はじめに
Raspberry Pi3にRaspbianをインストールし各種設定を行う手順を記します。いろいろ実験しては環境を作り直すことが多いので、備忘録的に手順をまとめておきます。
以下のものを使用します。
デバイス等 |
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Raspberry Pi3 Model B |
Raspbian Stretch(September 2017) |
Raspberry Pi Touch Display |
Sense HAT |
Raspberry Pi Camera V2 |
SDカードにRaspianを書き込む
まずは以下のサイトからRaspbianのイメージを入手します。
続いて、Windows用のDDツールを入手し、SDカードにRaspbianのイメージを書き込みます。
DD for Windows
書き込み終わったら、Raspberry PiにSDカードを挿して起動します。
液晶を反転させる
タッチスクリーン等を繋げている場合、液晶の上下が反転していることがあるため、その場合は上下を反転させます。
$ sudo vi /boot/config.txt
lcd_rotate=2
$ sudo reboot
ロケール、タイムゾーン、キーボード、インタフェースの設定
RaspbianのGUIからスタートボタンから、「設定」「Raspberry Piの設定」を選択し、「システム」「インタフェース」「ローカライゼーション」の各タブで必要な設定を行います。
「インタフェース」ではSSHやカメラ、I2Cなど必要な項目を有効にしておきます。
WiFi設定
WiFiを有効にして固定IPアドレスを割り当てます。ステルスモードのアクセスポイントにも対応します。
まずは無線LANの設定です。
$ sudo sh -c "wpa_passphrase [SSID] [PASSPHRASE] >> /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf"
$ sudo vi /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=GB
network={
ssid="home"
#psk="password"
psk=d04b98f48e8f8bcc15c6ae5ac050801cd6dcfd428fb5f9e65c4e16e7807340fa
scan_ssid=1
}
続いて、IPアドレスの設定など。/etc/dhcpcd.confを編集します。
$ sudo vi /etc/dhcpcd.conf
interface wlan0
static ip_address=X.X.X.X/24
static routers=X.X.X.X
static domain_name_servers=X.X.X.X
終わったら再起動します。SSHを有効にしていれば、リモートからもWiFiでSSH接続可能となります。
ソフトウェアのアップデート
ネットワークに繋がるようになったら、まずはソフトウェアのアップデートを行います。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get dist-upgrade
$ sudo apt-get clean
なお、ファームウェアのアップデートは以下の通りです。
$ sudo apt-get install rpi-update
$ reboot
ファームウェアのバージョンは以下で確認できます。
$ vcgencmd version
Aug 8 2017 12:05:45
Copyright (c) 2012 Broadcom
version 196063438d7bb0769861c86f948ae653727adb7e (clean) (release)
日本語フォントの設定
文字化けするため日本語フォントをインストールします。
GoogleのNote Sans CJK JPをインストールします。
パッケージをダウンロードし、RaspberryPiにコピーします。
.fontsディレクトリを作成し、その中に解凍します。
RaspberryPiのスタートボタンから「設定」「Appearance Settings」を選択し、「システム」タブで「Noto Sans CJK JP」を選択します。
日本語入力用FEPのインストール
sudo apt-get install uim uim-anthy
インストール後は半角/全角キーで切り替えられます。
アプリケーションやドライバ等の設定
これまでで全体的な設定は完了となります。ここからは個別のアプリケーションやデバイス用の設定などを行います。
Node-REDのバージョンアップ
各種デバイスやWeb APIの連携にNode-REDを使いたいため、最新版にバージョンアップします。
$ update-nodejs-and-nodered
カメラモジュールの接続確認
接続しているカメラモジュールを認識しているか確認します。
$ vcgencmd get_camera
supported=1 detected=1
Sense HATのソフトウェアインストール
2017年9月版のRaspbian StretchにはSense HATのソフトウェアは、通常は既にインストール済みですが、念のためインストール方法を記します。
sudo apt-get update
sudo apt-get install sense-hat
sudo reboot
おわりに
以上で最低限の動作環境が整いました。
Raspberry Piは、いろいろ遊んで実験して、環境を壊してしまって作り直す・・・というトライアンドエラーを繰り返すには最適なデバイスです。環境の作り直しは毎回同じ手順となることが多いため、備忘録的に記しておきます。