Workatoには、通常は、複数のチームのワークスペースと、１つの個人（自分）のワークスペースが存在しますが、個人のワークスペースはCommunityプランという無料プランが適用されています。

個人のワークスペースでもレシピを作成して実行することは可能ですが、Communityプランで作成されたレシピは、自動的に（予告なく）Community libraryに掲載される可能性がある点に注意が必要です。

例えば、会社名や部署名、氏名などがレシピ名に入っていたり、変数にAPIトークンなどの機密情報が入っていれば、それらの情報がCommunity libraryを通して全Workatoユーザーに公開され、共有可能な状態となります。

なぜCommunity libraryに掲載されてしまうのか

Workatoのterms-of-serviceの14項の(d)にその理由が記載されています。

(d) Recipes and Connectors. The Recipes and Connectors created by Account Holder in the Non-Paid Account are “public” by default, meaning that all Recipes and Connectors created by Account Holder during Non-Paid Account will be Community Recipes and Connectors, and Account Holder of Non-Paid Account grants Workato an irrevocable, perpetual, transferable and sublicensable and worldwide license under any rights Account Holder owns in those Recipes and Connectors upon creation, to view, use, copy, modify and distribute those Recipes and Connectors. The Recipes and Connectors created during the Trial will be “private” by default subject to Section 3(b) of this Agreement, and will remain private upon termination or expiration of the Trial.

太字のところを意訳すると、無料アカウントで作成されたレシピは、デフォルトで「公開」されると書かれています。

トライアルアカウントは大丈夫？

上記terms-of-serviceでは、次の通り書かれています。

The Recipes and Connectors created during the Trial will be “private” by default subject to Section 3(b) of this Agreement, and will remain private upon termination or expiration of the Trial.
（トライアルで作成されたレシピやコネクターは、トライアル中も、トライアル終了後もプライベートのままになります）

以上により、トライアル期間中に作成されたレシピはプライベートなレシピとして扱われますので、Communityプランのレシピのように勝手に公開されることはありません。また、利用しているアカウントがトライアル終了→Communityプランに切り替わった後も、トライアル期間中に作成されたレシピはプライベートのままとなり、同様に公開されません。ただし、トライアル期間終了後に作成されたレシピは公開される可能性があります。

対応方法

最も確実な対応方法は、個人のワークスペースを使わないことです。有償プランのワークスペースでは、Community libraryに自動的にレシピが掲載されてしまうようなことが発生しないためです。（有償プランのワークスペースでは、ユーザー自身が明示的にレシピを指定し、Community libraryへ掲載する操作を行わない限り、作成されたレシピがCommunity libraryに掲載されることはありません）

しかし、Workatoの練習用にどうしても個人のワークスペースを利用したい方もいると思います。そのような場合において、安全に利用する方法についてご説明します。

手順

１．個人アカウントのワークスペースで「Settings」をクリックします。

２．「Community」をクリックし、Community listingsの「Allow recipes to be listed on community」をオフにします。

以上の設定を行うことで、個人アカウント上で作成したレシピが自動的にCommunity libraryへ掲載されなくなります。

なお、Communityプランで作成し、Community libraryに掲載されてしまったレシピについては、削除されることをお勧めします。レシピを削除することで、Community library上からもそのレシピが削除されます。（検索結果としてしばらく画面上に残るかもしれませんが、そのレシピへアクセスすることはできなくなります）

また、上記により今後作成するレシピについては、Community libraryへの掲載は行われなくなりますが、Communityプランは本来レシピの公開を前提としているプランであるため、セキュリティやコンプライアンスの観点からも、可能な限り個人のワークスペースは利用せず、なるべくチームのワークスペースをお使いになることを強くお勧めします。