はじめに
記事の内容
本記事では技術記事を書くための時短術のような内容は取り扱えません取り扱いません。
あくまで記事を書くための「時間」というコストについて、精神的な抵抗を減らすための考え方に関する記事です。
記事の目的
2022/8/25に開催されたイベント、今年こそは継続的にアウトプットすると決めた方向けに語る技術発信の取り組み方に参加したことがきっかけで記事を書きました。
記事を書くにあたって私が1番悩んでいた「時間が掛かること」について自分の中で腹落ちしたので、同じ悩みを抱えている方の参考になれば、という気持ちで考えをまとめています。
※イベントの内容について知りたい方は、登壇された方々の発表資料・まとめ記事へのリンクを最後に載せているのでそちらをご覧ください!
前提
「正しい内容の記事を書くことは、投稿者やコミュニティにとって良いこと」 という前提です。
「付加価値の無い記事は必要ない」「記事を書く時間があったら新しい技術を学んだ方が良い」といった意見もあると思います。
しかし本記事では、少なくとも内容に誤りが無いのであれば、記事を書くことは投稿者やコミュニティにとって良いこととして話を進めます。
何のために記事を書くのか
本題に入る前に、なぜ記事を書くのか(≒ 記事を書くメリット)についても触れておきます。
- 知識が定着する
- インプットの質が向上する
- 伝える力が向上する
- 転職時に役立つ
- コミュニティに貢献できる
代表的なメリットはこのあたりでしょうか。
この記事ではこれ以上取り上げないので、関連する記事を載せておきます。
記事を書くモチベーションを上げたい方はぜひご覧になってください。
- なぜ我々はアウトプットをするべきなのか
- 誰でも始められる!発信活動を継続しながら楽しく成長する方法(Microsoft Build 2022)
- Qiitaを1年間ほぼ毎日投稿した話と転職の話
- アウトプットのメリットとは?
本題
記事を書くためには時間が掛かるのが当たり前
いきなり元も子もないことを言いますがこれが真実です(と思います)
私は1記事あたり5時間~10時間ほど掛かけていて、投稿数が増えてきても所要時間が減っている感覚はほとんどありません。
「文章力が低いんだろうな~」「この時間をインプットに回した方がいいのでは、、?」と常に葛藤してきました。
この悩みを解消できたらなと思い参加したイベントで「記事投稿に掛ける時間はどれぐらいですか?」という質問があり、登壇者3名の回答は以下の通りでした。
- うさみけんたさん :約3時間
- uhyoさん :約3時間
- 無職やめ太郎(本名)さん :約8時間
uhyoさんのTypeScriptの型入門にいたっては1週間近く掛けて投稿(もはや執筆)されたそうです。
自分のイメージだとつよつよエンジニアは記事投稿もサクッと短時間でできちゃうんだろうな~と思っていたので、少し意外に思うとともにちょっとだけ安心しました。
誰であっても、記事を書くためには時間が掛かるということが分かっただけでも、私にとっては十分過ぎる収穫でした。
なぜ時間が掛かるのか
続いて、時間が掛かる要因について考えたいと思います。
イベントでの発表内容や様々な記事を読む限り、大きく分けると以下の3つが主な要因だと感じました。
- ネタを考える
- 読みやすい文章を書く
- 情報の正確性を担保する
上記について、冒頭でお伝えした通りあくまで精神論で考えていきたいと思います。
1. ネタを考える
【基本的な考え方】
- 大事なことは誰が何回書いてもいい
- 似た内容でも目線や立場が違えば誰かにとって価値がある
- 日頃から「誰かしらに役立ちそうなこと」にアンテナを張っておく
ネタが見つからない人は、「自分が〇〇の記事を書いても意味がないのでは?」というストッパーが無意識に働いている可能性が高いです(完全に主観)
本当にネタが一切無いんだよ、、ということももちろんあるでしょうが、日々仕事をする中で何かしらの困りごとが発生し、それを何かしらの手段で解決しているはずです。
つよつよエンジニアが書いた記事を見て解決できた → わざわざ自分が似た内容の記事を書く必要は無いか、なんて思考の流れはよくありそうですね。
しかし、その内容を(相対的に初心者)目線で書き直した記事は、きっと何処かの誰かにとって役立つものになります。
むしろ初心者目線だからこそ、慣れた人にとっては当たり前で解説を飛ばした部分まで気配りされた、より丁寧な記事が書けるとすら思っています。
例えば、「いきなり公式ドキュメントを読むのは少し辛いんだよなあ、、」という人にとっては、そのような記事は入門編としてとても有り難いものだと思います。
誰も書いたことが無いネタなんてそうそう見つかりません。
丸パクリはNGですが、二次創作ならOK、ぐらいの感覚で日々ネタを探しましょう!
2. 読みやすい文章を書く
無事にネタが見つかって記事を書き始めても、特に記事を書き慣れていないと言葉に詰まりがちです。
「スラスラ書けるよ!」という人も居るかもしれませんが、私は文章校正や言葉選びにそこそこ時間が掛かるので取り上げました。
ここは特に主観強めです。
読みやすい文章が大切だと思う理由は、文章の出来によって記事に対する信用が大きく上下すると考えているからです。
どれだけ役に立つ内容であっても、誤字脱字・表記揺れが多い文章はそもそも読んでもらえない可能性が高いし、読んでもらえたとしても相手に不信感を植え付けてしまいます。
大切なのは「読み手が不快感や違和感を感じず、スムーズに記事を読み進められる」ことです。
ソースコードと同じで、いかに読みやすく分かりやすい文章で内容を伝えることができるか、ある種ホスピタリティの精神を持って記事を書くのがベストだと考えています。
文章校正にはしっかりと時間を掛けて、せっかくの記事をより多くの人に読んでもらえるよう意識しましょう!
この記事に誤字脱字等があれば全力で晒し上げてください
3. 情報の正確性を担保する
今回のイベントで最も心に残っている言葉が、uhyoさんの 「間違った内容の記事はコミュニティに負の価値を生み出す」 です。
「間違っていてもいいから自分の意見を発信しよう!」という考え方が良いとされる場面もありますが、技術記事に関してはその限りではないなと感じました(※私個人の意見です)
不特定多数が閲覧できる場所に間違った情報を発信すれば、その情報に振り回される人が少なからず出てきます。
そして間違った情報が別の間違った情報を生み、結果「二次情報は総じてクソだな!」という価値観が(もっと?)主流になるかもしれません。
かなり大げさな話になってきましたが、
「情報の正確性は技術記事において最重要であり、どれだけ時間を掛けても情報の正確性を担保するべき」
という考えが記事を書くにあたって最も大切なことだと思います。
記事の元となる情報はできる限り一次情報から取得し、やむを得ず二次情報を元にした情報であれば検証を行い実際の挙動をしっかりと確認することが、情報の正確性を担保するために必要だと考えます。
これを徹底することで、検証や深掘りの過程で「別の条件下だとどうなるんだろう」「この情報も関係ありそうだからついでに調べてみよう」と、より広く深い知識を得る効果もあります。
もっと言えば、「ネタが無いから記事を書かない」ではなく「〇〇の知識を得るために記事を書こう」という発想ができる領域に辿り着ければ最強です。
おわりに
この記事の内容を一言でまとめると
「時間が掛かるのは仕方無いよ!!!」
です。
まずはとにかく記事を書き始めて、時間が掛かってるな~と感じたら、「私は今あえて時間を掛けて記事の質を高めているのだ」となんか偉い人になった気持ちでいきましょう。
要は「時間が掛かっている」ではなく「時間を掛けている」とポジティブに捉え、時間を消費してしまっているという感覚を無くすことが、継続的に投稿を行う秘訣です(と思います)
以上です!
どこの誰かも分からんやつのポエムを最後まで読んで下さってありがとうございました。
参考
イベント資料(登壇順)
- うさみけんたさん
- uhyoさん