最近会社で聞かれて即答できなかったことをまとめてみました。
Linuxのファイルパーミッションは"ls"コマンドで確認できます。readは"r"、writeは"w"、executableは"x"です。
こんな説明したところ、executableは何故"e"ではなく"x"なのかと聞かれました。
即答できませんでした。そこで、調べてみた結果をまとめてみました。
英語では"ex~"を"X"と略記する
英語では、しばしば"ex~"を"x"と略記します。
Webster、Wikipediaなどの"x"を読むと、"ex-"や"trans-"や"cross-"の略語として使われることがわかります。
"Christ-"や"crys(tal)"の略語としても使われます。しかしこれらの略語をコンピュータ分野で見ることは少なそうです。
"ex-"を"X"と略記するケースを一般分野で挙げるなら、サイズを表すXL(eXtra Large)が思い浮かびます。
同様にexecutableの"ex-"を"x"と略記することから来ていると考えるのが自然だと思います。
実例
コンピュータ分野の実例を挙げてみます。なお、個人的に馴染みのある言葉に限定しています。そのため、ここに挙がっていないものもあります。
"X"と略記する"ex-"の例
- IPX/SPX - Internetwork Packet Exchange/Sequenced Packet Exchange
- MMX - Multimedia Extensions
- MX - Mail Exchanger
- NXビット - Non Execute bit
- OCX - OLE Control Extension
- PXE - Preboot Execution Environment
- XE - (例えば Oracle Database) Express Edition
- XGA - Extended Graphics Array
- XHTML - Extensible HTML
- XML - Extensible Markup Language
- XOR - Exclusive OR
- XP - Extreme Programming
ここに挙がっている単語でも"E"と略記するケースもあります。"ESSID", "EUC", "EV証明書"など。"Extended"ばかりなのは偶然?
"X"と略記する"cross"の例
- XSS - Cross-Site Scripting
この略語は初期にはCSSとも略されていました。しかし、Cascading Style Sheetsの略と紛らわしいため、XSSと呼ばれることが多くなった経緯があります。
同分野の"Cross Site Request Forgery"の略語は、"XSRF"よりも"CSRF"が主流です。"sea-surf"という読み方で読まれることがあるところなど、明らかに"C"が主流といえるでしょう。"XSS"も、紛らわしい用語がなければ"CSS"のままだったのではないでしょうか。
"X"と略記する"trans-"の例
- XLATE - Translate
この略語には、実はあまり馴染みがありません。調べてみると面白かったので書いておきます。
RPGというプログラム言語があります。名前くらいは知っていました。しかし馴染みは全くありません。
このプログラミング言語にXLATEという関数があります。これがどうやらTranslateを省略したもののようです。英語のIBMサイトを見ると疑いようがないでしょう。しかし、この省略は想像していませんでした。
XFER - PC-9800シリーズのスペースキーの右隣のキー
ヤフオクに出品されていた画像を見ると、"XFER"が鮮明に映っています。
Wikipediaには"CROSS reFERence key"の略とあります。通信用語の基礎知識には"Transfer"の略とあります。どちらが正しいのでしょうか。とはいえ、どちらにしても"cross"や"trans-"の略であるようです。
まとめ
"ex-"の略として使われるケースが圧倒的に多いようです。
説明できないような知らないことを調べてみると、色々と知識が広がって面白いです。