。(OnlineReviewCourse自体がそもそもこれだけで受かるような位置づけの教材ではないと思いますが。)
というのも混合行列ですらさらっと説明しているだけで、AI関連の必要知識は十分に身につかないと感じています。そう考えると日本のG検定はAIの技術的な部分を最低限補完するのに素晴らしい検定だなと思いました。
G検定で最低限のAIに関する知識を身に着けたうえで、こちらの教材でAIに関する監査の考え方を学んでいくのが順当だと思います。
受験会場(秋葉原テストセンター)
お盆の間に受けようかなってことで、ちょうど空いていた秋葉原テストセンターで受けました。
PSIのテストセンターの多くはピアソンのテストセンターを兼ねていることも多いのでそれぞれの口コミを検索してみるとだいたいの雰囲気わかると思います。秋葉原テストセンターはあまりよくない口コミもありますね。実際にうけてみると特筆すべき良し悪しはないなぁって感じだったのですが、受験者数も他のテストセンターに比べて多い気がした(並んでいる人や待っている人の雰囲気から)のでいろんな感想を持つ人もいるかなと思いました。
ちなみに都内の他の試験会場は10:00開始が多いのですが、なぜかこの秋葉原テストセンターだけ9:30開始です。基本朝早い方が私には助かります。
30分前集合とあったので9:00に行きました。するともうけっこうな人が並んでました。入り口で裁いているスタッフの人がいたので試験名を伝えると奥の空いている(というか誰も並んでない)受付を案内されました。
すごい並んでいる方の受付をみるとAWSの本を持っている人が多かったので、たぶんAWS系とISACA系は受付が分かれているんだと思います。AWSの人気凄いですね。
どうでもいいのですが、テストセンターだと運転免許で本人確認できるのはいいですね。グローバル系の資格でローマ字で受験者名の事前に入力するとローマ字表記の証明書が必要だったりすること多いので。
念のためローマ字で名前が記載されたパスポートも持って行っていますが、本人確認書類は試験会場内に持ち込む必要があるためコンパクトな運転免許ですむのは助かります。
試験
試験の内容については書けないものの、やはり英語での出題・解答は私にとっては厳しかったです。(私でもなんとか訳せるのでそんなに難しい英文ではないんだとは思います)
90問なのですが、150分フルに使い切りました。1巡目解き終わるとすでに145分経過していて、フラグつけた見直しを5分でやらないといけないという・・・。
どうしても問題文に状況(業界や場面、選択するポイント)を説明する英文が入ることが多いので1問1問が長い英文になりやすいんですよね。中には短い英文の出題もあったけどそっちの方が少数だからやっぱ英語が苦手だとつらい。
逆にオンライン教材の時も思ったけど、日本語にできちゃえすればそんなに気を付けるところもないかなといった印象。試験の日本語版がでたらちょっと見てみたいですね。問題の翻訳これであってるかなぁみたいなのがけっこうあって不安だったので。
試験後
試験会場編
問題を解き終わってアンケート(これも英語)回答が終わると、最後に合否が出てきます。ISACAの試験はこの後に紙などはもらえずそのまま帰宅になります。試験終わるまで忘れてたけどCISA/CISMの時もそうだったなぁって思いだしたりしてました。
テストセンターでは他の試験とかもやっているので(特にAWS)、その人たちは最後に結果レポートとかを受け取っていて良いなぁって感じになります。CISSPの時は、画面には結果が出ずに受付でスコアレポートを受け取って合否を知る形式だったと思うのでいろいろな方式があってテストセンターの人も大変だなぁって思ったりもします。
10営業日編
試験終了後にPassってでても正式結果10営業日以内に通知になっていて、MyISACAはこんな感じなります。
10営業日と書いてありましたが、土日を含めた10日後の夜に最終的な合格通知が届きました。
(CISA/CISMの時は夕方ごろに結果メールきたような記憶があるので、今受験者多くて夜にずれ込んでいるとかかな。勝手な予想ですが)
登録申請編
合格通知がくるとMyISACAのCertificationページのAAIAの結果欄がお金払ってよメッセージに変わって支払いボタンがでてきます。そのあとはこんな感じでページが更新されていきました。
この過程で気づいたのですがAAIAの前提となるCISAとかの資格って受験要件ではなくって認定要件なのかもしれないです。登録申請の際にCISAの認定番号とか公認会計士情報いれるところがでてきます。CISA持っていればデフォルトで入力済みになっているので次へ次へしていくだけですが・・・
●試験から10日後
①合格したから登録費払ってね

②登録費貰ったから登録申請してね

③登録申請受け付けたよ

●試験から11日後
④1次レビュー終わったよ。もうちょい待ちで。

●試験から13日後
⑤承認したよ。もうすぐ認定画面に変わるよ。

というわけで無事、AAIA認定されました。
CISA/CISMもそうだったと思うのですがCERTIFICATION DATEは試験合格日ではなく最終的に認定画面になった日付になります。私でいうと試験日から13日後の日付です。
感想
正直、わざわざAAIAとして切り出さなくても、CISA持っている監査の人はこれぐらいのAI関連知識は持っておいてほしいところ。CISAの問題に組み込んでほしいと思います。
あとAIのできるだけ普遍的なところを扱っているとはいえ、今後のAIの進化で変わってくるところも多いかなと思います。問題やテキスト・教材などがどんなタイミングで追従していくのか気になります。AAIAとして別資格になっているのもこのあたりの更新をしやすくするためなのかなと勝手に思ってたりします。まぁ単に資格ビジネス上なだけなのかもしれませんが。
最後は「英語もっと使えるようになりたいなぁ」というありきたりの感想で終わります。
