はじめに
パッケージでインストールしたAnacondaをアンインストールする手順を解説します。
公式のアンインストール手順Option Bでアンインストールする手順になります。Windowsの場合はOption Aの方が簡単だと思います(若干ゴミが残りますが)。
Uninstalling Anaconda - Anaconda documentation
確認した環境について
以下の環境で動作確認しています。
- Ubuntu 20.04
- Anaconda 2020.11
アンインストール手順
1. anaconda-cleanのインストール
Anacondaにアンインストーラが同梱されていないため、anaconda-clean
を使用します。
以下のコマンドでanaconda-clean
をインストールします。
$ conda install anaconda-clean
Collecting package metadata (current_repodata.json): done
Solving environment: done
## Package Plan ##
environment location: /home/xxx/anaconda3
added / updated specs:
- anaconda-clean
The following packages will be downloaded:
package | build
---------------------------|-----------------
anaconda-clean-1.1.0 | py38_1 8 KB
------------------------------------------------------------
Total: 8 KB
The following NEW packages will be INSTALLED:
anaconda-clean pkgs/main/linux-64::anaconda-clean-1.1.0-py38_1
Proceed ([y]/n)? y <- 「y」を入力
Downloading and Extracting Packages
anaconda-clean-1.1.0 | 8 KB | ############################################################################################### | 100%
Preparing transaction: done
Verifying transaction: done
Executing transaction: done
途中で入力を求められるので、y
を入力してインストールを許可してください。
2. anaconda-cleanを実行する
インストール後、anaconda-clean
を実行します。
コマンドを実行すると、何度か削除の確認を求められます。削除してよければy
を入力してください。
コマンド実行時にDelete .anaconda?
は必ず聞かれますが、それ以降はファイル、ディレクトリがあれば訊かれます。アンインストールする目的に合わせてy
またはn
を入力してください。
いくつかのケースについてどう答えたほうがよいか記載しますので参考にしてみてください。
最悪、間違って消してしまっても削除時に作成されるアックアップ(下記の例では/home/xxx/.anaconda_backup/2021-02-16T135417
)に移動しているだけなのでサルベージすればよいです。
$ anaconda-clean
Delete .anaconda? (y/n): y <- 「y」を入力
Backup directory: /home/xxx/.anaconda_backup/2021-02-16T135417
Delete .conda? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .condarc? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .ipython? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .jupyter? (y/n): y <- 「y」を入力
(参考)削除確認に対する答え方
ケース1:再インストールするためにアンインストールする場合(設定を引き継ぐ場合)
再インストールするためにアンインストールする場合、多くの場合、設定を引き継ぐことになると思います。その場合は削除確認に対してn
を入力して残してください。
Delete .conda? (y/n): n <- 「n」を入力
Delete .condarc? (y/n): n <- 「n」を入力
Delete .ipython? (y/n): n <- 「n」を入力
Delete .jupyter? (y/n): n <- 「n」を入力
ケース2:再インストールするためにアンインストールする場合(設定を引き継がない場合)
環境が壊れてしまってクリーンインストールしたい場合は元の設定は引き継ぎたくないと思いますので、その場合は削除確認に対してy
を入力して削除してください。
Delete .conda? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .condarc? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .ipython? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .jupyter? (y/n): y <- 「y」を入力
ケース3:今後使わないのでアンインストールする場合(Jupyterも使わない)
今後AnacondaもJupyterも使わないのでアンインストールする場合、削除確認に対してy
を入力して削除してください。
Delete .conda? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .condarc? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .ipython? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .jupyter? (y/n): y <- 「y」を入力
ケース4:今後使わないのでアンインストールする場合(Jupyterは別でインストールして使う)
ただし、Anacondaはアンインストールしたいけど、Jupyterは別の手段でインストールして使い続ける場合は、削除確認のうち、.ipython、.jupyterについてはn
を入力した方がよいです(何も設定していないのであればy
でもよいです)。
Delete .conda? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .condarc? (y/n): y <- 「y」を入力
Delete .ipython? (y/n): n <- 「n」を入力
Delete .jupyter? (y/n): n <- 「n」を入力
3. 不要なディレクトリを削除する
不要なディレクトリを削除します。前述したとおり、.anaconda_backup
ディレクトリは削除した設定ファイルが入っているので、この段階で削除せず、しばらくアンインストールしている状態で運用して、問題がないことを確認してから後日削除する方がよいです。
$ rm -rf anaconda3
$ rm -rf .anaconda_backup
4. インストール時に追加された設定を削除する
本手順はmacOS、Linuxのみの手順になります。私はZshを使用しているので、$HOME/.zshrc
に追加されているスクリプトを削除しています。Bashを使っている方は、$HOME/.bash_profile
に設定されるので同様に削除してください。
追加されているスクリプトは以下です。
# >>> conda initialize >>>
# !! Contents within this block are managed by 'conda init' !!
__conda_setup="$('/home/xxx/anaconda3/bin/conda' 'shell.zsh' 'hook' 2> /dev/null)"
if [ $? -eq 0 ]; then
eval "$__conda_setup"
else
if [ -f "/home/xxx/anaconda3/etc/profile.d/conda.sh" ]; then
. "/home/xxx/anaconda3/etc/profile.d/conda.sh"
else
export PATH="/home/xxx/anaconda3/bin:$PATH"
fi
fi
unset __conda_setup
# <<< conda initialize <<<
5. シェルを再起動する
アンインストールが終了したので、シェルを再起動します。ターミナル自体を再起動しても構いません。
$ exec $SHELL -l
再起動後、conda
コマンドが使えなくなっていることを確認してください。
$ conda
zsh: command not found: conda
python
コマンドは環境によって、使えなくなっていたり、他のバージョンのPythonに変わっていたり色々していると思います。
最後に
冒頭に書いたとおり、Windowsの場合はコントロールパネルからアンインストーラを使って削除する方が簡単です。