株式会社ネイリーの澤田(@t2ya)です。
現職では取締役CTOとして個人とネイリストをつなぐ予約アプリ 「Nailie(ネイリー)」 に携わっています。
日本CTO協会には個人会員として参加させていただいています。
今回はAdvent Calenderの4回目、12/4分を担当させていただく機会を頂きましたので、日本CTO協会の掲げるバリューの”Always Day One / 常に初日の気持ちでいる”について私個人の考えを書いてみたいと思います。
こういったテーマなのでテクニカルな内容はあまり含まれませんのでご承知おき下さい。
最初に私の簡単な経歴になります。
- 新卒で分割前のNTTに入社、その後ヤフー株式会社に転職してこの2社では長く検索サービスに携わっていました。またそれぞれの会社で出戻りを入れるとそれぞれ9年弱の20年弱、社会人の多くを過ごし色々学ばせて頂きました。
- ここ数年はスタートアップを中心に活動しています。役割としてCTOを数社で担当させて頂きました。
振り返り
北海道で学生時代を過ごしていました。実は学生時代は修士論文で数値計算をするために簡単なプログラムを書いていたぐらいで全くプログラミングとは無縁の生活をしていました(PCは持っていましたが音楽制作にしか使っていませんでした)。
漠然と通信を仕事にしていきたいと思い通信会社に入社しましたが、実際に配属されたのはインターネットのサイトの検索サービスの担当でした。ここからWebエンジニアとしてのキャリアが始まりました。転職先の2社目も含め長くメインで検索系のサービスに携わる事になりました。
余談ですが、初期は開発に関しては今と変わらない感じでしたが、クラウドサービスは出てきたばかりでした。そのためデータセンターにラックを借りてサーバーやルーター等をラッキングしてサービスを提供していた記憶があります(いわゆるオンプレミス環境)。不調の時はデータセンターまで走っていって直接スイッチを押してreboot作業をした記憶もあります。
Day Oneの連続
社会人になってから意識しなくてもDay Oneの連続だっと思います。私個人としては、
- 東京での生活
- 初めての転職
- チームを持たせて頂きマネージメントをする事になった
- プロジェクトの責任者としてプロジェクトを推進する事になった
- 初めてCTOとなった時
- スタートアップにジョインして技術領域だけで無くVCさんとの交渉や色々な事をやっていた時
思い返すと意識せずとも新しい体験があったように思います。その中でも特に今に繋がっているのが、
- アメリカのパートナー企業のPM、エンジニアと協業する事でロジカルなプロジェクトの進め方を体験しながら学ぶことができた。
→海外の方と一緒に仕事をするのに全く抵抗が無くなりました。 - Web業界の中でも優秀な人材が多い会社の方々と長く協業し色々学ぶことがあった。
→検索最大手の会社のメンバーの方々のロジカルな働き方が本当に参考になり学ぶ点が多かったです。 - 海外で長期滞在し英語の環境の中で仕事をした。
→流暢では無いですが英語を話す事に抵抗が無くなりました。
です。本当にそういう機会に巡り会えたのはラッキーだと思うんですが自身の成長のきっかけになったと思っていますし感謝しています。
自身のブロッカーになるもの
結果的に現在長くWeb業界に携わる事になっているんですが、良い意味でも悪い意味でも慣れてしまっていきます。自身のブロッカーになるのは実は「経験」だと思っています。これは以下のパターンを認識しないと発生すると思います。
- 「経験」と「現在の能力、スキル」は全くの別物であることの認識
- 経験からくる無意識なバイアスを持ってしまっている場合
「経験」と「現在の能力、スキル」
過去の大きな成功体験は「次もこのパターンでいける!」「あの時はこうすれば大丈夫だったから」「理由はないけど成功するだろう」という思考が働くのですが、成功の再現は本当に難しいものです。
また、技術領域の進歩は実は思っているよりも早いと思います。
一例としてオンプレミスでの勝ちパターンは現在のクラウド主流の中ではそのまま適用はできませんし、実は便利な機能があるのにそれを知らずに無駄な作業をしてしまったりしているかもしれません。
「Always Day One」であると自身で強く意識して「学び直す気持ちを持つ(リスキリング)」が最近の自身の注力点になります。色々な分野の方に技術の壁打ちをしていただいたり、お話を聞くのも良いと思います。
経験からくる無意識なバイアス
経験がブロッカーになるのはこのケースが多いと思います。
「これは昔やっているから」「これはなんとなく知っているから」とあるものに対して知識を入れる、話をちゃんと聞く事を止めてしまう事があるかと思います。「なんと無く知っている」ものに対して、そこでそれ以上のアクションをしなければずっと「なんと無く知っている」ままで終わってしまいます。
また、今はこういった認識が増えていると思いますが「役職は上下では無くて役割」という点を意識してチームや会社をチームワークで進めて行く必要があります。
年齢や社歴や国籍等のバイアスも持つべきではありません。私個人としてここは強く意識をしています。
「Always Day One」の気持ちで、ちゃんと調べてみようですとか、詳しい人に聞いてみようというアクションをするのが重要だと思っています。
またチームメンバーや色々な方とお話をするときに可能な限り「過去の経験」よりも「これから目指す事、未来の事」をお話しするように意識しています。これまで何をやってきたかよりも、これから何をしていきたいかの方が本当に重要だと思います。
最近強く心がけている事
探究心を持つ事と「これってどうなんだろう」と思ったらそれを知るため・理解するために使う時間をスケジューラーにすぐに入れるようになりました。スケジュールに入れないとちゃんとやらない気がします。
実はこういった事が「Always Day One」の気持ちにつながって行くのではないかと思っています。
終わりに
この文章を書きながら自分自身の2022年の振り返りにもなったと思います。機会を頂きました日本CTO協会、Qiitaの皆様に感謝申し上げます。
また、読んでいただいた皆様大変ありがとうございました。少しでも「Always Day One」を考え自己改革のきっかけになれば幸いです。
自身もこの気持ちを忘れず挑戦を続けていきたいと思っています。
日本CTO協会のその他のバリューについての記事は12/1から12/3の記事とこれからの記事で更に出てきますのでぜひご覧いただければと思います。
- Give First / あなたの当たり前は誰かの学び
- Think Big, Start Small / 大きく考え、小さく一歩目を踏み出す
- Fail Fast, Learn Fast / 早く失敗し、早く学ぶ
最後までご覧頂きありがとうございました!良いクリスマスと年末、年始をお過ごし下さい!