はじめに
本記事では、分子可視化ソフトであるVMDの起動時の設定を変更する方法について解説する
ちなみに、VMDについては以下の記事も書いたので参考にしてください。
解説
LinuxとWindowsでファイル名などが微妙に異なるため、分けて解説する
Linuxの場合
- ./.vmdrc(つまり現在のディレクトリに'.vmdrc'を置いておく)
- $HOME/.vmdrc(自分のホームディレクトリに'.vmdrc'を置いておく)
- あるいは $VMDDIR/.vmdrc(VMDのインストールディレクトリに.vmdrcを置いておく)
の3つのやり方がある。
ちなみに3つのディレクトリは上に行くほど優先順位が高くなる。
最も手っ取り早いのは、自分のホームディレクトリに'.vmdrc'を置いておくことである。
Windowsの場合
- ./vmd.rc(つまり現在のディレクトリに'.vmdrc'を置いておく)
- $HOME/vmd.rc(自分のホームディレクトリに'.vmdrc'を置いておく)
- あるいは $VMDDIR/vmd.rc(VMDのインストールディレクトリに.vmdrcを置いておく)
上の方が優先されるのはWindowsでも同じ
ただし、$HOMEに関しては、Windowsだとホームディレクトリに置くだけだと認識されず、
$HOMEの環境変数を設定する必要があるので少し面倒。
なので、手っ取り早くやりたければ、$VMDDIRにvmd.rcを置くのが良い。
$VMDDIRはインストール時に変更していなければ"C:\Program Files (x86)\University of Illinois\VMD"
基本的に既にvmd.rcが存在しており、それを書き換えていけばよい。
ただし、書き換えに管理者権限が必要となるので、面倒くさければVMDのインストールを自分のホームディレクトリの配下などにすると楽かもしれない。
.vmdrcあるいはvmd.rcの中身
VMDを開いた状態で、Main WindowからFile→Log Tcl Commands to Consoleを選択すると、自分が行った操作のTclコマンドをコンソールに吐き出してくれるので、それを.vmdrcに書き込んでいけばよい
例えば、以下のようにする
# main,graphics画面を表示
menu main on
menu graphics on
# 画面の位置を調整
menu main move 5 225
menu graphics move 395 30
# 軸の表示を消す
axes location Off
# PerspectiveではなくOrthographicに
display projection Orthographic
# Depth Cueingを切る
display depthcue off
# 背景を白にする
color Display Background white
これにより、軸も表示されず、白い背景で起動する
参考情報