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Amazon Simple Storage Service (S3) の7つのストレージクラス

Last updated at Posted at 2021-06-02

Screen Shot 2021-06-02 at 15.06.18.png
#はじめに
AWSのサービスの中でも中核を担うS3には7つの種類(ストレージクラス)がある。作成したいアプリケーションの要件に合わせてストレージクラスを選択することで、コスト最適化を図ることができる。
※本記事は2021.6.2時点かつ東京リージョンの情報をもとに作成しています。
※上の画像では6つのストレージクラスのアイコンが載っていますが、RRSに関するアイコンは載っていません。

特徴など

・高い耐久性(あるデータが1年間で消失してしまう確率が0.000000001%。逆に消失しない確率は99.999999999%で9が11回続くことから高い耐久性を表す言葉としてイレブンナインがある)
バージョニング機能がある(オブジェクト単位で管理されており、誤ってデータを削除したときなどに以前のバージョンに復元が可能)
クロスリージョンレプリケーション機能がある(別リージョンのS3バケットにデータを複製することができる)
・1ファイルの容量には5TBまでという制限あり
・key-value型のオブジェクトストレージ(オブジェクト指定の例s3://bucketname/prefix/file.txt
・データの新規登録には書き込み後の読み込み整合性がある(データ保存後にS3から完了のレスポンスがあると参照できる)
データの更新・削除には結果整合性がある(操作後にデータにアクセスしてもすぐに反映されている保証はない)
・GET, PUT, DELETE に対して書き込み後の読み込み整合性がある(2020.12のアップデート。これにより結果整合性から強い一貫性へ。参考
・デフォルトではバケットやオブジェクトはプライベートアクセス権限に設定
マルチパートアップロードはファイルを分割してアップロードできる機能で、スループットの向上を図れる。また、アップロードが中断されても、途中から再開される。100MBを超えるファイルはこの機能を使うことが推奨されている。
S3 Selectという機能があり、単一ファイルの対してSQLライクな構文でデータを取得することができる
署名付きURLによりAWSにログインしていないユーザーも一定時間の間アップロード等の操作が可能

ストレージクラス

1. スタンダード(Standard)

S3のデフォルトのストレージクラス。データは3つのアベイラビリティゾーン(AZ)に自動的に複製されるため、高い耐久性を有している。

2. 標準低頻度アクセス(Standard-IA)

Standardと同等の耐久性を備え、かつStandardよりもデータ格納コストが抑えられたクラス。ただしデータのリクエストに関してはStandardよりもコストががかかる。さらにデータの読み出し容量に対しても課金が生じる。
※IAはInfrequent Acccessの略。

3. 1ゾーン低頻度アクセス(One Zone-IA)

1つのAZでデータが保存されるクラス(複製に関してはStandard, Standard-IAと同様)。AZ障害に弱いという点ではStandard, Standard-IAに比べて耐久性が劣るが、Standard-IAよりもデータ格納コストが抑えられたクラス。データのリクエストに関してはStandard-IAと同等のコストがかかる。

4. 低冗長化ストレージ(RRS)

2つのAZに冗長化されたクラス。AZ障害に弱いという点ではStandard, Standard-IAに比べて耐久性が劣る。コストに関してはRSSは「Standard, Standard-IAよりも低い」という記述を見かけるが、実際はRRSの方が高いという逆転現象が起こってしまっている。これはStandardの価格が下げられたことによるものらしい。
※RSSはReduced Redundancy Service の略

5. Intelligent-Tiering

高頻度と低頻度という2つのストレージ層があり、S3上に格納したデータへのアクセス頻度によって最適なストレージ層を自動的に使い分けるクラス。

6. Glacier

アーカイブ目的で利用されることが多い大容量のデータを安価に格納できるクラス。ただしデータの取り出しには時間を要する。取り出しには3つのオプション(Expedited: 1-5分、Standard: 3-5時間, Bulk: 5-12時間)がある。
ボールトロックという機能があり、ファイルの削除などの操作を制限することができる。
Expedited は250MB以上の容量を除いて、通常1~5分以内で使用可能となる。

7. Glacier Deep Archive

Glacierよりも安価に利用できる。
48時間以内に取り出し可能。

参考

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