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システムアーキテクト試験合格のすすめ

Last updated at Posted at 2021-09-30

目次

はじめに
想定読者
SAの概要
午前Ⅰ
午前Ⅱ&午後Ⅰ
午後Ⅱ
実際の自分の勉強法
終わりに
参考資料

はじめに

本記事は、私が今年度春に受験し合格したシステムアーキテクト試験合格(以下SA)について備忘録兼、進め方に関する参考資料として作成しました。
あくまで勉強の取っ掛かりを述べるだけで、試験内容に関する記載がない事をご留意ください。

想定読者

1.SAに興味を持ったが、何から手を付けていいかわからない人
2.応用情報技術者試験に合格した後に新しく受けるIPAの資格試験としてSAを考慮中な人
3.そもそもSAがどのような試験なのかわからない人

SAの概要

IPAのサイトのSAに関する記述を見ていただけると大まかに理解できると思います。
こちらの方で簡単にまとめさせていただくと、
**「情報システムと組み込みシステムの双方に上流から下流までに関する知識を持ち、設計と開発を主導していく能力を要する試験」**といった内容になります。

午前と午後にそれぞれ2つ、計4つの試験を行い、全てで基準の点数を越えれば合格です。
毎年春に開催されます。秋に行われないことは留意しておきましょう。

IPAのサイトにある試験区分の中では、特にエンジニアに関する知識が必要とされる試験で、
課題分析・要件定義・広範な技術知識を身につけたい、あるいは証明したいという方にお勧めです。


ここまで本記事を読んできてSAに興味を抱いた方の中で、実務/学業とSAの内容との関連性が薄い方は、先に次の二つのことを成し遂げておくことを推奨します。

1.応用情報技術者試験の合格
2.システム作成

1については、応用情報技術者試験に関する知識は本試験との関連性が強く学習するうえで役に立つことが多いですし、応用情報技術者試験を合格した2年以内であればSAを含む高度試験の午前Ⅰを免除することもできます。

2については、実際に自分の手を動かした経験をしておくことで、SAの学習をする際に要所を把握しやすくなります。
また、ソフトウェアやハードウェアでシステムを作成した経験をしておくと共に、提案や課題の検討、それらをどのように分析しシステムに落とし込んだか言語化できる状態にしておくと尚良いです。

次にテスト各部の詳細について触れていきます。

午前Ⅰ

情報の基礎知識に関する問題が出題されます。多くのSAの参考書で省かれている場合が多いです。この対策をするのであれば先に応用情報技術者試験を受けてしまって免除した上でSAを受験する方が良いのかな~と思います。

応用情報技術者試験をすでに合格している方に関しては、免除できる2年以内に受験してしまいましょう。

まとめ:応用情報技術者試験の勉強をする

午前Ⅱ&午後Ⅰ

出題形式はそれぞれ、
午前Ⅱ:SA知識の多肢選択式
午後Ⅰ:SA知識に関する記述式の問題(4つから2つ選択)

です。

学習法としては、**「参考書を読む」「過去問を解く」**この二つがあります。
SAのシラバスの内容の知識が求められますので、それに関する内容を上二つの学習を通して身につけておくと良いでしょう。

解き方のコツとして、
午前Ⅱでは「悩む問題は飛ばして後で解く」、
午後Ⅰでは「全体を見回して解きやすそうな問題から解く」

といったことが挙げられます。
午後Ⅰは比較的難易度は高くなく時間にも余裕があると思われるので、「できるだけ多く解き、うまくいった二つを選択する!」くらいの気の持ちようが良いと思います。

まとめ:参考書や過去問で知識を身につけ、基礎と応用の双方に対応できるようにしておく

午後Ⅱ

午後Ⅱの試験は論述です。ここでは論述に関する一般論を述べます。

まずお勧めなのが、記述する内容をストーリー立てておくことです。

自分の中で因果をはっきりさせておくことで出題された問いの趣旨と自分の解のズレをなくすことができます。

この時、纏める際には論理的な論述であること以外に、具体的な論述も含めることを留意すると読み手に伝わりやすい文章になると思います。当たり障りのない内容に落ち着かないように、具体的な論述の中で独自性をアピールできると尚良いでしょう。

最後に、午後Ⅱは時間に気を付けましょう。SAは手書きなため、論述はかなりの体力を使います。
どんなに勉強する時間がなくても時間感覚を体感で理解しておくために、過去問を一周以上は解いておく必要があるでしょう。

まとめ:記す内容を相手に伝わりやすくするためにストーリー立てて、時間内に回答できるようにしておく

実際の自分の勉強法

では次は自分がどのように学んだかについてのべさせていただきます。
自分の場合、参考資料として**TAC出版の「ALL IN ONE パーフェクトマスター システムアーキテクト」**を用い勉強しました。
午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱについて過不足なく述べられていて便利でしたし、変に詳しすぎない内容であったため過去問を解く時間も余裕をもって取れました。
こだわりがなく少ない手間で済ましたい方にはお勧めな参考書です。

あとは勉強のスケジュールについて述べます。
自分は応用情報技術者試験合格後2年以内にSAを受けたので午前Ⅰを免除することができ、午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱに関してのみ勉強しました。
フローは下のようになります。

**午前Ⅱ:4週間  **  
    
午後Ⅰ:1週間
    
**過去問(午前Ⅱと午後Ⅰ):1週間  **  
    
午後Ⅱ:1週間
    
過去問(午前Ⅱから午後Ⅱまで):1週間

本試験で最も時間をかけるべきなのは午前ⅡのSAに関する知識です。
これを身につけておけば午後Ⅰもその知識を応用することでスムーズに解けますし、午後Ⅱでストーリーだてて回答する際のポイントとして午前Ⅱで求められる知識は役に立ちます。そのため過去問を繰り返して解くことで午前Ⅱの知識が定着するよう心がけて学びました。

午後Ⅰと午後Ⅱに関しては、解答形式に慣れておくことが重要なため、参考書の例題や過去問をこなし問題とその答えに対して論理的に説明できるように復習する、これを繰り返すことが最も効率的でした。

そういった点からも、問題と解説がセットになった参考書は読んでおくべきだと思います。
**また、過去問を読む際には採点講評もしっかり確認しておきましょう。**採点者の想定した答えがどのようなものであるか知ることができます。

終わりに

このSAという試験はかなり広い範囲の知識が必要になります。それは裏を返せばSAの試験勉強をすればIT業務に携わる上で必要になる幅広い知識を身につけられるということです。

これから情報技術について学んでいく人にとっても、情報技術の基礎を学び終わり応用分野として高度試験を考えている人にとっても、SAはかなりやりごたえのある目標になると考えています。
資格試験は自分の能力を証明するためのツールであると同時に自発的な学びの支えにもなります。
この記事が、読んでいるあなたにとってのヒントになれば幸いです。


SAに限らず、資格・学業・研究・実務など、情報技術習得に邁進していく全ての人を応援しています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

参考資料

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:システムアーキテクト試験

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