はじめに
最近は、ClaudeやCodexなど、AIエージェントを使った開発が完全に日常になりました。
- 実装はAIに投げる
- 別機能の設計を並行して進める
- 調査も同時に走らせる
- レビューも確認する
気づけば、常に3〜5個のタスクが同時に進んでいます。
その結果どうなったか。
そして、
- どれがどのタスク用なのか分からない
- さっき触っていたターミナルが見つからない
- ログが混ざる
- 切り替えるたびに頭をリロードする
という状態になりました。
さすがに、これはしんどい。
そこで、これらの問題を解決するために、
並列作業向けにターミナル環境を作り直しました。
作ったもの
Tauri + React で作った、デスクトップのターミナルアプリです。
コンセプトはシンプルです。
並列作業を“タスク単位”で管理できること
主な機能
- 1つのタブ内で複数ペインを表示
- ペインサイズをドラッグで変更可能
- タブ単位で作業を分離
- タブを切り替えてもセッションを保持

タブごとに作業を分離し、1タブ内で複数ペインを使っている様子
どういうときに効くか
フルスタック開発
- ペインA:フロント
- ペインB:API
- ペインC:ログ監視
同じタスクに属するものを1画面にまとめられます。
AI並列ワーク
- 実装用ペイン
- 調査用ペイン
- レビュー確認用ペイン
作業が混ざらないだけで、思考の切り替えコストがかなり減ります。
タスク分離
- タブ1:機能A
- タブ2:機能B
- タブ3:検証用
「いま何の作業をしているか」が明確になります。
なぜtmuxではなく自作したのか
tmuxでも似たことはできます。
ただ、今回欲しかったのは
- 視覚的に分かること
- 直感的にペインを操作できること
- タスク単位で“見える”管理ができること
キーバインド前提ではなく、UIとして並列作業を扱いたかったのが理由です。
(tmuxはキーバインドを覚えるハードルが高く、自分には難しかった)
実装して気づいたこと
セッション保持は絶対条件
タブを切り替えたときにプロセスが死ぬと、
並列作業は成立しません。
ログも履歴も、すべて作業の資産です。
ここはかなり設計を見直しました。
並列作業は“能力”ではなく“構造”の問題
最初は「自分の集中力が足りないのでは」と思っていました。
でも実際は、環境設計の問題でした。
タスクごとに分離できるだけで、
思考の負荷はかなり減ります。
ここから見えてきたこと
使っているうちに気づいたのは、
ターミナルは単なる実行環境ではなく、
並列タスクを束ねるハブになれる、ということです。
例えば、
- 1つのペインを司令塔にする
- 他ペインに指示を出す
- 結果をまとめる
これは単なる分割表示ではなく、
並列エージェント時代の開発環境の形かもしれません。
GitHub
こちらにて公開しています。
👉 https://github.com/t-tonton/tabbed-terminal
触ってみてフィードバックもらえると嬉しいです。
おわりに
僕自身、AIを使って開発するようになってから、
「実装」そのものよりも、
「いま何の作業をしているかを見失わないこと」のほうが難しくなりました。
ターミナルが増えると、
作業そのものよりも
- 探す
- 切り替える
- 思い出す
時間のほうが増えてしまう。
このアプリは、そこを自分なりに減らしたくて作ったものです。
でももうひとつ、強く感じていることがあります。
AIの登場によって、
「こんなのあったらいいな」で終わっていたものが、
本当に作れるようになりました。
これまでなら1ヶ月かかっていたようなものが、
1週間、場合によっては1日で形になる。
開発のハードルが一段下がって、
アイデアを試すこと自体が、すごく楽しくなった。
このターミナルも、その延長線上にあります。
もし同じように、
ターミナルが散らかってしんどいと感じている人がいれば、
少しハマるかもしれません。
よかったら触ってみて、感想をもらえるとうれしいです。
